羽田 ラーショ総本山「GOOD MORNING ラーメンショップ」(ラーメンブログ112) | 白州本樹のブログ

羽田 ラーショ総本山「GOOD MORNING ラーメンショップ」(ラーメンブログ112)

「ラーメンショップ(うまい)」


生涯で、この謎多きラーメン屋に何回入ったかわからない…


なぜなら「意識していなかった」からだ…


全国どこにでもあるし、きっと入りたくて入ったわけではない。


「たまたまそこにあったから」入っただけというのがほとんどであろう。


だいたい自分で「うまい」なんて言っていること自体信用できない。


このラーメンショップ(うまい)が、

「ラーショ」と呼ばれているのを知ったのは実はつい最近である。


もっと厳密にいうと、このブログを始めてからだ。

僕のラーメンブログに対するフォロワーの皆様のありがたいコメントをやりとりするうちに、マニアの間ではラーショといわれていることを知った。


となると無性にラーショに行きたくなってきた…


しかし時すでに遅し、特に東京23区内で「ラーショ」を発見するのが至難の業になっていた。


仕事で羽田空港に寄った私は、帰りは高速ではなく、下の道で帰ることにした。


「確かあの辺にあったような…」といううろ覚えで車を走らせると、


ありましたよ

ラーショを意識して初めて訪れたラーショがここ、環八沿い

といっても限りなく羽田空港に近い

環八の起点…

最寄り駅で言うと京浜急行の「大鳥居駅」となるわけで、やはり車でないとなかなか行きづらい。


そんな何となく入ったお店が、実はラーメンショップの1号店と噂される伝説のラーメンショップだったことを知ったのは、食べ終わった後であった。


ここが?本店?

普通の汚いラーメン屋ではないか!


いや、この汚なさがかえって美しい!


まさにラーショとは何かを全て物語っている。

L字カウンター8席、ド昭和のラーメン屋

営業は6時〜14時 月火木金の平日4日のみ。

実はかなりハードルの高いラーメン屋だったらしい。

何も考えず普通に入れたのが奇跡だったかも知れない。

しかもここ、オーダー方法なるものが存在しているらしく、


先ず、座席に着いたら店主の方から聞かれるまで待つ。 


勝手に注文すると、優しくたしなめられる。


確かに後から来たお客さんは、注文するやいなや「ちょっと待って」と言われていた。


自分は何も言われなかったので、多分奇跡的に店主のタイミングと合致したのだろう、

もしくは無意識に店主とアイコンタクトが合ったのかもしれない。


店主は決して怖い感じではなく、

むしろ穏やかな感じではあるのだが、注文方法だけは、親父のペースに合わせなくてはならない。


現金の持ち合わせがなく、財布の中のありったけの小銭を勘定してもたもたしていたのが逆に良かったのかもしれない。


着席するやいなや

「ネギーチャーシュー一つ!」


なんていうのはこの店では御法度である。

ラーメン600円、財布の小銭を集めて集めて800円あったので、


ネギラーメン800円にする。


最近、電子マネーの頻度が格段にあがり、気づいたら現金を持ち合わせていないことがある。


「Suica使えますか?」なんて、この店では口が裂けても言えない…

GOOD MORNING !


なんだこの「GOOD MORNING」はと思っていたが、

どうやら「朝ラーメン詣客」も多いらしい


朝6時から大量のニンニクを投入して食べるラーメンも憧れる。

スープの比率が多い。

春木屋なんかもそうだが、昭和のラーメンはスープがたっぷりなことがある。

ラッキー!と思って全部飲んだらとんでもないことになる。

海苔2枚、香あり、

胡麻油の効いた細ネギに

胡椒を和えたメンマ。

非常に完成されたラーメンといえる。

麺は細麺である。

ラーショは太麺と勝手に思っていた自分にとって、これは意外だった。


きっと家系ラーメンの酒井製麺のイメージでいたからだろう。


因みに吉村家の吉村さんや、山岡家の山岡さんがラーショで修行していたことは余りにも有名であり、

また、家系のルーツとしてラーショが再注目されたという経緯もあるだろう。

家系ラーメンと比較すると、こちらのスープはあっさりに感じる。


ネギとメンマとのハーモニーが絶妙で、ネギラーメンにして正解だった。


まさに「東京豚骨」の元祖

この赤い奴が地球一合うラーメン、

レンゲが止まらず、結構スープを飲んでしまったが、それでも半分位は残した。


最近のラーメン屋は、どうせ残すのだから最初からあまりスープを入れないラーメン屋もある。


昭和のラーメンにはそんなエコな発想はない…


20代だったら全部飲み干していただろう…

多摩方面を中心に東京の西に未だに多く存在しているラーショだが、東京23区内となると堀切とここ以外には思いつかない。

椿食堂管理有限会社というのがラーショの本部として展開していて、ここ1号店の真裏がその本部になっている。


GOOD MORNING ラーメンショップが総本山といわれる所以である。


この謎多きラーメン屋を伝説にしている要因とはなにか…

まず、公式ホームページなるものが存在しない。


そして、椿食堂管理は一切の取材を受け付けない。これは創業者の椿氏のスタンスらしい。


ということでラーメンショップの創業年や、その他詳細は伝説以上のものが存在しない。



しかも、全国にあるフランチャイズは自由度が高く店舗ごとにバラバラ。フランチャイズの統制は全くとれておらず、一説によれば本部に上納するロイヤリティすら存在しないという…

どう見ても老夫婦が営む家族経営のラーメン屋にしか見えないが、もしかしたら店主も椿食堂の社員なのだろうか…

どうせ聞いても無視されるのが関の山だろうが…

「ラーメンショップ」とかけて

「佐藤B作」と解く。その心は


「どちらも名前にやる気がない…」


敬愛するB作さん、すみません!


B作さんが差し入れて下さる叙々苑の焼肉弁当が楽しみで、その為だけに芝居をしているような時期もありました。しかし、


B作って


そもそも「売れよう!」という気持ちはあったのでしょうか…


ラーメンショップもそうだけど「野心」や「戦略」みたいなものが全く感じられない。


それが今、40代以下の若い世代では、


佐藤栄作は知らないけど佐藤B作は知ってる」という逆転現象まで起きている。


むしろ今では佐藤B作もラーメンショップも玉袋筋太郎も、とてもいい名前だと思う!


世の中、何が正解かはわからない。


ラーメンショップも1960年代、ここ羽田で「椿食堂」という名前で営業していたらしい。


因みに息子の佐藤銀平によると、


B作さんの以前の芸名は


「市民ケン」だったらしい