中国ビジネス立ち上げBlog -2ページ目

今回の中国反日デモ関連を見て、中国で人生をかけてビジネスをしている日本人として思うこと

中国の反日デモがとりあえず収束し、上海も通常の状態に戻っています。私は上海に駐在して6年になりますが、今回はこれまでで一番危険を感じました。特に、数日前にお客様と一緒に会食をしていた蘇州の日本料理店の窓ガラスが割られた映像を見ると、家族とともに中国で生活している日本人の1人として非常に怖くなります。

そしてひとまずデモ騒ぎは収束しましたが、中国ビジネスに関わる日本人としては、これからが大変です。今回の問題は、95年の騒ぎのときのように首相が変われば解決するという問題ではなく、結論を出しにくい領土問題だからです。

結論が出にくい問題だからこそ、これまで両国がわざわざ棚上げしてきた領土問題というパンドラの箱を、今回開けてしまったのですから、日中ビジネスは当面逆風を覚悟しなければならないでしょう。

実際、日本との輸出入の通関が止まったり(全数検査が始まったり)日系企業に関係する許認可が滞ったり、日本人の労働ビザの発給が遅れたりなど今回の騒動の影響が既に出始めています。

これまで必死の努力で中国政府や国営企業との取引を始めていた日系企業も突然取引停止を言い渡されたりしています。これまでも日中関係がこじれるたびに中央政府の圧力で日本企業との取引が自粛される動きはありましたが、今回はもっと深刻です。中国政府や国営企業が日系企業との取引を控える理由が、中央政府からの指導ではなく、担当者自身が日本のことを心良く思わないので、取引をしたくないというケースが増えているからです。

ここまで来ると一企業一個人としては解決できない状況ではありますが、少なくとも私は日本の政治家や政府の方々には、あまり期待はしていません。どちらかというと、「中国にいる我々日本人、日本企業を助けてくれなくてもいいので、後ろから撃つことだけは避けて欲しい」くらいの気持ちでいます。戦場から離れている人ほど(戦場で被害にあうのは自分ではないので)自由気ままに好き勝手なことを言う気持ちは分からないでもないからです。

もっと言えば(ここまで言うと炎上するかもしれませんが)、こういう危機的な状況になればなるほど、日本の政府よりも中国の政府の方が頼りになると思います。戦場から遠く離れて事態の打開には全くつながらない正論を吐く評論家よりも、デモの中に政府関係者をもぐり込ませてでもデモが一線をできるだけ超えないように(今回一部超えてしまいましたが)コントロールしようと関わってくる実務家の方が頼りになるからです。

私は今回の騒動はある意味、日系企業にとってよい機会だと思っています。「中国市場」をどう位置付けるのか、もう一度真剣に考える機会だと思うからです。そもそも中国市場は
日系企業にとってアウェイです。日本人が自由に好き勝手にビジネスをやることを許される環境ではないのです。日系企業が不利なこともあれば、有利なこともあります。そして企業自身ではコントロールできない今回のような騒動もあります。そういう全てのことを考えた上で、中国から出ていくことも、中国に残ることも各企業の判断であり自由なのです。

店舗や工場が壊されたり、突然取引が停止になるような中国は安心してビジネスができないからという理由で、撤退して東南アジアや別の地域にシフトするというのも企業にとって正しい選択の1つでしょう。またこういうことが起こるのも折り込み済みで、そのリスクを取ってでも中国市場は欠かせない市場であるという企業は、万が一のときの被害を最小限に納める努力はしながらも、これからも積極的に中国市場を攻めて欲しいと思います。今後中国を撤退する日系企業が増えれば増えるほど、「日系企業であることの強み」で戦う
競合が少なくなり、競争上有利になる面もあるからです。

「今回のようなことがあっても、中国でビジネスをする」と意思決定した日系企業、日本人(私もその1人ですが)には、これまで以上に中国人、中国政府、中国企業ともっと深く交わり、中国に根を下ろしてビジネスを進めていくべきだと思います。アウェイの中国で、常識や考え方の違う中国人とビジネスで成果を出すためには、言葉は悪いかもしれませんが「身体は許しても心は許さない」態度で臨む必要があるからです。ここで大切なのは、「心を許さない」ことよりも「身体を許す」ことの方です。相手の懐に深く入ればこそ、宝を手に入れられるからです。私の好きな映画「ゴットファーザー」のセリフではありませんが、「keep your friends close, but your enemies closer」なのだと思います。

