日本の酒場をゆく

日本の酒場をゆく

旅酒や 無頼な心の よりどころ

成熟した時をむかえ、ほんの少し贅沢を楽しみたい……。このブログは、そんな大人の楽しみを探求していきます。

 

 

 

 

 

山国に漁師の居酒屋よしうお77
JR中央本線塩山駅から徒歩約10分、塩山バイパス沿いにある(釣魚料理 海)は、暗い街道沿いにひっそりと灯りを点している。
しかし、暖簾をくぐれば、そこは予想に反した賑やかな空間。
絶え間なく話し声と笑い声が飛び交う地元居酒屋。
天井には釣竿や網が下がり、漁師小屋のごとしだ。
魚は沼津の海で捕れたものがメイン。
主人は漁師。
毎日「沼津第八海進丸」で沖へと繰り出し、自ら釣り上げる。
その日のおすすめが書かれたホワイトボードに、「旬」「秋魚」「秋味」など表記するところを見ると、魚に対する入れ込み具合もよく分かる。
刺身は松ダイ、マトウダイ、イナワラなどなかなかお目にかかれない魚も数多く登場する。
届いた松ダイ刺身は身がしまり、うまみが広がる。
イナワラのなめろうもまた美味。
毎日朝釣りの鮮魚が味わえる。
注意手造りスルメの黒塩辛500円
地タコの磯部揚げ700円
目板カレイのから揚げ850円
スルメイカくわた焼き「2~3名」一皿850円
さっぽろラガー「大ビン」650円
伏見鶴正宗「2合」750円
食べログ掲載なし。
山梨県甲州市塩山上於曽870-1
電話0553-33-8182
「営業時間17:30~22:00/月休」

 

 

 

 

 

 

廃屋の酒場街へよしうお77
富士急行線月江寺駅で下車。
久しぶりに富士吉田市の飲み屋街に来た。
西浦通りは廃屋の居酒屋が軒を連ねる置き忘れたようなミニ飲み屋街だ。
以前にも増して閑散としている。
……それから三時間。
町はずれの盛り場果つる所、放心したように立ちつくす。
ともかく回ったのだ。
その数ムリョ五軒。
名店発掘の手法は、しらみつぶし方式なのだが次第にあせりはじめた。
どうして少しはマシな店がないのか不思議だ。
「よし、じゃあそこ」
二度ほど前を通った(富岳亭)に入った。
年配の婦人がカウンターに座り、一人が「アラマお客さん」とあわてて立ってきた。
ほとんど客の来ない店のようだ。
品書に松阪牛ロース4500円があるがダメだ、全く見込みがない。
「はまぐり塩焼きと……日本酒」
「すみません、今日ないんです」
「シシャモ」
「ありません」
「何があるの?」
「アジ干物なら」
すぐに届いたアジ干物は焼き置きされた冷たい干物。
冷めた干物を一口つまみ箸を投げた。
注意シシャモ350円
アジ干物400円
はまぐり塩焼き800円
すき焼き定食3000円
日本酒380円
ビール「中」600円
「営業時間17:00~22:00/火休」

 

 

 

 

 

富士吉田の隠れ家バーew_icon_a52.gif
富士急行線富士山駅から徒歩約15分、昭和通り沿いの真っ暗な空き地にトタンのバラック建物にぽつりと青い灯りがともっている。
看板はないが、隠れ家バーのようだ。
本日のしめにここで静かに飲むとしよう。
戸を開けると照明をおとした小さなバーだ。
客はなく、インテリ風のマスターが一人カウンターに立つ。
店内はブリキの調理場に客席に庭石のテーブル席を置き、紙を被せた照明を当てた前衛的なインテリアだ。
内装はマスターの美学の表れで、隅にちょっと並べた小物や、飾る絵、古い家具を遠慮がちに置いているのは、マスターの人柄や趣味が感じられて微笑ましい。
そのようなことが総合して生まれるのが雰囲気だ。
究極的に言えばバーは雰囲気を楽しむところで、いつも同じ注文でも来るのはその居心地を楽しむため。
バーに通う一人客はそういう人である。
マスターによるとここは(棒斗胆)「バー トタン」という店名だそうだ。
メモメニューに値段表示なし。
チャージあり。
注意バハマ
スタンレー
ブルドック
トムコリンズ
ジンリッキー
スカイダイビング
「営業時間20:00~翌3:00/日休【祝前日曜営業】」

 

 

 

 

 

