日本の酒場をゆく

日本の酒場をゆく

酒場行脚を生業に 日々放浪にして 放浪を極みとす

 

 

 

日本酒が格安で楽しめる店よしうお77

大阪で今人気は「座裏」。
「裏なんば」もそうだが「裏」がつくと穴場感がつよまる。
大阪はご存じ、キタは高級なクラブ街、ミナミは庶民の酒場街。
東京で言えば銀座と浅草か【そう言えば浅草も〔観音裏〕が通の穴場だ】。
御堂筋を入った旧歌舞伎座の裏あたりが座裏。
小さな居酒屋、立ち飲みがびっしり続き、車の入ってこない路地にどんどん机を出して並べる。
客はむしろこのアウトドア席を好み、おいらと目が合うとにっこりビールジョッキを上げる気楽さがミナミっ子。
座裏で人気の立ち飲み日本酒バー(最 座裏店)へ。
看板の「お米のじゅーす」がいい。
当店は定評銘柄、気鋭の名酒、プレミア酒が立ち飲み価格で楽しめる。
あちこちでときには覚悟して高い酒も飲んでいるおいらから見ればこれだけの酒を、この値段で、この量を出すのは驚異としか言いようがない。
メモコストパフォーマンスは優良。
値段表示は外税。
注意枝豆200円
いぶりがっこ300円
クリームチーズバケット350円
三井の寿 夏吟醸550円
田酒 特別純米600円
而今 純米吟醸850円
「営業時間18:00~23:00/不定休」

『立ち飲み店』

 

 

 

 

貝の味全解放よしうお77

鶯谷駅近くの(焼貝うぐいす)は、仕入れによるが時季の貝はほとんど揃う。
貝は「貝級【階級】制度」がはっきりしている。
大きく立派な姿形、品よくきれいな味の鮑は、伊勢神宮に奉納する熨斗鮑が祝儀袋の印にもなったほどの雲上の宮人。
値段も最高級で庶民の口にはなかなか入らない。
少し小ぶりの常節は殿様か。
通は鮑より常節と言う人もいるが、やや負け惜しみ感もある。
その点、老獪な平貝は家老というべきで、軽いえぐ味は老人の懐深い実力だ。
大奥筆頭はお局の赤貝。
妖艶な色気で殿君を腰抜けにさせるが、じつは殿は腰元・蛤の成熟した色っぽい腰つきに目をつけている。
新入りお女中・青柳はなにかと頬を染めるのが初々しく、お手付きはいずれ。
道場には師範の荒法師・栄螺兵衛が若侍シッタカを鍛え、直情径行な武骨者は壷焼にするとグラグラと煮えたぎる。
地方に強い勘定奉行・北寄貝は廻船問屋・帆立貝と怪しく、黒頭巾の忍者・鳥貝を密偵に仕立て模索中だ。
以上、貝はうまい。
メモ値段表示は外税。
注意香の物450円
もずく酢700円
肝のすき焼850円
しめさば900円
〆張鶴900円
越乃寒梅900円
「営業時間17:00~翌0:00/日休」

 

 

 

高級店の天丼の実力とはew_icon_a401.gif

東京メトロ銀座線京橋駅6番出口から歩くこと約1分、京橋宝通りに高級天ぷら料理店(てんぷら深町)がある。
天ぷらの名門、山の上ホテルの(山の上)で長年料理長を務めた深町正男氏が平成14年にオープンし、ミシュランガイドでも1つ星を獲得した多くの外国人も訪れる人気店。
この店で天丼といえば裏メニューの小柱の天丼4000円だ。
メニューに天丼はなく、天ぷら料理はコースのみ。
コースに天丼は追加できる。
この日は特別に単品でお願いした。
甘さ控えめのタレがかかった天丼は、サクっとした衣と小柱の食感を楽しめる。
天丼には漬物としじみの赤出汁がつく。
丼と言えども上品で、どこか粋な仕上がりの天丼は、「芸妓さんに似合いそうな」味がした。
メモコストパフォーマンスは極めて望めない。
値段表示は外税。
注意おまかせてんぷら19000円
キリン 小ビン600円
アサヒ 中ビン800円
立山1000円
菊正宗1000円
純米 貴1500円
「営業時間11:30~13:15・17:00~・19:30~の2部制【土・日・祝】12:00~・13:45~の2部制・17:00~・19:30~の2部制/月・第1・3日休」

 

 

 

