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日本の酒場をゆく

旅酒や 無頼な心の よりどころ

 

 

 

 

温かなもてなしを求め飲兵衛が集うew_icon_a401_2024062120284383c.gif
JR日豊本線宮崎駅から歩くこと約20分、恵比寿通り沿いにある居酒屋(旬の酒肴処 岩戸)に入った。
店内の生簀にはアジやカワハギが泳いでいる。
まずは宮崎の芋焼酎「霧島」、通称ホンキリのオンザロックにした。
クイー……。
ホンキリは20度でのびやかにやわらかく、飽きない味。
うまいうまくないを越えた「平凡の日常酒」の良さがある。
本日のおすすめが書かれたホワイトボードから「イワシ刺身」を見つけた。
イワシはおおまかにマイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシと3種あり、1番大きなマイワシは7年くらい生きて最長25センチほどになる。
イワシは目が潤んだようにすぐ赤くなる。
分類はニシン科で足が早い。
食べ方は如何ようにもなるが、やはり新鮮なら刺身だ。
届いた美しいマイワシ刺身に刮目せよ!
角の立った美しい切り身。
青肌の表面が青光して最高。
やはり新鮮命だ。
メモ値段表示は外税。
注意やみつきキューリ400円
佐土原ナス480円
しいたけ味噌チーズ680円
チキン南蛮780円
黒霧島 20度1合390円
まゆのつゆ 20度1合390円
「営業時間17:00~翌0:00【日・祝】17:00~23:00/第1・3・5月休」

 

 

 

 

 

朝まで飲める貴重な居酒屋ew_icon_a401_20241002110703a84.gif
JR横浜線町田駅から歩くこと約5分、町田駅前通りから入った大和横丁にある居酒屋(やまよこ鮮魚店)に入った。
近所に姉妹店(忍び庵)がある。
メニューには豊洲市場や産地から直送される魚料理がズラリと並んでいる。
「アジフライ」や「イカ七味焼き」「カニクリームコロッケ」など大衆居酒屋然とした酒肴は、チェーン店では真似できない手作り感溢れる料理ばかりだ。
おすすめの「本日の刺盛り 1人前」はブリ、シマアジ、アカイサキ、カツオタタキが登場した。
アカイサキは珍しい。
アカイサキはコリッとして味は濃厚。
ブリとシマアジはアブラがよくのっておいしい。
カツオタタキももちろんおいしい。
朝7時までというのは、夜の遅い仕事の人にはたいへん便利。
夜10時から仕事のお疲れ飲み会ができる。
若い時は仲間と朝まで、わいわい痛飲するのが正しい飲み方だ。
注意ホタテバターしょうゆ焼き 1枚580円
サンマ塩焼き680円
藁焼塩カツオタタキ 刺身900円
本日の刺盛り 1人前1200円
明るい農村650円
よろしく千萬650円
「営業時間16:00~翌7:00【月】16:00~翌0:00【土】12:00~翌7:00【日・祝】12:00~翌0:00/無休」

 

 

 

広島の昼から通し営業の大衆酒場ew_icon_a401_20240316112421ec3.gif
JR山陽本線広島駅北口から歩くこと約4分、二葉の里歴史の散歩道沿いに大衆酒場(食べ・飲み・食事処 とくとく)がある。
料理の品揃えに定評があり、広島県を中心に店舗展開する「今井観光株式会社」の徳川チェーンの経営だ。
入口の席でビール片手にさつま揚げをほおばるオヤジを横目に奥へ進むと、広々とした店内にテーブル席のレストラン。
ランチが終わったばかりで空いているが、土日は家族連れが多いだろう。
まずはビールを。
ングングング……。
昨日、飲みすぎて、今日は朝から何も口にしてなかったが、最初に口にしたのがビールとは。
料理を見てみると、「牛スジ煮込み」「たいのかぶと煮」「刺身三点盛り」「シーザーサラダ」「なすの揚げびたし」「トマトチーズ焼」などなど……。
大衆酒場だけあって、バラエティ豊かなラインアップにはそつがない。
平日の13時から18時までハッピーアワーのセットがある。
注意たこさん赤ウィンナー350円
もやしチャーシュー480円
明太ネギだし巻き玉子550円
チーズとんぺい焼650円
さつま島美人450円
アサヒスーパードライ「中」460円
「営業時間11:00~23:00/不定休」

 

 

 

 

 

