冬休みは、女性の作家の小説を読んでみることにしました。
課題がないと、一冊も読まない人なので。
ブログがあるとダイエットが捗るってのもわかるよね。![]()
「地唄」は、『蓼食う虫』のお久が習っている芸能で、
江戸っ児の美佐子の習っている「長唄」と対照されています。
最近、国立劇場で聴くチャンスがあったのに…逃してしまった。
この文庫本の巻末の、宮内淳子氏の解説を読んで、
かなり大きめなショックを受けました。
人は実際に、年中恋愛に悩んでいるわけではない。
人の感情は他にもさまざまあるのに、恋愛ばかりを特権化する傾向は、
異性愛を疑わず、性を通して人間を描くことに熱中してきた
日本の近代文学にも責任の一端がありそうだ。
まして作家の多くが男性であったから、恋愛小説は、
見られる対象としての女性がもっぱら描かれ、流布されてしまった。
(256-257ページ)
宮内淳子氏は、卒論でも一部引かせていただきました。
これからもお世話になるだろう研究者です。
それはさておき、こういうことを確認するために
女性の書いた作品を読まねばダメだ、と思ったわけだったのですが、
それがズバッと解説に書かれていて、そっか、そうだよなー、と。
確かにそうなんだけど、今の私にとっては、ちょっと違う。
この『地唄』に描かれる「父と娘の愛」は、確かに良かったけど、
そこから何かをほじくってこねくり返すということは、今は出来ない。
だけど、Heute ist der Geburtstag meines Vaters.
なので、
今日アップしておくことにしました(笑)。
有吉佐和子さんの得意技は、2つの大きな対抗物を提示して、
それらの駆け引きの妙を描く、というところなのかな。
『地唄』には、父と娘、日本とアメリカ、琴と三味線、唄と舞…
いろんな二項対立(調和)が重なり合っていて、美しい。
読むべき作品はいっぱいあるんだろうけど、今回はとにかく、
私が読まねばならぬ、あの作品をゴールにさせていただきます!