日本の酒場をゆく

日本の酒場をゆく

旅酒や 無頼な心の よりどころ

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札幌で腰をすえて飲める居酒屋ew_icon_a401_202606200739206ea.gif
札幌市営地下鉄東豊線豊水すすきの駅7番出口から歩くこと約2分、西3丁目通沿いの飲食ビル「JOYFUL酒肴小路」の7階に居酒屋(西井兄弟 すすきの別邸)がある。
店は令和七年開店。
「いらっしゃい」
店員に迎えられカウンターに腰をおろした。
和風と南欧風をまぜたような店内は明るく、カウンター上に並べられた一升瓶が目を引く。
まずはサントリーの麦焼酎「大隅」のオンザロック。
大隅は、サントリーが独自に育てた酵母を用いて仕込んだ本格麦焼酎。
麦のおいしい部分だけを丁寧に引き出す蒸溜によって、華やかでフルーティな香りが広がる。
麦ならではの澄んだ味わいとすっきりとした飲み口が魅力。
お通しはカニのむき身。
隣のカップルはお通しを見て「ほおー」などと歓声を上げている。
カニは濃厚な旨味がある。
本日おすすめの「焼き蛤」を注文。
焼き蛤は少し生臭い磯香、乳臭く、ぼってりと濃厚に爛熟した官能の匂いよ、味よ!
落ち着いた雰囲気の店内は、ひとりで静かに杯を傾けるときにも、仕事帰りのささやかな集まりにもよく似合う。
注意鶏皮串200円
ぴーまんの肉詰め串380円
焼き蛤「はまぐり」680円
小樽地鶏の親子丼1080円
大隅620円
生搾り レモンサワー680円
「営業時間18:00~翌0:00/日休」

 

 

 

 

プライベートな居酒屋空間を、誰かと過ごしたい時に訪れたいew_icon_a401_20260619160702ca5.gif
札幌市営地下鉄南北線すすきの駅1番出口から徒歩約一分、都通り沿いの雑居ビル二階に居酒屋(うらをとわ)がある。
落ち着いた外装。
一見、ちょっとした高級感がある。
店内は、木をベースにしたシックな空間。
調理場を囲むカウンター中央の盛大に飾られた枝木が映える。
すべてが丸見えの、躍動感あふれるオープンキッチンでは、料理人が新鮮食材の味わいを最大限に生かし、腕を振るう。
まずは宮崎の芋焼酎「千本桜」のオンザロック。
「千本桜」は宮崎県都城市の柳田酒造合名会社の芋焼酎。
創業当時から受け継がれてきた、当蔵唯一の芋焼酎。
いったん製造が途絶えたが、平成二十五年、三十五年ぶりに復活を遂げた自信作。
原料のさつま芋には、南九州で豊かに育つ「黄金千貫」を、仕込み水には、他の焼酎と同じく代々受け継がれてきた井戸から汲み上げる地下水を使用。
黒麹ならではのコクを生かし、重厚で骨太な味わいの芋焼酎。
品書きから選んだ「活タコ酢の物」は目の前で切ったものだ。
透明感ある清潔な旨み、しなやかな腰の噛み心地から、甘くジューシーな滋味がしっとりと浮かぶ。
令和四年開店の(うらをとわ)は、札幌のニューウェーブといえる魅力ある居酒屋だ。
メモコストパフォーマンスは望めない。
サービス料10%あり。
注意マグロとアボカド1200円
ガリ鯖アテ巻き1400円
千葉 活ハマグリ酒蒸し1800円
新ひだか こぶ黒牛炭焼きステーキ3800円
三岳 芋焼酎700円
千本桜 芋焼酎780円
「営業時間17:30~23:30/日・祝休【不定休あり】」

 

 

 

 

 

 