私は、中国で中国人パートナーと会社を共同経営していますがいい意味でも悪い意味でも「この人に裏切られる日が来るかもしれない」という気持ちを常に心の片隅に持っています。そういう心の準備はしながらも、身体はあえて許しながら共同経営を続けています。もちろん相手は私が最も信頼できるパートナーですし、このパートナーと一緒に事業をやらなければ、私の中国ビジネスが今のようには立ち行かないから一緒にビジネスをやっています。でも逆に、この「いつか別れがくるかもしれない」という思いがあるからこそ、緊張感を持って、そうならないための努力をすることができ、結果として長くやっていくことにつながるのだと思います。

特にこれからアウェイの中国市場で、逆風に受けながら、不利な状況で前に進まなければならない日本人、日本企業だからこそ、正々堂々とした横綱相撲ではなく、中国の社会に深く入り込んだゲリラ戦を戦う必要があるのだと思います。日本企業、日本人が今以上に中国人、中国企業に利用されつつ利用する状況になったときこそ、日本が本当の意味でのグローバルプレイヤーになるのかもしれません。

中国セミナー@東京のお知らせ:
10/2(火)詳細・お申し込み
10/4(木)詳細・お申し込み

日系企業だからこそ「コスト」でローカル企業に挑む

中国市場で日系企業がビジネスを行う場合、「低品質、低価格」の中国ローカル企業に対して、「高品質、高価格」で勝負するというのが、一般常識だと思います。

しかし、この日系企業の十八番である「高品質、高価格」戦略は、最近中国で通用しなくなってきています。“安かろう悪かろう製品”しか作れないと日系企業が見下していたローカル企業が作る製品の品質が、日系企業に追いついてきたからです。

ローカル企業の品質や性能が日系企業と同じレベルになると、あとは「価格」や「知名度」の勝負になるので、日系企業はアウェイの中国では勝ち目はありません。では日系企業は、「どうやって」中国市場で勝負すればいいのでしょうか。

私は、「低価格」で勝負すべきだと思います。

「日系企業がローカル企業に対して低価格で勝負?そんなバカな!」と思われる方もいるかもしれませんが、私は大まじめです。「それなり品質、低価格」こそ、これから中国における日系企業の勝ちパターンの1つになると本気で思っています。その理由は…

つづきはこちらから(1ヵ月お試し無料購読ありのまぐまぐメルマガへ)

間違いだらけの日系飲食業の中国進出

中国に単独で進出している日系外食ビジネスのほとんどは、中国進出の仕方を間違っています。出店場所選びから、家賃交渉、内装業者選び、店長選び、FC展開方法まで
間違いだらけです。例えば、新しくオープンするショッピングモールに出店する場合に、日系企業が結ぶ出店契約では、「モールオープン後2カ月以内に開店しないと違約金を払う」という条文が含まれています。中国では、オープン後もしばらくは
集客できないことが一般的なため、中国企業が出店する場合には...

それどころではない中国で、一応今週分のメルマガ校了。
続きは、1ヵ月お試し無料購読できるこちらから

カネを先に払わせることでリピート率を上げる

(※明日の予定が盛りだくさんのため、今週は早めに校了。)

中国人が「性価比」に敏感であることを利用して、お客様の来店頻度を高めることに成功しているのがスターバックス(中国語名:星巴克)です。

1999年に中国大陸に進出して以来、中国の20以上の都市で200店舗以上を展開し、オシャレなカフェとして中国人の生活にも浸透しているスターバックス。グローバルスタンダードとして世界中のスターバックス店舗で統一された内装、商品メニュー、サービス等を中国でも提供すると同時に、中国人の消費者心理にあうように中国流にカスタマイズしたサービスもうまくミックスしています。

ロイヤルカスタマーの来店頻度を増やすために導入しているMSR(My Starbucks Reward)プログラムもその1つです。MSRの会員になると、スターバックスを利用するたびにポイントが加算され、1年間に貯めたポイントの数により、様々な特典が受けられます(日本のスターバックスでは導入
されていないため知らない方も多いかもしれませんが、アメリカをはじめ、欧州、中国(※一部地域を除く)でも導入されているプログラムです)。

スターバックスが「中国」のMSRプログラムにうまく利用しているのは...