ホスピタリティ抜群の焼肉屋ew_icon_a401.gif

都営大江戸線麻布十番駅5番出口から歩くこと約2分、麻布十番商店街に(三幸園)がある。
麻布十番は焼肉屋の多い町だ。
「生!」
「はい」
暑い日にこれ以上の注文があろうか。
ングングング……、プハー。
喉も裂けよと流し込むつめたい生ビールのうまさよ。
ふう~……さて注文。
「上カルビとキムチ」
「かしこまりました」
肉はガスロースターを使ってセルフで焼く。
口に含むと、舌の上で溶け出した上質な脂がうまみとなって広がり、溶けるように消えてゆく。
うまいのう。
キムチをぱくり。
うまい、かなりうまい、旨みのある酸味がいい。
いま麻布十番にはいい店がいくつもある。
ふらふらはしご。
おっとと、うっかり終電に乗りそこなった。
ランチの「焼肉丼」もおすすめだ。
地下鉄大江戸線の最終が出ると、昔の静かな麻布十番になる。
メモ値段表示は外税。
注意キムチ600円
オイキムチ600円
上タン塩焼2300円
上カルビ2400円
日本中「ねのひ」600円
生ビール「中」700円
「営業時間11:30~14:00・17:00~翌0:30/水休」

 

 

 

 

スープがうまい韓国料理店ew_icon_a401.gif

麻布十番は以前交通の便がなく、知る人ぞ知る街の雰囲気があった。
地下鉄が開通していちばん人が来るようになったのが麻布十番だそうだ。
都営大江戸線麻布十番駅南三番出口から歩くこと約二分、環状三号線から路地に入るとスープ専門店(シモン)がある。
厨房を囲むカウンターとテーブル席だけのとても小さな店だ。
品書きはスープやチゲが中心。
ユッケジャン、ウカジック、マンデュクッ、トッマンデュクッ、スンドゥフチゲ、チョンクッジャン、など。
品数も豊富だ。
まずウーロンハイ。
ングングング……。
冷たいウーロンハイを流し込む。
「ソルロンタンね」
「はい」
(シモン)のソルロンタンこそ日本一だ。
あっさりした牛骨スープの奥深いコクと、粗切りネギの相性はぴたりで、文字通りスープ一滴まで飲み干した。
店は毎夜予約客で占められる。
いま東京の韓国料理店で注目されている人気店だ。
メモコストパフォーマンスは優良。
注意オイキムチ525円
ソルロンタン1050円
コンビジチゲ1155円
ユッケジャン1260円
レモンサワー525円
ウーロンハイ525円
「営業時間17:30~翌3:00/無休」

 

 

テイクアウトがメインのおでん屋よしうお77

都営大江戸線麻布十番駅4番出口から歩くこと約1分、麻布十番大通り沿いに老舗おでん専門店(福島屋)がある。
創業は大正10年。
もともと練り物の製造販売店だ。
居酒屋を始めたのは平成18年。
地元主婦らがテイクアウトしていく傍ら、2階の居酒屋ではアツアツのおでんをツマミに酒が飲める。
おでんは大根、小松菜、厚揚げ、かおり揚、レンコン、しそ天、など。
自家製だけに、おでん種はどれも格別の味わいがある。
「かおり揚」はゴボウとニンジンを練りこんだもの。
具材にも細心の配慮がなされる。
また、数年前に味噌おでんも始めた。
品書きのいぶりがっこ【490円】は、マスカルポーネをのせていただく。
自家製漬物の盛り合せ【530円】とともに、オーソドックスな種に加えて食べれば、おでんコースのアクセントとなるだろう。
メモコストパフォーマンスは優良。
値段表示は外税。
注意白滝100円
大根170円
しそ天170円
イカ天200円
満寿泉「純米」490円
鶴齢「純米吟醸」490円
「営業時間11:30~14:00・17:30~21:00【土・日・祝】11:30~21:00/火休」

 

 

 

 

住宅街の地元民の居酒屋よしうお77

京王井の頭線駒場東大前駅から歩くこと約8分、淡島通り沿いに居酒屋(味げん)がある。
カウンターの中には品のよい老夫婦が立つ。
「はいお通し、穴子寿司」
穴子寿司とは有難い。
「自家製だからおいしいわよ」
うん、うまい。
確かにうまい。
ご年配の仕事はホッとさせ気持ちがなごむ。
居酒屋は酒を飲む場所であるからこそ、人の心が裸になり、世間を、人の世を眺められる。
酔ってご機嫌になった客を見ていると、お互いご同輩の気持ちもわいてくる。
しかも居酒屋は地方色がくっきりと出る。
それは産物のみならず、歴史や県民性も濃厚に反映される。
東京と大阪の居酒屋のちがいを何度も書いているが、それだけ発見があった。
また居酒屋は時代の求めるものをよく反映し、それを見るのもおもしろいことだ。
(味げん)は地元常連客に愛される居酒屋のよさがある。
メモコストパフォーマンスは優良。
注意手羽先塩やき500円
冷しトマト530円
お漬物580円
茶そば800円
緑茶割り460円
生ビール「中」550円
「営業時間17:30~翌0:00/月休【火不定休あり】」

