根岸(鶯谷)「鳥茂」(大人のディズニーランド30)
名酒場「鍵屋」で至福のひとときを過ごした我々は、再び街歩きを開始します。
手児奈せんべい
この街のシンボルですね。
もう飲み歩き開始しているので何も購入しませんでしたが、
ここも昔から変わらず残っていたのが嬉しいです。
肉のえびすや
ここも店頭で焼き鳥を焼いてます。
次に目指す店も焼き鳥屋なので、
ここは我慢我慢…
ここから住所は「下谷」になります。
この辺界隈の氏神様である、
「小野照崎神社」
平安初期の漢学者でもあり歌人でもある
「小野篁」を祀った神社です。
小野篁については長くなるので詳しくは書きませんが、
遣唐副使として瀬戸内海航海中、悪天候により遣唐大使の船が破損、
大使はその船と小野篁の船を交換せよと命じます。
篁はそれを拒否し部下を連れて下船します。
それを「弱虫」と取るか、無謀な命令から多くの部下を救った勇気ある人物と取るか、
意見が分かれるところが面白いです。
芸能の神様としてここに祀られています。
都内では珍しい「富士塚」もあります。
併設する魚屋が経営する
「割烹さいとう」
海鮮丼が安くてボリューム満点で、
いつの頃からか、ランチ時には常に行列の店になりました…
当初は散歩のついでにここでお茶でもと考えていた
古民家カフェ
出来てからもう10年位ですかね…
すっかり入谷の顔として定着しました。
今日はどちらにしろ休みでしたか…
下谷の銭湯…
ん?やってない…
まさか廃業したか…
でもこの界隈は変わらず昔の雰囲気が残っていて
心落ち着きますね…
しかし、
残念だったのは、
入谷を代表するラーメン屋
中華そば「光江」
「入谷」「ラーメン」で検索すれば真っ先に出てきたお店だったのに、
今では他の煮干し系のラーメン屋ばかり出てきます…
一杯500円と言うのも魅力でした…
お好み焼き「ぽんた」
ん…
どう見てもやってないぞ…
ここから柳通りと言う通りに入ります。
洋食の名店「香味屋」を過ぎると、
今夜目指す店がありますが、
ん?
通りの一角がごっそり無くなってるぞ…
一軒だけ辛うじて生きている…
ここです。ここが今宵の目的地
根ぎし「鳥茂」
もう何回来たかわからない、
僕の中のナンバーワン焼き鳥屋の一つです。
ご高齢のマスターと女将さん2人で切り盛りしていて、どう見ても後継者らしき人はいません…
いつか消えゆくだろうという覚悟はあるのですが、
まだやっていて良かった…
約10年ぶりに入ると、相変わらずマスターは元気に焼き場に立っていましたが、奥さんの姿が…
代わりにご高齢の紳士が客席を担当していました…
このお通しの玉ねぎが美味いんです。
お通しでは勿体無くて、これだけ別料金でもう一皿頼んだことも何回もあります。
メニューはこちら
この中でも個人的にベスト3と思っている、
「レバ」「皮」「ピーマン肉詰め」の3点を注文…
後、「生あげ」もおススメですがそれはまた後で…
一皿二本で440円ですが、
ピーマン肉詰めに関しては一本だと言うことです。
下町の焼き鳥屋としては破格の値段かもしれませんが、
なかなかどうして、どれも普通の1.5倍位のボリュームはありますし、
クオリティーは文句なし。
純粋に焼き鳥だけを楽しめます。
で、
「皮」と「レバー」
焼きあがったら包丁で二つにスパッと切る…
見てください、串が二本刺さってますよ。
そしてこの店の白眉とも言える「皮」です。
初めて食べた時はまるでシマチョウかと思う程の大振りの皮の塊に驚き、
噛めばとろける様なプリプリの食感に言葉を失いました。
こんな鳥皮がこの世に存在するのかと思うほど感動しました…
どんなに美味いシロコロホルモンでも、あの鳥皮に勝った事はありません。
あの時と比べると、
仕入れの問題もあるのか、幾分小振りになった感は否めませんが、
それでも依然、どこの店にも負けないクオリティーを維持しています。
鳥皮に関しては「鳥茂」を超える店を知りません…
ピーマン肉詰め
ボリューム、どれを取っても文句無しです。
五つ星ですよここは。
結構これで大満足、
「生あげ」まで行けませんでした…
勿論いつも混んでいますが、
月曜の18時過ぎと言う事もあり、
数人の常連さんがいるだけの
まったりとした時間が流れてました…
やってて良かった…
近い将来、消えて無くなってしまうのかもしれませんが、
絶対に失いたくない名店です…
同じ並びにある、良く撮影に使われていたレトロな散髪屋さんは
無残にも朽ち果てる寸前の姿になっていました…
そして、
我々は今宵3軒目を目指すのでありました…