運命的な出会い
前回紹介したスコッチゲームが
年末から年明けまでの時間での出来事
その少し前のクリスマスに事件は起きる

プロローグ
一年前のクリスマスイブ
タックは偶然一人の男から声をかけられる
そしてその集まりでタックは
タカチという美女と出会う

偶然通りかかったマンションの前に
とんでもないものが天から降ってくる

そしてそのときボアン先輩が
計らずも拾ってしまったプレゼントの包み
その一つの小箱は過去の事件をも掘り起こす
自殺か他殺か
警察も解明できない事故(事件)に
タカチが一つ一つぶつかっていく

そして今年クリスマスイブを目前に
第三の事件がタカチの前に降りかかる

連続している
関連性について
悲しい結末を告げるタカチ…

仔羊たちの聖夜(イヴ) (幻冬舎文庫)/西澤 保彦

¥720
Amazon.co.jp

聯殺という作品を
タックとタカチシリーズの一つとして
創り変えた一作

自ら事件を紐解くことによって
忌まわしい呪縛から解き放たれようとする
タカチ

結末は非情
真実は一つ

時には笑顔を魅せてくれ
タカチ

彼女の本当の笑顔は
いつ見れるのだろうか
スコッチゲーム

時系列としては
前回の麦酒の家の冒険から約半年後の年末

その少し前のクリスマス
仔羊たちの聖夜があるが
「スコッチゲーム」は
タカチの高校生時代の
トラウマとなっている事件について
書かれている

親元を離れ
安槻大学に入学する
その切っ掛けともなった
連続殺人事件

こんな事件さえおきなければ
既に決まっていた地元の大学に入学していただろうし
ボアン先輩やタックとの出会いも無かっただろう
しかし未だ未解決なこの事件の解明を求める

タカチ自身解明したいのだ、
解明したいが真相を知るのが怖い
そしてトラウマとなった呪縛から
遁れることができずいる

果たして真相とは
真犯人とは
担任の惟道は本当に犯人では無いのか

真相を探れば探るほど
苦しむタカチ

その苦悩からタックは助け出すことができるのか

スコッチ・ゲーム (幻冬舎文庫)/西澤 保彦

¥760
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少し突飛な結末に
タカチならずも
不完全なモヤモヤ感も残る

この事件の真相を
タカチは知るべきだったのか
タックの口から放たれた犯人とは…
先週の降着裁定に
異議申し立てを立てた
幸騎手

たとえ一度決まった裁定が
覆るわけが無いと分かっていても
きちんと自分の意見を言うのは
男らしく素敵に思う

時速約60キロのスピードで走る競走馬に
鐙と手綱だけで繋がる騎手

もちろん落馬などすれば
大事故
命を落とすことや
運動能力の喪失となることも
珍しくない

しかし
今回の降着裁定には
ファンからも
疑問の声が多数あがっている

ラフな騎乗だったのか?
勝利に強欲な騎乗なだけなのか?
勝利に貪欲な騎乗なだけではないのか?

昨年のJCでの裁定のときも
朝日杯のときも
疑問で納得いかない気持ちでいっぱいだった

自身の記憶を思い起こす…

日本ダービーの
4角でキクノフラッシュを弾きながらも
真っ先にゴール版を駆け抜けた
ミスターシービー

そういえば先日勇退した郷原調教師が
キクノフラッシュに騎乗してたっけ

審議となるも
ミスターシービーは失格とはならなかった
(当時は降着という制度は無い)

春の天皇賞で
ルドルフの後を継ぐべき
ニューヒーロー
ミホシンザンを勝たせるために
失格になったと噂された
ニシノライデン
もともと気性の悪さに定評のあった
この馬は2着入線の失格となる

そして平成になって
メジロマックイーンの
秋の天皇賞
ブッチギリでゴールをするも
1角での進路の取り方で
1着入線も18着降着

これはその後の府中の2000mのコース改修の
きっかけにもなったとされるほどの大事件

まだまだいろいろある

カワカミプリンセスの秋華賞での降着

トールポピーのオークスはセーフ

ブエナビスタの秋華賞での降着

ジャガーメイルの秋の天皇賞の降着

エリザベス女王杯でのスノーフェアリーだって
凱旋門賞のワークホースだって
かなりきわどい騎乗をしている

勝負の世界である以上
誰しも勝利のために
騎乗しているはず

ラフプレーでも勝てばいいなんて
いうつもりは
全く無い
しかしきわどい騎乗に対して
明確に説明をできないのはおかしいと思う

勝利というごちそうに
対して
肉食系騎手となって欲しい
馬は草食だから
騎手は肉食でww

麦酒の家の冒険

舞台は前回紹介した
「彼女の死んだ夜」の少し後となる

その事件で受けた精神的ダメージを癒すため
タック・タカチ・ボアン・ウサコの4人が
真夏の高原に小旅行を敢行するが
その帰り道に4人を待っていたものは…

奇妙な一軒家の中には何も無い
しかし2階のクローゼットの中から
彼らの前に姿を現したのは…

ふとしたことから
不可解なこの家の推理を始める4人
謎が謎を呼び
まるで迷路に迷い込んでしまったかのような
論理のパズル

積み木のように積み上げては壊し
そしてまた積み上げていくロジック

ビール好きな作者が
浴びるようにビールを一晩中飲んでいたいと
その感情のみで書き綴られた作品
果たしてタックは真相にたどり着けるのか
そして本当の結末は…



麦酒の家の冒険 (講談社文庫)/西澤 保彦

¥650
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もう少し肉付けを施して欲しかった結末だが
4人にとって真夏の夜の夢のような
いや2人にとってはホンの少し距離が縮まる
そんな事件だったのかもしれない
このところ西澤保彦さんのタック&タカチシリーズにはまっている
匠 千暁(通称タック)と高瀬 千帆(通称タカチ)に
ボアン先輩達が体験し自ら解き明かしていく事件

