前回からの続き

 熱中症でICUから一般病棟に移って意識が回復した頃、最初に搬送された病院に人工透析の設備がなくその時いた某大学病院に一度転院してたのを知る。

2021年9月に入り喉に発声補助のアタッチメントを付けられ地声ではないにしろ看護師さんと意思疎通が劇的に楽になる(一発で喋れたのは珍しいらしい)
ちょっとしたサイボーグ気分を楽しむ余裕も出てきたw
ある時期を境に自力で痰も吐ける様になりナースコールで吸引を頼む事もなくなって、腎機能も正常値に復活、人工透析はもう必要なしとなりひと安心。
そのうち食事も経管栄養から口で食べる流動食になりすぐ普通の食事に(とは言っても味が薄くて不味い事この上ない)

気管切開の穴は勿論縫合して跡がベンツのマークみたくなってるのでメルセデスの義体に換装したと言ってるw

で、リハビリが本格的に始まったんだけどこれが大変。
まずは上体を起こしてベッドの縁に座るのが最初の難関。元々低血圧で貧血気味なのが災いして頭を上にすると血圧が急降下。おまけに腹筋も背筋も失くなってるからそもそも上体を支えられず、座る体勢になっても前にグニャリと倒れてしまうのは自分でもビックリ。
結局東京の病院にいる間は出来ずベッドで手足のリハビリで終わった感じ。
一度看護師さん総出で横になったまま車椅子に移乗させてくれて昼飯食べたのが大イベントだった(笑)

余談だけど大学病院てのは日に一度大規模な回診があるんだけど本当に白い巨塔みたいなインターン引き連れた大名行列が来るのね。

10月になると診察も不要になり、いよいよリハビリしかやる事が無くなった為にリハビリに注力してて家族も来やすい故郷の病院がいいだろうと転院が決定。
退院の日は親しくなった担当看護師の一人が前の晩夜勤だったのに僕が出るまで残業してくれて涙のお見送り。
それにしてもストレッチャーのまま固定されて介護タクシーに乗る経験をした人はなかなかいないんじゃないかw

次回最終章群馬編「急」につづく