100円ショップに行ったら、センサーライトＤＸとか言うものが売っていたので、暇潰しにいいかなと思って買ってきました。
写真はこちら。
100円です。電球が入っているのに100円です。こういうものは、中身がどうなっているのかがかなり気になります。ＣＤＳでも単体で買うと、40～50円くらいする気がします。
と言う事で、早速分解してみます。+ネジ3本です。中の部品は…
おー、潔過ぎます。部品点数3点です。3本足のものは、ＭＣＲ100-6 Ｐ86と書いてあります。ＰＮＰＮサイリスタと言う部品のようです。ゲートの付いたダイオードと言う感じでしょうか。あとは、ＣＤＳセンサー約5mmと、3Mオームの1/4W抵抗1個だけです。
おまけで基盤面の画像です。
島は一応4つですが、一つはソケットと線が繋いであるだけなので、実質3つですね。MCR100-6の3本足が分けてある感じです。それだけです。
ちなみに、PSEマークはついています。こんなのでも付くんですね。
回路図はこうなります。
あー至極簡単です。まあ、部品3つしかないので当たり前と言えばそうですね。ちなみに、この回路だと、電球が入っていなければ、電流は全く流れませんので、省エネと言えば省エネですね。
さて、回路から考えると、半波整流回路ですので、電源が100Vでも、電球には最大50Vしか流れません。7Wの電球でも、50Vで光らせるわけですから、明るさ半減です。
実際にテスターを当ててみると、暗い所で最大で40V程度しか流れないようです。無駄だと思ったのですが、一応ワットチェッカーに繋いでみた所、最大で3W程度ですので、7*40/100＝2.8Wと、消費電力はほぼ理論値です。もちろん、明るさも40/100です。
ちなみに、40V時にテスターを交流で見ると、56Vを指します。別のテスターだと、80Vを指すものもあります。かなり謎は深まるのですが、良く考えてみると、この回路だと、微量ですが、抵抗とCDSに、サイリスタ整流とは逆方向に電流が流れる気がします。MCR100-6には悪そうなんですが、よく考えてみると、電位的にはCDSと３Mの抵抗の間の方が低電位になるので、問題ないような気もします。
と言う事で、簡単には出来ていますが、よく見るとちょっと微妙な面もあります。まあ、どの道点いていない間の事なので、関係無いのかもしれません。
ちなみに、LEDナツメ球を付けて見ると、見事に点滅します。50Hzと言う感じです。
標準の電球の状態でも、中途半端な状態…出力電流が20V程度の時に、点滅する時があります。耐圧が高いイコンデンサも高いので、その辺は潔く我慢と言う感じでしょうか。
明るさは、周囲の明るさに反比例する感じで、多少明暗が出ます。0～40Vの範囲で電圧は変動するので、ある明るさでON、OFFと言う仕組みではありません。
この製品のパッケージには、消費電力等の記述は無く、使用電球が最大7Wまで、と言う制約だけが書いてあります。考えてみました。
このMCR100-6というサイリスタは、最大出力電流が0.8Aと言う制限があります。単純に言うと、7W電球であれば、点灯時は7W＝0.07Aしか流れないはずですが、点灯していない時は、電球の抵抗値は約1/10になると言うお約束があり、7W電球でも瞬間的に、0.7A流れる恐れがあるので、7W以下という制限がつくのだと思います。
なので、7W以下という部分は守った方が良いようです。ただそれも、一瞬そうなる可能性があるというだけで、ワットチェッカーで明暗を繰り返してみましたが、最大3W程度ですので、その分（0.8A分)電気を消費すると言う事ではないので、その点は安心してよいと思います。
転用、改造等を考えると、電圧が定電圧ではないので、多数のLEDの直列や、蛍光灯電球等には不向きです。
LEDは直列数が4～5個くらいであれば行けそうですが、回路の仕組み上、電流が少ないと、CDSと抵抗の逆向き透過電流が出るかもしれないので、保護ダイオードは入れたほうが良いようです。抵抗前後に入れれば済む話かもしれません。LED5個程度直列を数個並列で、小さ目の電解コンデンサを入れると、良いかもしれません。大き目の電解コンデンサだとちょっと怖いかなぁ。耐圧も必要なので、大きいのは難しい気がします。
しかし、負荷が20mAとかだと、出力電圧が影響を受けそうなので、その辺は微調整が必要な気がします。
あと、考えられるのは、この回路をそのまんま2個逆向き並列に並べると、整流はしませんが、80V程度出るセンサーライトになるような気がするので、明るさが倍になり、使いやすくなるかもしれないと思ったりもしますが、そこまでする必要も無いですかね。
そのまま使うと、ちょっと暗いのが微妙な感じもしますが、使えない事は無いので、お買い得と言えばお買い得です。細かい事を気にしないなら、かなりお買い得かもしれません。
ばらしてもお買い得な気がするので、使い道が思いついたらまた買ってくるかもしれません。