上野原の深夜営業の居酒屋ew_icon_a401.gif
JR中央本線上野原駅から歩くこと約二〇分、新町二丁目交差点近くの甲州街道沿いに居酒屋(赤ちょうちん)がある。
店に入り、まず目に留まるのは、カウンターと棚にズラリならんだ焼酎のボトル。
いろいろある酒の銘柄や肴の品書きを読むのは居酒屋最大の楽しみだ。
家飲みとはまずここが違う。
この日の品書きは、キンキのドイツ岩塩炭焼、手作りチャーシューの炭火炙り、ドイツ風?ミートローフ炙り。
また関西風おでんや、手間のかかる煮込みなどは、家ではできないものだ。
さらにもうひとつの良さ。
通い続けるとカウンターで店の主人と話す楽しみが生まれる。
酒の肴の秘訣などは面白い。
それがまた美人の女将さんだったらなおさら。
ウチにはいないなと【コラ】。
いつしか酒や味よりもそちら目的でのれんをくぐるようになる。
名前で呼んでもらえるうれしさ、つい、にこにこだ。
メモ値段表示は外税。
注意気仙沼のピリ辛サンマの炭火焼280円
関西風おでん480円
博多風ジャガバター680円
黒毛和牛のリブ・ロースのうんまい串680円
ウーロン割り480円
サッポロラガー「大瓶」780円
「営業時間17:30~翌3:00/不定休」

 

 

 

 

カウンターで焼き鳥を頬張る甲府の夜よしうお77
JR中央本線甲府駅北口から徒歩約5分。
甲府駅北口は、これといった飲み屋街もなくひっそりしている。
「はて、道に迷ったか?」と思うころ、すこし歩いた先の、やまなみ通り沿いに焼き鳥酒場(鳥玄)が見えてくる。
出来ますものは焼き鳥とサラダとつけもののみ、単品勝負は自信の証拠。
期待できる。
焼き鳥のこだわりは昔気質だ。
鶏肉は生の鶏肉のみ。
冷凍物は言語道断だ。
新鮮な鶏肉は部位ごとにさばいて串打ちし、炭火でじっくりと焼き上げていく。
炭はガスと違ってどこに置いても均一に焼けるわけではない。
だけど、炭火を使えば食感もふくよかになり、うっすら焦げを纏った焼き鳥は炭の香ばしさがほんのり。
串焼き【焼き鳥・野菜】は季節品をあわせて全17種類。
どの串も逸品揃いだが、「ねぎにく」の注文はお忘れなく。
鶏肉のうまみと、長ネギの辛みや苦味が絡みあった串は、店の実力を妙実に物語っている。
注意砂ぎも140円
ねぎにく140円
レバー190円
手羽先280円
日本酒「菊正/男山 1合」390円
生ビール「スーパードライ 中ジョッキ」590円
「営業時間17:30~22:00/日・月祝休【不定休あり】」

 

 

 

 

 

 

 

明治28年創業の牛肉料理屋の味よしうお77
浅草の雷門や仲見世通り周辺は、相変わらず観光スポットとしての賑わいを保っている。
縁日の喧噪に身を置くようなノリが外国人にも受けるのか、台湾、韓国などのツアー客も珍しくない。
浅草歓楽街の誕生が人寄せを目的としたことを思えば、飲食店の持つ観光的側面もむしろ自然だろう。
つくばエクスプレス線浅草駅A2出口から歩くこと約20秒、国際通り沿いにあるすき焼きの老舗(浅草今半 国際通り本店)は界隈の活性に寄与している。
「いらっしゃいませ、何にしましょう」
着物の仲居さんが迎えてくれた。
「嘉泉の燗酒とすき焼きね」
「かしこまりました」
届いたすき焼き鍋に好きな順に、煮えばなを見逃さず自分で料理した。
おっと煮えてきたな。
やわらかい牛肉は濃厚なうまみがすばらしい。
老舗料理屋がひとつの伝統を得るのは、料理や雰囲気の内容において充実しているからだ。
注意霜降りしゃぶしゃぶ6600円
極上霜降りしゃぶしゃぶ8800円
銘柄牛しゃぶしゃぶ13200円
特選牛ヒレしゃぶしゃぶ15400円
特別本醸造 嘉泉 幻の酒 中辛880円
サントリー プレミアムモルツ990円
「営業時間11:30~21:30/無休」

 

 

 

 

御殿場深夜営業のオーセンティック・バーew_icon_a52.gif
JR御殿場線御殿場駅から歩くこと約二分、駅前の雑居ビル裏にオーセンティック・バー(Ascot House)「アスコットハウス」がある。
誰もいないバーに一人。
「いらっしゃいませ」
「アイリッシュコーヒーを」
「かしこまりました」
バーテンダーはグラスに赤ザラメを入れ、コーヒー【濃いホット】を七分目ほど注いで、アイリッシュ・ウイスキーをフロートし、ホイップした生クリームを三ミリほどの厚さにさらにフロートする。
「おまちどおさまでした。アイリッシュコーヒーです」
届いた湯気の立つアイリッシュコーヒーを熱さを用心してひと口すすった。
濃い苦さをまとったウイスキーは今の気分にぴったりだ。
酔うかもしれない。
いや酔ってしまおう。
アイリッシュ・ウイスキーのみならず、スコッチ、アクアビット、ベネディクティン、カルバドス、コニャック、キルシュなど各国、様々な酒でも作られる。
メモチャージあり。
注意ウーロン茶500円
ジンジャーエール500円
シェリー800円
ヴェルモット800円
ポートワイン800円
フレッシュグレープフルーツジュース850円
「営業時間19:00~翌4:00/日休」

