池袋暴走事故から4年
4月19日。妻と娘が亡くなってから4年が経ちました。
妻と娘の命は、私にとって何より尊かった。大切だった。
だから命日は悲しくなる。死ぬまで2度と会えないということが苦しい。
でも、真菜と莉子だけじゃない。
この世に生きる命や人生は、全て尊い。
今はそう思う。
交通事故によって一瞬で命や日常が無くなってしまうことに私は怒りを覚える。
こんな理不尽なことは起きてはいけないと強く思う。
全ての命は尊い
私は立ち会い出産で、松永莉子という娘、1人の人間の誕生をこの目で見ました。
真菜は痛みで顔を歪ませながら頑張って産んでくれた。莉子も頑張って生まれてきてくれた。
私の人差し指を、か弱い力で握り返してくれた。
凄く暖かくて、柔らかくて、力強かった。
「命が生まれるというのは、なんて尊いことなんだろう」と涙が止まらなかった。
↑莉子はじめての写真 2016年1月11日
そして2019年4月19日、その命が終わってしまった。
あの日、霊安室で眠る莉子の手を握ると、冷たくて、硬くて、握り返してくれなかった。
生まれた時とあまりに対照的だった。
↑莉子人生最後の写真 2019年4月19日
真菜と莉子の人生はあの日終わってしまって、もう戻らない。
でも莉子の誕生と死を目の当たりにして、「全ての命や人生は尊い」と莉子に教えてもらった。
とはいえ、人はいつか必ず死ぬ。
しかし、少なくとも、他人によって突然奪われることが起きていいわけがない。
だからこれからも活動は続けます。真菜と莉子の命は無駄にしない。
思いやりとルールを守る交通社会
「あぁ、そんな事故あったね」
そう言われることも増えてきました。
人間は忘れる生き物ですし、事件や事故が風化していくのは自然なのかもしれない。
でも、一度被害者や遺族、または加害者になってしまうと、「そんな事故あったね」とは絶対にならない。記憶は消えない。
だから、ドライバー、歩行者、自転車、どの立場であっても、思いやりとルール遵守をして欲しいです。
自分自身と、自分以外の大切な命、人生を守る為に。
最後に。
4年間もの間応援してくださった方々。心から感謝しております。
活動をしながら、自分の人生も大切に生きていきます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。