 

 

 

 

 

酒飲みの心をくすぐる銘酒居酒屋よしうお77

大阪気鋭の居酒屋がイチオシの酒蔵とタッグを組んだ「上方日本酒ワールド」の第10回が、今年も5月に開催され、東京からは7店と、今や日本中からの参加となった。
JR中央線吉祥寺駅北口から歩くこと約7分、吉祥寺通りから路地へ入るとある(にほん酒や)は「上方日本酒ワールド2019」に参加した。
東京も毎年10月、神田明神で「大江戸日本酒まつり」を開く。
これすべて日本酒卍固めグループの始めた「上方日本酒ワールド」がきっかけ。
ここ(にほん酒や)も「大江戸日本酒まつり」に参加する。
酒の作り手、売り手、飲み手【オレ】が一堂に集まって飲むことが大切。
日本酒を愛し、それでメシを食う同志の連帯は深まっている。
日本の居酒屋よ、いつまでも!
注意にほん酒やの出汁ラーメン800円
青森 村越シャモロックの胸肉冷菜、にほん酒やの納豆オイル900円
青森 村越シャモロックのもも肉塩焼き1400円
黒毛和牛とズッキーニのタルタル1500円
十朝日 改良雄町70 生原酒 27BY 870円
竹鶴 八反錦 火入れ加水 21BY 1100円
「営業時間17:00~翌0:00【土・日・祝】13:00~翌0:00/木休」

 

 

 

七代目主人設立の更科そばの老舗よしうお77

結構、そば究めるのもつらいものだ。
くじけるな。
ここがヤマだ。
ヤマって何だ。
正直、もう義務感になってきた。
でも、何の義務?
都営大江戸線麻布十番駅4番出口から歩くこと約2分、麻布十番大通り沿いにある(永坂更科布屋太兵衛麻布総本店)へ向かった。
クイー……。
燗酒が腹しみわたる。
注文した「太兵衛ざる」は標準的な中細打ちで「あま汁」と「から汁」がある。
「あま汁」に浸し口に含むとコシは柔らかめで、そば香がいっぱいにひろがる。
つゆは……。
わかったよ!
昨今のそば通は間違っとる!
香りだのコシだの、食べたら必ず何かヒヒョーする。
そばなんてそんな偉いもんじゃない。
好きなように食っていいんだ。
面目ないが私はつくづくスッキリした。
味をみてやろうなんて気持ちでものを食べてもちっともうまくない。
もう一切そば食べ比べ批評はヤメ。
ただ食べるだけで十分だ。
注意なすの一本漬け511円
御前そば992円
生粉打そば992円
太兵衛ざる992円
生ビール 中グラス「アサヒビール」736円
黒松白鷹 1合848円
「営業時間11:00~21:00/無休」

 

 

 

正真正銘の総本家の味よしうお77

都営大江戸線麻布十番駅南3番出口から歩くこと約2分、麻布十番大通り沿いにある(総本家更科堀井本店)へ向かった。
飯野藩の麻布屋敷に逗留していた布屋の清右衛門はそば打ち名人で、藩主・保科正率のすすめによりそば屋になった。
清右衛門が店を持ったのは寛政元年【1789】のことで、清右衛門は布屋太兵衛と名を改め麻布永坂の「永坂更科」初代となり、藩邸に近い麻布永坂に店を構え(信州更科蕎麦処 永坂更科布屋太兵衛)の看板を掲げた。
明治8年【1875】に「布屋」の屋号を改め、「堀井」と名乗る。
金融恐慌が起こり昭和16年【1941】に廃業。
昭和59年【1984】に創業の血筋である、8代目が総本家を開店した。
しかし商標登録は他店が持っており、「布屋太兵衛」を名乗れず、姓の堀井を冠した(総本家更科堀井本店)となった。
当店が布屋太兵衛の流れを汲むそば屋だ。
注意板わさ590円
もりそば830円
太打ちそば930円
さらしなそば930円
瓶ビール「中」670円
純米大吟醸 名倉山1合700円
「営業時間11:30~20:30【土・日・祝】11:00~20:30/水休」