その日は、朝から雨がシトシトと降っていた。
自分では一切、旅支度をしないくせに、やたらにアレは持ったか、コレは持ったかとこうるさい旦那。
騒ぐくらいなら自分でちったあ動けえ!と言い返したいところだけど、ぐっとガマンする。
これからボルドーへの片道6時間、旦那が一人で運転しなければならない。
機嫌良く、出発してもらわなくちゃあ。
今回の旅は、旦那の友人たちとは彼の地で合流することになっていた。
ボルドーはフランスではワインの名産地である。
ワイナリーを訪れ、美味しいモノを食べ、友人たちと一緒に新年を迎える。
この時期、毎年私は日本で過ごすので、フランスでのカウントダウンはよく知らない。
滞在先のホテルはワインの有名地サンテミリオン近くのCOUTRAS(クートラ)という小さな街である。
今回の旅のオーガナイズ兼ガイドをしてくれたアンヌマリーさんは、この近くに住んでいる。
アンヌマリーさんは、ポムロールのとあるワイナリーで働いているので、
ワインについてはやたらめったにくわしいのでとても心強い。
そして翌日合流する、友人のいとこにあたる。
ポムロール・・・・。
ワイン好きな人なら誰もが愛してやまない、言わずとしれた最高クラスのワインの生産地である。
力強く濃縮した香り、ビロードのような滑らかさを持つワイン、ポムロール。
ずっと憧れだったポムロールは、どんな顔して迎えてくれるのだろう。
期待で、胸がワクワクする。
地図を眺めてうっとりする私の横で、旦那が腹をすかせていた。
観光シーズンではないこの時期は、クリスマスのバカンスのせいか、閉まっている店が多い。
駅のそばのビストロで、何か軽く食べようと思って入ったのであるが、
ここで食べた生牡蠣が絶品であった。
大西洋に近いせいか、未だかつてこんな美味い牡蠣を食べたことがない・・・というくらい美味しい。
しかも6個で6.5ユーロ(約700円)と安い。
しかも2個おまけしてくれたので8個あった。
素晴らしいレストランである(笑)
で、ウエイトレスさんがすすめてくれた、サンテミリオンのワインも美味しかった。
これも19ユーロと安い。この値段じゃ普通はサンテミリオンは飲めません。
大満足の夕飯を終えて、ホテルに帰る。
明日は、マルゴーに行くという。
おお!
マルゴー!!
失楽園!!!(主人公の二人が青酸カリを入れて飲んだワインがシャトーマルゴーです。)
明日は川島なお美になりきっていこう(笑)