ロンドン「Traditional Fish & Chips」(ヨーロピアン料理ブログ①) | 白州本樹のブログ

ロンドン「Traditional Fish & Chips」(ヨーロピアン料理ブログ①)

イギリス料理と言えば

フィッシュ&チップス…

以上!

そんな事言うとイギリス人に怒られるかな…

日本料理だって
Sushi Tempura なんて言われるけど、他にも沢山あるんだから、

イギリスだってフィッシュ&チップス以外あるでしょ?

無いんです…

その証拠に、例えば、都内に
「イギリス料理屋」ってありますか?

ほぼ思い当たりませんよね…

あってもイングリッシュパブ位、メニューにフィッシュ&チップスを置いてたりはしますが…


ところが、
最近ロンドンにも何か異変が起きてるようで、

パブが減っている事は以前の記事でも紹介しましたが、

なんと国民食とも言える
フィッシュ&チップスの店も
減ってる感じがするのです…

昔は各商店街に1つは必ずあったと思うのですが、

やっと見つけたポートベローマーケットの屋台も、

なんとチップスが
トルネードになってました…

トルネード…
そんなんじゃなくていいよ…
進化しなくていいんだからフィッシュ&チップスは…

逆に日本の縁日の屋台みたいだよ…


因みにフィッシュ&チップスを食べたことない方に簡単に説明しますと、

いわゆるポテトの上に、揚げた魚が乗ってると言う
それだけの代物です。

魚はおそらく「鱈」です。
それを、天ぷらより数倍分厚い衣で揚げます…

チップスは所謂ポテトの事です。
ケンタッキーにあるような太くて短いポテトです。

マックにあるようなポテトはイギリスでは「フレンチ フライ」と呼びます。

それに大量の塩をふり、ビネガーをかけます。

日本の酢は米から出来ていますが、向こうの酢は麦から出来ていまして、
この麦のビネガーがポイントになります。
これがフィッシュ&チップスの命といいますか、美味さの90パーセント以上は、このモルトビネガーに頼る所が大きいです。



でも、
美味いと思うのは最初の数口だけです。
後は完全に惰性です。

でも、たまに食べたくなるイギリス人の気持ちは分かります。

日本でもHubとかPRONTO なんかで食べられますが、

お上品なんですよね…
日本のフィッシュ&チップスは…なんか洗練されてます…

もっと下品でいいんです!

だから、イギリスのあのブクブクの超ジャンクなフィッシュ&チップスを久しぶりに食べたいし、
相方ちゃんにも体験してもらいたいのです…

1回でいいです!
それ以上はいりません…

という事で、

かつて住んでたMaida vale
の家の近所のフィッシュ&チップス屋に行ってみましたが、

あった!

でもやってない…
ここ、正直付近で1番不味いと言っても過言では無いのに、

周りのお店、例えばカレー屋とか、ケバブ屋とか、チャイニーズとか、カリビアンとかが潰れても

ここだけは潰れない
不動のお店でした…
でも今日はシャッターが閉まってる…
Since 1963 って、
初めて知りました…
そんな老舗だったんですね…
潰れていない事を祈ります…

さて、街の中心に行けば行くほどフィッシュ&チップス屋は少なくなります…

今日はロンドン最終日、
まだ全然ロンドン観光してなかったので今日は一日ロンドン観光です。
残念ながら今回の旅ではフィッシュ&チップスはお預けのようです…

ビッグベン到着!
なんと工事中!
僕はもう死ぬほど観たからいいけど、
初ロンドンの相方ちゃんにとっては、余りにも残念過ぎる…
テムズ川の遊覧船に乗って
ロンドンブリッジへ…
間違えて一歩手前で降りてしまい、相方ちゃんも更にご機嫌斜め…

だって「Tower 」って書いてあるからここで降りると思うじゃない…

ところが、ここTower 桟橋で降りた途端、フィッシュ&チップス屋発見!
食っちゃう?今?
でも今食っちゃったら、確実に夕飯食えなくなるよ?

しかももう一軒発見!
2軒並んでるじゃないですか!
心斎橋のたこ焼き屋かと思ったよ…

でもたこ焼き屋と違って
どっちが美味いとか
無いから…

見事なまでにどこも同じ味ですので、
迷うだけ時間の無駄です。
迷うのは「食うか」「食わないか」だけ…

ここで出会っちゃったから
食いますか?
しかしまぁ、何度考えても不思議な食べ物です…
何でこんなもんが広まるのかね…

昔、イギリスの田舎の漁師町を旅した事があるのですが、
漁師町なので当然の如く新鮮な魚介類を期待してたのですが、

見事に「フィッシュ&チップス屋」しかありませんでした…

「ここでも揚げちゃうの…」
と絶句しましたが、

もはや鮮度もクソもありません

同じ島国でもこうも違うのかと驚きました…

見えづらいですが、ホットドッグとかフィッシュバーガーとかもあるみたいです。

いりません!

どうせ不味いならフィッシュ&チップスで十分です(失礼!)

それにしても
店名は一体どれなんだ?
「Hopkins」
これか!と思ったら
どうやら什器メーカーの名前のようです…
となるとやはり
「Traditional Fish & Chips 」が店名か…


ジャーン!
でか!

後ろにケチャップやらタルタルソースやら置いてありますが、
必要なのは
塩とモルトビネガー
この2つのみ!


こんなお洒落な箱じゃなくて、わら半紙の中にがっとチップスが入って、その上にボンっとフィッシュが乗ってるのがいいんだけど、
最近随分お洒落になっちゃったのね…嫌だなぁ…
£10(1420円)

高!

そんな高かったっけ?
箱代か?

これじゃ「てんや」の高い天丼二杯食べられるじゃん…
いやぁ、
美味いのは最初の3.4口だな…
案の定、飽きて来た…
変わらないいつものパターン…

それにしても多過ぎるんだよいつも…

でも昔住んでた頃、
早朝、クラブ帰りに、金髪の綺麗なお姉さんが1人でぺろっと平らげるのを見た時は、

やっぱりアングロサクソンは違うなと思いましたよ…


2人でシェアしてるんだけど、
既にお腹一杯です…

いや、食えと言われれば全部食えますよ…

でも、
全部食うことに「意味」見出せませんし、喜びも見出せません…

強いて意味をあげれば「もったいないの精神」位かな…

でもその為に、体を酷使してまで全部食べる気力はありません。

全部食べ終わった後に待っているのは「満足」では無く
「後悔」である事は、この時点で既に見えています…

申し訳なく思いつつ、半分位残して近くのゴミ箱にポイしました…

すると、
ゴミ袋の中もフィッシュ&チップスだらけではないですか!

みんな食えないんだよこれ…
俺らだけじゃなかったんだ…

まぁ、
ロンドンに来たらフィッシュ&チップス!

と言う体験は出来ましたが、

お陰でお腹パンパンになってしまい、

この後結局ディナーも食べれなくなり、

相方ちゃんとも原因不明の喧嘩をして、ロンドン最後の夜を終えました…

勿論、喧嘩の原因はフィッシュ&チップスとは何の関係もありませんが…