大正モダニズムの中に暮らすナオミとジョージ。
この中に描かれる「近代日本に生きる妻の自由と権利」は
どうもマトモではありません。というより、描かれていないのかも。
でも、時代を現代に引き替えてたとしても、
「夫婦における自由と権利とは何か」という問いに答えられる人は
そうそういないのではないか、と思うのです。
これだけ離婚率が上がった現代においても、やはり
「結婚」は人生の中の超重要事項であったりする。
最近ではご丁寧に3度も設定されている「結婚適齢期」を
ことごとくスルーしてしまうと、「結婚とは何か」なんて命題を
じっくり考えること自体ばかばかしく思ってしまうのですが。
誰もが自由奔放な恋愛をしているように見える谷崎作品ですが、
どれもこれも結局は「結婚」や「夫婦」というスタイルに帰着すべく
登場人物達は奔走しているのです。
先日挙げた『蓼喰う虫
』では「離婚」という問題も出てきます。
ちなみに『痴人の愛
』も、谷崎自身の人生に基づいた小説…
というか、簡単に言えばモデルがいるわけなのですけど、
その辺りを詳しく書くことには興味がないので、やめておきます。
私自身、これをやり始めると、全てがそこに結び付いてしまって
種明かしされたみたいでつまんないなーと思ったので…
ともかく、人生の楽しみ方は人それぞれ。
ナオミのように自由奔放に生きるのもよいでしょう。
私はここまで大胆なことは出来ないのだけど、だからこそ
ナオミがうらやましい。
何をやっても許してもらえて、さらに自分を崇拝してもらえたら
毎日が超~楽しくないですか?
…そうでもないでしょうけどね、実際は。ふふ。![]()