旧甲州街道、大山鶏の焼き鳥を堪能ew_icon_a401_20260922174759ad8.gif
高尾駅から歩いて約十分、旧甲州街道を歩いていると、焼き鳥居酒屋(味はる)がある。
こういう街道沿いの店は、暖簾をくぐるまでの時間もまた楽しい。
さて、今日は何を焼いてもらおうかと、少し気持ちを整えてから入る。
こちらで使う鶏は、鳥取の大山鶏。
自然豊かな環境で育てられた銘柄鶏で、やわらかな肉質とほどよい旨みが持ち味だ。
脂がのっていてもくどさはなく、噛めばしっとりとした肉の味が広がる。
焼き鳥のように素材そのものを味わう料理では、こうした鶏のよさがよくわかる。
焼き台の前で、丁寧に焼き上げられていく串を眺めながら、まずはビールで喉を潤す。
焼鳥は一串一串の仕上がりがきれいで、表面には香ばしい焼き目がつき、噛むほどに鶏の旨みがじわりと出てくる。
なかでも印象に残るのがハツだ。
ほどよい塩味が鶏の旨みを引き立て、口に入れるとコリッとした弾力が楽しめる。
そこへ焼き台から生まれた香ばしさが重なり、酒がもう一杯ほしくなる。
ハツという気取らない串なのに、食べ終えたあとにしっかり記憶に残る味だ。
一品料理も揃い、酒の選択肢もあるので、その日の腹具合や気分に合わせて注文できる。
ひとりでカウンターに座り、焼ける音を聞きながら酒を傾けるのもいいし、連れと串を分けながらあれこれ話すのもいい。
高尾という場所柄、山歩きや散策の帰りに立ち寄るのも似合う。
メモ値段表示は外税。

注意皮280円
ハツ300円
鶏のもつ煮680円
大山鶏もも肉半身焼き980円
梅酒650円
麦焼酎「兼八」650円
「営業時間17:00~23:00【土・日・祝】15:00~22:00/不定休」

 

 

 

 

和空間の落ち着いた万人向けの居酒屋ew_icon_a401_20260619073315569.gif
札幌市営地下鉄南北線すすきの駅から歩くこと約3分、札幌駅前通から入った通りの雑居ビル地下の飲食街に(蔵鵡 本邸)「きすむ ほんてい」がある。
やたら難しい字だけど、居酒屋のようだ。
ここで静かに飲むとしよう。
客席のメインは調理場を囲む長いカウンター。
すべてが丸見えの、躍動感あふれるオープンキッチンでは、料理人が新鮮食材の味わいを最大限に生かし、腕を振るう。
店内は落ち着いた雰囲気が漂い、一枚板の重厚なカウンターが凛々しさを演出する。
店の内装を眺めるのも面白い。
この一枚板カウンターはいい値段するだろうとか、目の前の焼き台を眺めたりと、目を光らせる【?】のに忙しい。
まずは種子島の芋焼酎「久耀」のオンザロック。
久耀は白センガンを原料芋に用い、より一般的なコガネセンガンよりも澱粉質が多く甘味がある。
仕込みには甲山水を使い、かめ壺でじっくりと発酵させた後、蔵内で六年以上貯蔵した古酒。
お通しのよもぎ豆腐にぴったり。
品書きに「アワビの造り」がある。
大きく立派な姿形、品よくきれいな味のアワビは、伊勢神宮に奉納する熨斗鮑が祝儀袋の印にもなったほどの雲上の宮人。
届いたアワビ刺身は見るからに若々しく光り、コリコリの歯ごたえが楽しめる。
注意冷やしトマトサラダ600円
らっきょう赤ワイン漬け750円
本鮪の造り1200円
アワビの造り1200円
吉兆宝山「芋」650円
久耀「芋」700円
「営業時間17:00~23:00/日休【月祝日営業月休】」

 

 

 

 

今、注目の札幌気鋭の実力居酒屋ew_icon_a401_20260619160702ca5.gif
札幌市営地下鉄三路線の全てが乗り入れる大通駅から歩くこと約五分、創成川通沿いのビルとビルの狭間に灯りが一つ。
あそこまで行ってみよう。
居酒屋のようだが外には看板がない。
思い切って戸を開けた。
戸を開け階段を上ると照明をおとした居酒屋だ。
店内は調理場を囲むカウンターと幾つかのテーブル席がある。
カウンターに腰をおろし、まずは八丈島の芋焼酎「島流し」のオンザロック。
島流しは芳醇なさつま芋の香りと上品な甘みが際立つ、本格派の芋焼酎。
麦焼酎をほどよくブレンドすることで、口当たりにいっそうのまろやかさが生まれ、個性豊かな味わいだ。
料理はハーフにできる。
この日おすすめの「豊浦産いちごとチーズ、生ハムの白和え」はイチゴの甘さとチーズのコクがすばらしい。
焼酎にスコブル合う。
品書きから選んだ「イサキ炙り」は皮を残して炙った焼き霜造りで、生ぐさくない上品な甘さ、旨みが贅沢に広がっていく。
料理は一言で言えば明快でダイナミック。
工夫をほどこした料理は、必要なものと不必要なものを厳しく峻別し、ここぞのポイントはぐいぐい押した力強さがある。
主人によるとここは(大友堀 トーチ)といい、令和七年に移転してきたそうだ。
注意ラムしうまい 一個400円
鶏白レバー梅酒煮600円
フルーツトマト 土佐酢800円
豊浦産いちごとチーズ、生ハムの白和え1200円
「麦」大分 泰明700円
「芋」八丈島 島流し700円
「営業時間17:00~23:30/日・祝休」