 

 

 

 

 

 

 

太平山で秋田料理よしうお77
JR四ツ谷駅から徒歩約四分、しんみち通りに秋田料理の居酒屋(太平山酒蔵 総本店)がある。
秋田は酒豪県としても知られ、日本酒消費量一位、二位をつねに高知あたりと争う。
県下には四十七の蔵があり【平成18年当時】、毎年の全国新酒鑑評会も金賞受賞が多い。
店の酒は太平山一本やり。
酒の品書には小玉醸造「太平山」全銘柄が揃う。
定番の品書は秋田郷土料理が揃うが、本日のおすすめから「白いか刺身」「えてかれい一夜干し」「みずたたき」を注文した。
届いた「白いか刺身」はとろけるような甘みがあって歯ごたえもシコシコして心地よく、ミズを味噌でたたいた「みずたたき」とうまいうまいと食べすすみ「えてかれい一夜干し」が出た。
身をうねらせ形よく炭火で焼かれ大根おろしとレモンが添えられる。
エテガレイ【ソウハチガレイ】は身離れよく潔い品があり、あっさりしつつもほどよいアブラをもってとてもおいしい。
太平山は魚との取り合わせも申し分ない。
注意まぐろぬた650円
酢の物盛合わせ700円
シメサバ900円
さしみ盛合わせ1620円
太平山樽酒370円
太平山「二合」辛口640円
「営業時間17:00~翌0:00/日・祝休」

 

 

若者に人気が高いビア・パブew_icon_a401.gif
新宿のように、若年層を市場ターゲットとするエリアには渋い居酒屋が少なく、辛うじて「思い出横丁」があるにすぎない。
やはり、新橋や神田がオジサン向きの街なら、新宿や渋谷は若者向きの街だからということだろうか。
しかし、これにはあまり根拠がない。
なぜなら、老舗居酒屋はセンスが悪くて、若者たちの集う飲み屋がハイセンスとは限らないからだ。
そんな新宿に老舗ビアバーがある。
JR新宿駅東口から歩くこと2~3分、モア4番街とモア中央通り交差点角にある(Kirin City 新宿東口店)「キリンシティ 新宿東口店」に入った。
店はドイツのビア・パブの雰囲気がコンセプト。
原材料はキリンと同じものだが、製法はまったく違うピルスポカールタイプのビールを出す。
ビア・パブ=ビールを飲む、だけじゃない。
肴もうまくなきゃビールも進まん、というわけで、料理にも力を入れている。
注意クノーブラウ600円
パドロンチョリソ600円
幅広リオナソーセージ600円
砂肝カリーソーセージ600円
ハートランド Regular560円
キリン一番搾りプレミアム Regular640円
「営業時間12:00~23:30【日・祝】12:00~23:00/無休」

 

 

 

 

 

変わらぬ味、変わらぬたたずまいew_icon_a401.gif
富士急行線都留市駅から歩くこと約3分、栄町銀座通りから狭い路地を入ると中華料理屋(龍苑)がある。
東京の中華料理屋には四川や香港と同じ料理人が、本場に行って食べるのと同じ料理を作ってくれる店もあるわけだが、好みの味はそれまで長く親しんできた【昔の味】だ。
(龍苑)は、昔ながらの家庭的な雰囲気だが、「餃子」や「たんめん」の味は、普通の客にもすんなり受け入れられるもので、かつ上質である。
本場の味に不可欠と言われる香菜とか、クセのある調味料は一切感じられない。
メニューの中にはそういう味付けのものもあるかもしれないが、家族連れで来て、困ってしまうような味のものは出てこないのだ。
それでいて、値段に十分見合った味と満足を得られる。
(龍苑)のような店が、競争の激しい飲食店で昔のままの味を保ち続けているのは大変であろうと思う。
しかし、世の中にはこういう変わらない店に限りない愛着を抱く人も多いのだ。
注意餃子450円
たんめん「塩味」700円
肉と野菜のいため1000円
クラゲの酢のもの1000円
チューハイ450円
ビール「中」600円
「営業時間11:00~14:00・17:00~21:00/不定休」