だけど、このような「ジョージの愛し方」って、
本当のところ、どうなのだ?と疑ったりするのです。
ジョージはナオミのどこに惹かれるのか、と言えば。
「肉体に惹きつけられている」のであって、そこには
「精神的の何物もない」のです。
ナオミの正体は虚栄心と己惚れの塊であり、それは
「お伽噺の家」から一歩出た途端、たちまち露わになってしまう。
おもしろいと思ったのは、ダンスパーティーで出会う
「菊子」という女性です。あの鉢巻をした、「ピンク色」です。
この人物、あまり意味がないなぁとずっと思っていたのですが、
「器量はイマイチだが人の好い女」という存在として、
「ガサツで下品で性格は悪いが見てくれの良い女:ナオミ」と
対照させられている、ということに気付きました。
どちらを選ぶか。よくある「究極の質問」ですが。
谷崎は間違いなく、後者を選ぶでしょう。
ジョージはナオミのどこに惹かれるのか、と言えば。
・女優の真似をする顔の表情
・涙
・鼻
・手
・足
・背中
などなど、体の部分部分をいちいち挙げていて、
読んでいる方は「あーもーうぜー
」となるのですが。
それらを大写しにした写真の数々。
それらを継ぎ合わせたのが「ナオミ」?
と思った私でした。
ここまで来たなら『青塚氏の話
』に行っときますか!![]()