四姉妹 と来たら、『細雪』しかなかろう。
ずっと読みたかったんだけど、読み始めると止まらないので
封印していたのだった。
なんと歯医者通院の三日間で読破。もちろん最短記録!
月曜に上巻、火曜に中巻、そして昨日、下巻を完読。寝たの午前二時。
私は三巻が一冊にまとまっている 全集
で読んだ。厚さ4cm、重い!
『細雪』は、研究対象にならない作品だと思っていた。
読み出すと止まらない不思議な魅力を持っていて、私は好きなのだが、
卒論で書いた『蓼喰う虫』なんかと比べると、ただおもしろいだけで
ここから問題点を拾えと言われても無理だよなー、と思っていた。
谷崎研究の世界でも、『細雪』の扱いは、そんな感じみたいだ。
作家研究寄りになればおもしろいだろうけど、
作品研究としては、やりにくい作品だと思う。とにかく長いし。
でも今回読んでみて、そんなことない、やれば出来る、と思った。
『細雪』は、谷崎の伝記的事実を知れば知るほど、
「ほー、なるほどね。」な作品として読めるだろうけど、
私はそれはやらない。興味がない。
「既婚の上二人と未婚の下二人との関係」とか、
「長女と次女の、妻としてのあり方の違い」とか、
「三女と四女の、結婚に対する考え方の違い」とか、
「長女の婿と次女の婿との、家制度に対する考え方の違い」とか、
作品内の世界だけで考えうる問題点も、山ほど存在するのだ。
もちろん、第二次大戦に向かっていく日本と、そこに住む人々、
特に外国人の登場人物に注目した分析も、おもしろいとは思うけど、
これは「既出」なんだよね。でも読み方としてはとてもおもしろい。
とりあえず、三日間で導き出したのは、この式:
『細雪』=『痴人の愛』+『卍』+『蓼喰う虫』
この式の証明をやるってのもおもしろいかもしれないけど、
それじゃあんまり芸がないか。機械的な作業はラクだけど。
しっかし、おもしろかった。単純に読むのが楽しいもんね。
もっかい頭から読んじゃおっかなー。でもまた三日かかるぞ。
やっぱり、谷崎でやっていくべきかしらん。