 

 

 

 

一頭買いで仕入れる北海道産羊肉を堪能ew_icon_a401_20260619160702ca5.gif
札幌市営地下鉄南北線すすきの駅から歩くこと約五分、札幌駅前通から入った飲み屋街の外れにジンギスカン酒場(北海道産 羊・野菜 ふくすけ)がある。
北海道とオーストラリア、二つの産地の羊を一頭買いで仕入れ、食べ比べができるジンギスカン専門店。
希少な肩ロース、モモ、ヒレ、タン、レバーなど、多彩な部位を用意。
肉はすべて【生】で仕入れ、注文が入ってから一枚ずつ丁寧に手切りするこだわり。
カウンターに腰をおろし、まずはハイボール。
ングングング……。
グラスの中で細やかな泡が立ちのぼるハイボールは、のどごしまで軽やかなすっきりとした味わい。
品書きに珍しい「ひつじのタン」がある。
兜のように盛り上がった鉄鍋におかれた白い脂がゆるんでくると「ひつじのタン」が一皿出た。
「タンはじっくり焼いてください」
鉄鍋に羊のタンをのせると、じゅうと音を立て、白い煙が上がる。
焼けたのをタレにつけ口に入れた。
野趣をかきたてるタンを、ぐっと飲むハイボールで流し去り、またタンを鉄鍋にのせる。
鉄鍋は櫛状に切れ目が入り、焼き上がったタンの脂の半分は火に落ちて煙となりタンを燻し、残りは縁へと流れて玉ネギに風味をつける。
メモ値段表示は外税。
注意ひつじのソーセージ590円
数量限定 ひつじのハツ1290円
希少部位 ひつじのタン1390円
生マトン 肩ロース1590円
ハイボール600円
サッポロパーフェクトクラシック700円
「営業時間17:00~23:00/不定休」

 

 

 

 

 

福生・嘉泉の酒蔵で、酒と料理を味わうew_icon_a401_20260919130545e7a.gif
JR青梅線福生駅から歩いて十分ほど、酒蔵の門をくぐるような気分で訪ねたのが、田村酒造場の手がける(&KASEN)「アンドカセン」。
嘉泉の銘柄で知られる老舗酒蔵。
その一角に設けられたこの施設には、レストランとSAKEバー、そしてショップがある。
酒を売る、飲ませるというだけの場所ではない。
料理や器、建物、庭、そして酒蔵の歩みにまで目を向けて、日本酒を楽しんでもらおうという趣向だ。
酒蔵に隣接した建物から庭を眺めていると、いつもの居酒屋とは少し違った時間が流れていることに気づく。
せわしなく杯を重ねるのではなく、景色を楽しみながら、ゆっくりと酒に向き合う。
こういう酒の飲み方も悪くない。
レストランでは、田村酒造場の酒に合わせた創作和食が供される。
旬の食材を取り入れ、料理と酒の相性を考えた品々。
酒が先に立つのではなく、料理があって、そこに酒が寄り添う。
そんな組み立てがうれしい。
もう少し気軽に楽しみたいなら、SAKEバーへ。
日本酒はもちろん、カクテルや酒の肴も用意されている。
なかでも「嘉泉 特別本醸造 幻の酒」は、しっかりとした飲み口に、米の旨味を感じさせる酒。
昼下がり、あるいは夕暮れどきに、軽く一杯という使い方もできそうだ。
注意エイヒレ3種ソース900円
生ハムフルーツマスカルポーネ900円
おつまみ3種盛り1300円
やわくちソニック1000円
貴醸酒ハイボール1000円
上撰マティーニ1200円
「営業時間11:30~22:00/不定休」

 

 

 

 

