今日は母の七回目の命日。
仏式なら七回忌にあたるが、
母の生前の想いを優先して、
無宗教にしたが、
やはり、七回忌というと、
随分と経ってしまった感が否めない。
当日のことは、まだ一部が鮮明で、
「心臓が止まったから来てください」
その電話のことは、一生忘れないのだろう。
叔母に言われた、
「ひとりで逝きたい人もいるのよ」
その言葉にどれだけ救われたか。
有効な治療方法がなかった小細胞肺がん。
年齢に関係なく、進行が早いもの。
対症療法として抗がん剤と放射線治療を勧められたが、
脚が不自由だったので通院ができない。
入院できないかと聞いたけど、それはできないと。
あの呼吸器内科の医師の言葉、
「脳に転移すると痛みは感じなくなるよ」と、
治療したくてもできないと伝えたら、
ホスピスのパンフレットを手渡されて。
そして、絞るような声で、
「余命はどれくらいですか?」
「う~ん、3か月、長くても半年かな」
そう医師が応えた。
余命宣告されたので、延命措置は行なわない、
ただ、そうはいっても気道が腫れると、
ステロイドパルス治療や、
痛みで苦しむと薬用モルヒネを使ったりと、
緩和処置だけはしてもらったが。
認知症もなく、容態が安定していた時は、
好きな本を読んでいたけれど、
ただ、脳への転移は未だなかったのか、
痛みを訴えている姿は見るに忍びない。
でも、前日の昼前に交わした会話には、
「ありがとう」
吸い飲みで水が飲めたことだけど、
今までの人生に対しても感謝していたのか。
今日も好きだった珈琲の香りのお線香、
私だけしか、あげられないが。
下の娘は女房のところに行くから、
娘たちの分も、あげてあげよう。
カール・リヒターで。
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母の生前の想いを優先して、
無宗教にしたが、
やはり、七回忌というと、
随分と経ってしまった感が否めない。
当日のことは、まだ一部が鮮明で、
「心臓が止まったから来てください」
その電話のことは、一生忘れないのだろう。
叔母に言われた、
「ひとりで逝きたい人もいるのよ」
その言葉にどれだけ救われたか。
有効な治療方法がなかった小細胞肺がん。
年齢に関係なく、進行が早いもの。
対症療法として抗がん剤と放射線治療を勧められたが、
脚が不自由だったので通院ができない。
入院できないかと聞いたけど、それはできないと。
あの呼吸器内科の医師の言葉、
「脳に転移すると痛みは感じなくなるよ」と、
治療したくてもできないと伝えたら、
ホスピスのパンフレットを手渡されて。
そして、絞るような声で、
「余命はどれくらいですか?」
「う~ん、3か月、長くても半年かな」
そう医師が応えた。
余命宣告されたので、延命措置は行なわない、
ただ、そうはいっても気道が腫れると、
ステロイドパルス治療や、
痛みで苦しむと薬用モルヒネを使ったりと、
緩和処置だけはしてもらったが。
認知症もなく、容態が安定していた時は、
好きな本を読んでいたけれど、
ただ、脳への転移は未だなかったのか、
痛みを訴えている姿は見るに忍びない。
でも、前日の昼前に交わした会話には、
「ありがとう」
吸い飲みで水が飲めたことだけど、
今までの人生に対しても感謝していたのか。
今日も好きだった珈琲の香りのお線香、
私だけしか、あげられないが。
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娘たちの分も、あげてあげよう。
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