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赤兎馬 > 無何有

先日ある店でそこの料理人の方と話をしていたときのこと。
その方は以前独立してラーメン屋をやることを視野に入れ、
都会の有名ラーメン店で修行していた経験がある。

その方は今はラーメンを作ってはいないのであるが、
自分もラーメン好きなのでひとしきりラーメン談義で盛り上がった。

そこで話題になったのは原価と味の関係についてだった。
その人が言うには、原価をかけられるのであれば味は美味しくできるのだという。
原価を安く抑えて皆が満足するような味にすることが難しいのだということであった。

それなら、麺とスープでどのくらいの値段のラーメンなら最上級の味が出るのかということになった。
自分は一杯五千円くらい?と聞いてみたのだが、その方は千五百円で充分だという。

千五百円は高いが、最上級というインパクトには欠ける値段のような気がする。
最上級の特製麺と、スープに使う食材にナントカ産の最上級のものばかり使ったら、
千五百円では難しいと自分は思ったのだが。

その方は、そういう事をすると味が喧嘩してしまい、美味しくはならないのだと言う。

そういわれると、確かに能書きと値段はすごく立派で、美味しいことは美味しいが、
他にもうちょっと安くてもうちょっと美味しいものがあった気にさせる料理。
いつかどこかで自分も食べたことがある気がする。



無何有は、芋焼酎の中では定価となると最高に高い部類に入る。
アルコール度数が高いのを差し引いてもそうであろう。
最高の材料と道具、手間暇をかけて作られたのに相違ないと思われる。

それだけに、某市場売り上げナンバーワンなどという赤兎馬との飲み比べには慎重を期した。
極めていい勝負であったので、色々な温度で何回か飲み比べてみた。

心情的には無何有を上に置きたかったが、結果は赤兎馬が上になった。
温度によっては無何有が上の場合もあるかと思ったが、総合的には赤兎馬だ。
無何有の方が主張がある分わずかに荒々しく、またその主張の方向が自分の好みではない感じがした。


最高の材料と手間暇をかけても、旨いことは旨いがぶっちぎりで旨くはできない。
プロは大変だと思った。



●白麹 今までのまとめ
                                       
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 >屋久の石楠花
 
●宿題
 大和桜と甑州、三岳と大黒