酒に慕情を抱く北国の夜ew_icon_a401_20260619160702ca5.gif
札幌市営地下鉄南北線すすきの駅から歩くこと約5分、南5条西6にある飲食ビル【多田ビル】2階にカニ料理の居酒屋(かに亭)がある。
「予約の…」
「はい、個室へどうぞ」
一人で個室は嫌だなあ。
そこのカウンターで店の雰囲気を楽しみながら飲みたいが、「どうぞどうぞ」とせき立てられ個室にとじこめられてしまった。
フリの客を入れたいから予約はどんどん個室に入れるのだろうか。
まずは鹿児島の芋焼酎「明るい農村」のオンザロック。
明るい農村は鹿児島県産のさつまいも「黄金千貫」と、霧島の清らかな水を用い、創業当時の1911年から受け継がれてきたかめ壷で仕込み、昔ながらの伝統製法で醸しあげた本格芋焼酎だ。
毛ガニ一人前を注文すると大きな毛ガニが一匹からとなる。
これは困った。
カニ料理は他に二人前からのカニ鍋「かにすきみ塩味」「かにシャブ」などが揃う。
思案の挙句、「なまこ」にした。
ナマコはみっしりと歯応えがして、強い磯香とえぐ味が口中を満たし、ポン酢が爽やかだ。
〆に未練がましく「かにシューマイ」を注文した。
注意かにシューマイ600円
いか900円
なまこ1300円
焼きたらば10800円
焼酎 芋600円
生ビール750円
「営業時間17:00~22:30/不定休」

 

 

 

 

 

福生の駅前で、旬の魚と酒を楽しむew_icon_a400_202609181836287fb.gif
福生駅西口を出て、ほんのひと歩き、駅前の便利な場所にダイニングバー(うみかじ Seasonal Kitchen)「うみかじ シーズナル キッチン」がある。
今風のすっきりした店内は、昔ながらの大衆酒場とは少し趣が違う。
照明もほどよく、肩ひじ張らずに腰を落ち着けられる雰囲気だ。
こちらの楽しみは、旬の魚を使った料理。
まずは刺身から入るもよし、焼き物や煮付けで酒をじっくりやるもよし。
揚げ物も揃っているから、その日の腹具合と相談しながら品書きを眺めるのがいい。
魚が中心とはいえ、牡蠣や肉料理なども用意されている。
魚一辺倒ではないところに、使い勝手のよさがある。
選んだちょい盛「ちょいもり 2人」は本マグロ、クロムツ、アイナメ、カンパチ活き〆、マダイ活き〆が登場。
酒を飲みながら、あれこれ料理をつまむ。
あるいは、しっかり食事をして、最後に一杯。
そんな自由の利くところも、この店の持ち味だろう。
店内は禁煙、席数は三〇ほど。
福生の駅前で、少し気の利いた晩飯を。
そんな気分の日に、覚えておきたい一軒である。
メモ値段表示は外税。
注意ビールに良く合う蒸し焼売 大4ヶ750円
うみかじメンチ ミニ2ヶ900円
漁師の手こね寿司1800円
ちょい盛「ちょいもり」2人2600円
おこげ「麦」500円
嘉泉 特別純米 かせん 小徳利 1合770円
「営業時間18:00~22:00【金・土】16:00~22:00【日】13:00~22:00/月・火・水休」

 

 

 

 

 

母から受け継ぐ、居酒屋の暖簾ew_icon_a400_20260917220251c2a.gif
東武東上線の上福岡駅から歩いて十分ほど、駅前の賑わいを離れ、住宅街の道を歩いていくと、居酒屋(酔川)がある。
創業はおよそ四十年前。
母から店を受け継いだ二代目の主人が、今日も暖簾を守っている。
もともとは和食を中心とした店だったという。
それが、常連客から「あれが食べたい、これを作ってほしい」と頼まれるうちに、少しずつ料理が増えていった。
いまでは和・洋・中を合わせて、なんと八十種類以上。
居酒屋の品書きとしては、なかなかのものだ。
数が多いだけではない。
一品一品に手間がかかっているから、どれを頼んでもうまい。
長く通う客がいるのも頷ける。
なかでも評判なのが、季節の刺身と、あじのすし。
この日おすすめの「かつお刺身」は戻りガツオで濃厚。
刺身は酒を呼ぶ肴、旬の切り身をつまめば、酒もまた旨くなる。
あじのすしは、シャリの上に梅と大葉をのせていただく。
あじの旨みに梅の酸味、大葉の香りが重なり、酒の合間にもさっぱりと箸が伸びる。
駅から少し離れた住宅街、決して人目を引く場所ではない。
それでも長年続いてきた。
住宅街にひっそりと息づく(酔川)は、地元の人に愛されてきた、まっとうな居酒屋である。
注意ハムカツ600円
まぐろ刺身700円
グラタン800円
あじのすし800円
立山「富山県」一合600円
八海山「新潟県」一合700円
「営業時間17:00~翌0:00/日休」