続きはこちらから。(1ヵ月お試し無料購読可)

中国ではデットボール覚悟でバッターボックスの前に立たないと話にならない

中国で商品を陳列すれば売れると安易に考えている日本人ビジネスマンにぜひ読んで頂きたい記事です。

中国人富裕層も買い物をするときに必ず考える「性価比」

中国人の消費行動を理解する上で一番大切なキーワードは「性価比」でしょう。
この性価比は、商品・サービスの性能(価値)と価格のバランスのことを表します。つまり「お値打ちかどうか」ということです。

例えば、中国のお店でよく行われている「買一送一(1個買えばもう1つ無料でついてくる)」や「7折(30%OFF)」セールなども性価比が高く買い物をできる例です。値段がそれほど高くないのに品質や機能性がいい「ユニクロ」やファッション性のある「H&M」等のアパレル商品、値段が安い割にボリュームがあり味もまあまあの「吉野家」、「サイゼリア」、「COCO壱番」などのレストランも中国人にとって性価比が高いと認識され人気があります。

日本人消費者も性価比つまりお値打ちかどうかを考えて買い物をしていると思いますが、中国人は日本人と比べ物にならないくらい「性価比」に敏感です。例えば、最近映画館に行く中国人が増えていますが、映画館で見る映画も性価比で決めています。具体的に言えば、トランスフォーマーは映画館で見ても、ノルウェイの森は見ないのです。トランスフォーマーのような迫力のある映画は、100元を払ってでも大画面大音量の映画館で見る価値はありますが、ノルウェーの森のような静かな映画は、5元の違法コピーDVDや無料の動画共有サイトで見れば十分だからです。

また、日系企業がよくターゲットにする中国人富裕層ですら「性価比」を考え、ムダな買い物はしません。なぜなら...

続きはこちらから(1ヵ月お試し無料購読可)

結果を100日以内に出さなければ捨てられる

ブランド力、販売力を持つ中国ローカル企業と合弁または業務提携をして中国市場での事業拡大を目指す日系企業が最近増えています。この「中国企業の力を積極的に利用する」という戦略は、日系企業にとって理にかなった戦略でしょう。自社単独では劣勢が否めないアウェイの中国市場では、(自社単独で自由に事業を進める場合比べて)多少窮屈になろうとも、中国企業とペアで事業を進めた方が勝てる確率が高くなるからです。

パートナーとなってくれる有力な中国企業を見つけるため、色々なツテをたどってパートナー候補を探し出し、(日本の常識を押し通そうとする)日本本社と(強気で厳しい条件をぶつけてくる)中国企業の間をうまく取り持って、度重なる我慢の交渉の結果、合弁契約や業務提携契約までたどり着く日系企業が増えてきたのは頼もしい限りです。ただ残念ながら、このように始めた中国企業とのコラボで「結果を出した」というニュースはあまり聞いたことがありません。その理由は、言うまでもありませんが、契約締結以上に「実際に結果を出すこと」が難しいからです。中国企業との合弁契約締結は、結婚の始まりではなく、単なる「交際のスタート」に過ぎないのです。パートナーである中国企業が美しく魅力的であればあるほど、横からちょっかいを出してくるライバル企業が現れるのが当たり前です。パートナーの中国企業もそういったライバル企業が目に入り、場合によっては二股をかけられたり、乗り換えられたりすることもあり得る訳です。そうされないためには、「契約で相手を束縛すること」ではなく、交際が始まってできるだけ早いうちに結果を出して、「やっぱりこの人(日系企業)と一緒にいるのが一番だわ」と思ってもらうことが大切なのです...

続きはこちらから(1ヵ月お試し無料購読可)

久々に中国ビジネスセミナー@東京開催のお知らせ

国慶節の10月2日(火)に午後と夜2回に分けて、「ロジックと心理学で勝つ中国ビジネス」セミナーを開催します。

セミナー詳細はこちらから。

※メルマガ読者は参加料金を半額にさせて頂きます。

「良いモノ」ではなく「有名なモノ」が売れる中国市場ではカネより「チエ」で知名度を上げろ!

中国ではMBAよりも”MCBA”が役に立つ

MCBAで学べること。

・化粧品メーカーが「応募者全員に無料サンプルを郵送」というキャンペーンを行いウェブサイトで申し込みを受け付けたところ、内陸部のある都市からの申し込みが異常に多かった。おかしいと思いながらも、当初の予定通り、その都市からの申込者全員にサンプルを送ったところ、その後すぐに、(中国のC2Cネット販売で有名な)淘宝網で、そのサンプルが大量に売られていた

・商品の盗難件数が多い店舗が、万引きを減らすために監視カメラを設置したものの中々盗難件数が減らない。そこで客だけでなく社員も一応監視することにして、監視カメラの取り付け位置、角度などを調整したところ、商品の盗難が激減した。

続きはこちらから(申し込み月お試し無料購読あり)