おいおい、『蓼喰う虫』はどうした?![]()
卒論を書きながら、やっぱり
ひとつのことをふたつの場所に書くのは難しい…と実感しまして、
谷崎は少しお休みさせていただくことに決めました。
ここの「かきかた」と卒論の「かきかた」とは違うため、
どっちをどのように書けばよいのか、混乱してしまうのです。
卒論を脱稿したら再開する予定です。よろしくお願いいたします。
さて、突然の『卍』ですが、実はこの作品は
『蓼喰う虫』とほぼ同時期に書かれているのです。
初出は以下の通りです。
『卍』
昭和3年3月~昭和5年4月
雑誌「改造」
『蓼喰う虫』
昭和3年12月~昭和4年6月
「大阪毎日新聞」「東京日日新聞」
作家本人のコメントもあって、一般的には
なかなか進まず苦しんだ『卍』に対し、
『蓼喰う虫』はすらすら楽しんで書き進めることが出来た、
ということになっています。
確かにそれは掲載期間を見てもわかりますよね。
おもしろいのは、ほぼ同時期に書かれたこの2作品は
まったくもって異なる性格を持っていることです。
共通のテーマがしっかりと据えられているにも関わらず、
小説技法が全然違うことによって、受ける印象も全然違う。
これについてはもう、作品を読んでいただくしかない。
『痴人の愛』のようなドギツさが好きなお方は『卍』から、
谷崎が初めての方なら思い切って
『蓼喰う虫』から読んでみてもいいかもしれません。
私見ですが、この2作品の関連についての研究は
まだまだ不充分で、論文も少ないようなのです。
卒論では、なんとかそこまで踏み込めたらいいのですが、
なかなか難しい。
「作品論」は、その作品の世界だけで完結させるべきで、
併せ読みばかりしていてもいけないのでしょうけど、
私はその方が問題が浮き上がりやすくて得意なので、
ここでも『卍』と『蓼喰う虫』とを比較しながら
それぞれの魅力と問題を考えていこうと思います。
(そんなこと出来るのか?怪しいぞ)
では、再開まで、少々(3ヶ月ほど)お待ち下さりませ…![]()