「中くらいの画像」しかない…デカイ…しょぼん

谷崎潤一郎 『刺青・秘密

谷崎の文庫本といえば、この新潮社の赤い表紙がお馴染みですが、
他の出版社の文庫本でも、全集でも、何でも良いと思います。


私は中央公論社の「愛蔵版」の全集で読むのが好きですが、
こちらは全て旧漢字&旧かな遣いですので、慣れるまでに多少
時間がかかります。でももし図書館などで見つけたら、ぜひ
旧漢字と旧かな遣いの独特の雰囲気を楽しんで欲しいですね。


今は手元にないので確証はないのですが、岩波文庫については
発表当時(新聞連載など)の挿絵が入っているのはとても良いのですが
かぎカッコ内の句読点の付け方が変えられているようで、
全集に慣れた私としては、ちょっと不満です。例えば
「~じゃないかしら」という会話文が
「~じゃないかしら。」という表記に変えられているようです。
後日また確認します。


さて、この『刺青(しせい)』、実際は処女作ではありませんが、
世の中に評価された最初の作品であることは間違いありません。


「純文学」というと難解で近寄り難いイメージがありますが、
中にはこのような、読み物として充分におもしろいものもある、
ということを感じていただけると思います。
また、谷崎の操る日本語の美しさが、一番わかりやすい形で
表れている作品かもしれません。西洋の要素や関西の要素が
入り込んで来る前の、「江戸っ子」谷崎の描く世界を、
一緒に楽しんでいけたらいいな、と思っています。