西澤作品のこだわりとして
特徴的な名前がある
まず私のような学の無い者には
振り仮名をふってくれなければ
思いもつかないような苗字、名前ばかりが登場してくる

登場人物はそれほど多くなく
それだけに
無駄に関係ない人が登場しないところが
複線の先読みにつながるかもしれないが
たぶん作者の巧妙な手法に
2度3度とだまされることとなる


彼女が死んだ夜 (幻冬舎文庫)/西澤 保彦

¥680
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浜口美緒、通称ハコちゃん
箱入り娘のハコちゃん

がんじがらめで
実は、歪んだ愛情に
よって両親に育てられた彼女に
その束縛感ゆえに起きてしまった悲劇が襲い掛かる

誰が本当の被害者で誰が本当の犯人か
結末はそしてその意外な犯人は・・・
最後にボアン先輩が見たのは・・・

私の知る限り
西澤作品は未だ映像になっていないようだけど
犯罪の残虐さを多少オブラートに包めば
面白そうなドラマになると思うのだが
このところ肌寒い日が続いていたが
今日は結構暖かい気がする

冬来たりなば春遠からじ

先週は関東地方でも積雪があったが
雨水を過ぎて
文字通り水が緩んできたのだろう

来週末には啓蟄
土の中の冬眠の時間も
残り僅か
それにならって
少し活動的になってみるのも
いいかもしれない


$aldanの独り言

春の花といえば
菜の花

これほど咲いてしまうと
エグくておひたしにするには
まだつぼみのところを・・・って

春よコイ
元気をだして

くよくよするなよ

君の笑顔が周りを幸せにする

$aldanの独り言-フレデリック
2月といえば
フェブラリーSが
2月20日に今年中央競馬の初G1レースとして
行われる

このあいだの川崎記念を
圧倒的人気に応えて
快勝した
フリオーソの参戦はうれしいところ
だが
その他のメンバーは少々小粒感は否めない

それよりも
3月末に行われる
ドバイの方に
興味は集まる

今年はドバイWCに
昨年の有馬記念の
1・2着の
ブエナビスタ
ヴィクトワールピサが
招待受諾と今から楽しみになったが

このWCに昨年のエリザベス女王杯で
快勝し
暮れの香港でも
鬼脚をつかっての
差し切り勝ちを収めた
スノーフェアリーも
出走予定とか

もちろんライバルは多士済々だが
ゼニヤッタが引退した後
世界トップ牝馬の称号を賭けて
ブエナビスタと
スノーフェアリーが
激突する
(といったら言い過ぎか)

しかし
この対決は
見逃せない

カジノ合法化に賛成?反対?
政府の行政刷新会議は「規制・制度改革に関する分科会」を開き、1月26日に約250項目の規制・制度の見..........≪続きを読む≫


もうずいぶんと議論されながら
なぜ未だに合法化されないのか
不思議

海外の都市の中には
まさにcasinoで生計をたててるような
都市はたくさんある

人生という
でっかいギャンブルの盆を
生き抜いているんだから

ひとりの人間を
勝ち組とか
負け組みとか

負け惜しみだと
言われるかもしれないが
他人にとやかく言われるのは
どうも納得がいかない

や○ざな方々の温床となるなんて
いってる場合なのか

日本の財政建て直しに
必要不可欠な気がするのは
気のせいなのか…


$aldanの独り言
この間掴みに使わせていただいた
おくのほそ道

その時に芭蕉が詠んだ句に

一つ家に遊女も寝たり萩と月
むざんやな冑の下のきりぎりす

がある

横溝正史作
金田一耕助シリーズの
獄門島で登場する
屏風に書かれた3つの俳句でも
知られるところ

そして3つ目は
芭蕉の門下生
(本人はどう思っていたのか知らんが)
其角が詠んだ

鶯の身をさかさまに初音ミク…
鶯の身をさかさまに初音かな

金田一耕介シリーズは
いろんな俳優さんが
その役柄を演じているが
個人的には
古谷一行さんの演じた
テレビシリーズが印象深い

獄門島【リマスター版】 [DVD]/古谷一行,中村翫右衛門,金子信雄

¥4,935
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しかしこの其角という人
よく言えば伊達男
悪く言えば派手好きな
我儘な男だったようだが

自分に自信がなければ
我儘な振る舞いなどできない
自分中心なのは
それが正しい道だから
(と信じているから)
矢面に立って初めて
その人となりが色づいてくるのだろう