広島きっての実力居酒屋ew_icon_a401_202403101547510d2.gif
広島電鉄本線立町電停から徒歩約三分、相生通りから入った飲み屋街の雑居ビル二階に割烹居酒屋(酒菜 竹のした)がある。
店内はシンプルな和モダンで居酒屋の泥くささはない。
天井高い白壁に要所に焦茶の柱を当てて垂直を強調する。
小さなカウンターの背当てのある椅子は座が広く、居心地が計算されている。
最近のインテリアデザイナーは金かけずに上手だなー。
カウンターの主人は準備万端整った様子で立っている。
さてメニュー。
本日の刺身盛合せ、あん肝ぽん酢、ホタルイカ沖漬、おつまみレバーパテ、地穴子うす造り、広島カキ昆布焼、など。
お通しは鰆の南蛮漬け、蛸のぬた、蝦蛄と胡瓜の酢の物。
これだけでこの店のレベルが推し量れる。
主人が自信を持ってすすめるのが刺身だ。
この日は真鯛、平政、鰆炙り、太刀魚炙り、水蛸が登場。
刺身は一切れが厚く、白身はかたまりで食べてこそ味がわかる。
質も鮮度も申し分ない。
注意ホタルイカ沖漬980円
カニのともあえ1280円
生ハムとフルーツトマトのサラダ1380円
本日の刺身盛合せ2380円
中々「宮崎」650円
情け嶋「八丈島」650円
「営業時間17:00~22:00/日休」

 

 

 

 

国立の老舗喫茶店の名物カレーew_icon_a401_202411101023423ad.gif
国立駅の南側は、南武線・谷保駅へ向かって真っ直ぐに大学通りが伸び、両サイドに桜並木のプロムナードを配している。
近代化された駅前を過ぎると、沿道は一橋大学のキャンパスと住宅地が融合した閑静な街並。
そのメインストリートから入った国立一番街の路地裏に喫茶店(ロージナ茶房)がある。
創業は昭和29年。
どっしりした洋風の館の店内は100名を超えるキャパシティの大箱。
午後9時過ぎに引き戸を開けた。
「まだいいですか」
「はい、11時までですがどうぞおかけください」
鍋のカレーをかき混ぜながら、無邪気な笑顔で迎えてくれた。
ビールで出来上がった地元の常連がテーブル席に突っ伏して眠り、仕事を終えた馴染み連中が寄り合い所と利用する。
アイルランドの片田舎にでもありそうなパブの雰囲気なのかも知れない。
名物の「ザイカレー」はスパイスの香りが広がった後にジワジワと押し寄せる辛さが後を引く。
注意ミックスサンドウィッチ1000円
昔風ナポリタン1150円
ザイカレー1200円
海老のアラビアータ1400円
ボンゴレロッソ1450円
生ビール「アサヒ 中ジョッキ」650円
「営業時間11:00~23:00/無休」

 

 

 

 

上野原の住宅街に佇む寿司屋ew_icon_a401_20241026082542135.gif
久しぶりに上野原駅で電車を降りた。
上野原にはいわゆる繁華街はなく、どの通りもひと気がない。
ちゃこ、ホタル、KARAOKEYA、あうん、パブスナックデコボコ、笑顔、カラオケ喫茶ステージ……灯りが見えるのはスナックばかりでその中に客がいる気配は少ない。
しばらく忘れていた小さな地方都市の夜の町の空気が実感されてくる。
さらに歩くと一軒だけ大きなガラス戸から外に明かりがもれる店がある。
寿司屋(とも江寿司)。
高齢の大将がつけ台に立つ。
テーブル席に腰をおろし、瓶ビールを一気にグラス一杯空にしてひと心地ついた。
店内は寿司屋の年期が入りいい味である。
上寿司を注文した。
届いた上寿司はマグロ中トロ、マグロ赤身、カンパチ、カツオタタキ、ズワイガニ、イカ、エビ、イクラ、玉子が登場。
大きめのシャリが家庭的だ。
このあたりでは寿司は酒の肴に珍重するようなものではなく日常の食事なのだろう。
メモ値段表示は外税。
飲み物メニューはない。
注意おしんこ巻1500円
中寿司1800円
上寿司2000円
中ちらし2000円
上ちらし2500円
まぐろ寿司3500円
「営業時間11:00~14:00・16:00~20:00/月休」

 

 

 

 

 

 

精肉店直営の焼肉屋の実力ew_icon_a401_20240928121919073.gif
JR奥羽本線秋田駅から歩くこと約3分、秋田駅前大屋根通り沿いの雑居ビル2階に焼肉屋(秋田 牛玄亭 駅前本店)がある。
地元の生産者から仕入れる上質な肉に定評があり、秋田を中心に店舗展開する「有限会社 日野」グループの経営だ。
カウンターに腰をおろし、まずはビール。
ングングング……。
アー腹へった。
ランチは「和牛切り落とし定食」「和牛パレットランチ」「和牛焼肉定食」「特選ロース定食」などがある。
選んだ「焼肉ランチ」は牛タン、ハラミ、あっぷる豚が登場した。
ここでは注文した肉は生のまま差し出され、カウンターに設置されたガス無煙ロースターを使ってセルフで焼く。
まずはハラミを焼き上げる。
一つひとつの切り身が厚いため焼くのに時間がかかるものの、それでもふんわり柔らかな食感が損なわれていないのは、何よりも素材が新鮮な証拠だろう。
メモ値段表示は外税。
注意ナムル盛り合わせ780円
ユッケジャンスープ800円
和牛カルビ1300円
牛ホルモン3種盛1500円
まんさくの花 純米酒「グラス」550円
アサヒ スーパードライ「中瓶」650円
「営業時間11:30~15:00・17:00~22:00/第3月休【祝営業】」

 

 

 

 

ツウ好みの小料理屋ew_icon_a401_202403092048019c8.gif
広島の飲み屋街は流川通りを軸にひろがり、クラブやスナック、瀬戸内料理の居酒屋、小料理屋の他にお好み焼屋がとても多く、前を通るとぷうんと焦げたソースの匂いが鼻をつく。
広島電鉄本線胡町電停から徒歩約6分、流川通り沿いの飲食ビル1階に小料理屋(えび一)がある。
店内は細く奥へ延びたカウンターのみ。
お通しはホタルイカのキムチ、ゆで玉子のイクラのせ、ブリの漬け、トリハムの4種盛り合わせと、ツウ好みの品々。
うっかりすると酒量に、歯止めが効かなくなる。
ツマミは、呑兵衛向きの品々が多く、めかぶもずく、ぶり昆布じめ、赤なまこ、辛子明太子、くじら赤身造り、ぶり納豆など揃う。
この種のツマミは好みなので、デパートの専門店へ顔を出すこともある。
思案の挙句、しめ鯖にした。
鯖の旬は通年。
鯖は日本近海にぐるっといるので、年中獲ることができる。
届いたしめ鯖は酢〆がよくききながらも鯖の素性の良さがわかるしめ鯖で酒がすすんで困る。
メモ飲み物メニューなし。
注意辛子明太子800円
赤なまこ1000円
ぶり納豆1000円
しめ鯖1400円
筍木の芽和え1600円
よこわ造り1800円
「営業時間18:00~23:00/月休」

 

 

 

京都の立ち飲みローカルチェーン店ew_icon_a401_20241024100559192.gif
平日の午後4時40分。
どこも居酒屋は仕込みの真っ最中。
京都の飲み屋街をぶらぶら歩いていると営業中の立ち飲み屋がある。
ここでいいや、と立ち飲み屋(すいば 四条河原町店)に入った。
以前紹介した京都の立ち飲み屋(すいば 六角富小路店)の系列店。
低価格に定評があり、京都を中心に店舗展開する「エフ・スリー株式会社」グループの経営だ。
ツマミ類は低価格。
壁に貼られた貼り紙にあるメニューは、290円で「大きな カニカマ一本揚げ」「うずらタマゴの燻製」「山芋のふわとろ お好み焼き天【1枚】」、390円で「セセリのねぎポン酢」「タコさんウインナー【5匹】」「あん肝ポン酢」……。
品数も豊富だ。
立ち飲みカウンターに立ち、ハイボールをングングング……。
「生麩の田楽 西京白味噌ソース」をアテに15分。
ハイボールを飲み干し店を出た。
はしご酒の始まり始まり。
注意自家製 ポテサラ250円
白菜とキュウリの浅漬け290円
黒胡椒メンマ350円
宇和島産 揚げたて!じゃこ天390円
ゴールド酎ハイ「プレーン」390円
シャインマスカット酎ハイ430円
「営業時間12:00~23:00/不定休」

『立ち飲み店』

 

 

 

 

バーの街秋田の気鋭の本格バーew_icon_a52_20240928111043867.gif
JR奥羽本線秋田駅から歩くこと約15分、すずらん通り沿いにオーセンティック・バー(BAR 3rd cork)「バー サード コルク」がある。
「いらっしゃいませ」
若いバーテンダーに迎えられカウンターに腰をおろした。
見渡す店内にどうも見覚えがある。
「ここはもしかして、元はバーロッソ」
「そうです。ロッソさんのあとにうちが入りました」
(ロッソ)は数回入ったバーだ。
プリマスジンを指定してジンソーダを注文した。
届いたジンソーダはジュニパーベリーのフレッシュな香りにほのかな甘みがある。
東北秋田はバーの街。
秋田のバーを語るとき49歳で早世した名バーテンダー黒坂明氏は欠かせない。
以前紹介した秋田の老舗バー(レディ)で修業して20代で独立。
秋田に店を持ち、地元の後輩を指導しながら、NBA秋田支部の強化につとめた。
NBA秋田支部長になった黒坂氏は、NBAカクテルコンペティション全国大会の秋田招聘を悲願とし、東京に足を運んで積極的に運動。
また幹部を秋田に招くなどして働きかけ、ついに平成17年秋田開催が決まったのだ。
メモメニューはない。
チャージあり。
「営業時間16:00~翌0:00/不定休」