日本の酒場をゆく

日本の酒場をゆく

旅酒や 無頼な心の よりどころ

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★さすらう町の酒場の灯り、居酒屋行脚の、珍道中★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

 

もつ焼を頬張り赤星で流す幸せew_icon_a401_2026020707584293c.gif
京王線京王八王子駅から徒歩約二分、明神町の住宅街にもつ焼き酒場(もつ焼き コニー)がある。
店は令和五年開店。
店内はカウンターを中心にテーブル席もある。
まずはビール。
ビールはサッポロの赤星の大瓶と、通好みのラインアップ。
ビールは注ぎ方で味が決まる。
ングングング……。
ああうまい。
ここでの主役はもちろんもつ焼き。
モツは絞められたその瞬間から劣化が始まるから鮮度が大切だ。
鮮度が命となるモツは当然、素材選びや仕込みに一切の妥協は許さない。
新鮮なモツを問屋より毎日仕入れ、丁寧な下処理を施した後、包丁を入れて串打ち。
そんなモツを職人の技で焼き上げるのだから、そのうまさは言うまでもない。
最近の高級串焼き店は「これは塩で食え」だの、「こっちは何もつけるな」だの、客に対してうるさい。
ここではもつ焼きは好みで塩、タレ、スタミナから選べる。
すりおろしたニンニクが加えられた特製のスタミナでいただくひと串はまさにこの店のスペシャリテ。
炭火を使って焼き上げられるひと串ひと串は、部位それぞれの食感や風味が生きており、ほんのり焦げを纏わせた絶妙な焼き加減。
モツのうまみとニンニクの風味が絡み合った味は、店の実力を如実に物語っている。
ややもすると、もつ焼きだけの店に思われがちだが、料理の幅は広い。
メモチャージ300円あり。
注意ぬか漬け440円
マカロニサラダ440円
造りたて厚揚げ550円
白レバニラユッケ *数量限定750円
ハイリキレモン550円
ラガー大瓶790円
「営業時間17:30~23:00【土】17:00~22:00/月・日休【不定休あり】」

 

 

 

 

屋台餃子とビールは高知の文化ew_icon_a401_20260122091117733.gif
とさでん交通電車軌道大橋通電停から徒歩約3分、帯屋町にある「ひろめ市場」に入った。
日曜市で有名な高知城下、全天候型の「ひろめ市場」は、地元の素材をいかした飲食を、その場で楽しむ屋台村のような雰囲気。
お土産物、雑貨、服飾品など、個性が光るお店が軒を連ね、路地を巡るように見て回る不思議空間が圧巻。
昼も夜も大勢の人が訪れる憩いのスペースは、今や大人気の観光スポットだ。
「ひろめ市場」は午前9時から午後11時【日曜は午前7時から】までのぶっ通し営業で、昼にはすでに超満員。
その一軒、(ひろめで安兵衛)の餃子は高知の餃子ナンバーワンの呼び声高い。
以前紹介した、現在高知に唯一残る屋台(安兵衛)の支店だ。
出来ますものは屋台餃子のみ。
名物の屋台餃子は、多い日で1日約300人前、2100個を焼くという脅威のオーダー率を誇る。
創業当時から引き継がれてきた屋台餃子は、職人の技が生み出す手作りの味。
注文を受けてからひとつひとつ丁寧に皮で包み、フライパンで片面を焼いたらスープを投入し、さらに油で揚げるように焼き揚げるのだ。
人気の秘密は何といっても、薄皮のパリッとした食感と、豚肉や野菜の旨みが詰まったジューシーな餡のバランスである。
届いた屋台餃子を醤油にラー油、酢を合わせた特製ダレにつけて頬張れば、ビールは何杯でもノンストップだ。
注意〖高知名物〗屋台餃子「一人前7ヶ入」お持ち帰りできます。530円
樽ハイセット お好きなサワー+屋台餃子880円
お得セット 生ビール+屋台餃子980円
乾杯セット 生ビール3杯+屋台餃子2人前2400円
生ビール Asahi600円
瓶ビール Asahi KIRIN600円
「営業時間12:00~21:00【日・祝】11:00~20:00/不定休」

 

 

 

 

 

昼から飲める高知の老舗大衆食堂ew_icon_a401_20260123102055697.gif
とさでん交通電車軌道大橋通電停から徒歩約4分、帯屋町にある「ひろめ市場」裏の路地裏に大衆食堂(まるよし食堂)「丸吉食堂」がある。
相当古そうだ。
古い店を見つけると入ってみたい。
創業は昭和16年。
大都会の変化、地方都市の衰退とともに、古い建物で昔通りに続けている店は今やたいへん貴重だ。
午後3時半。
すでにオヤジが数人で一杯やっている。
単純な長四角の店内にテーブル席を並べただけの店で、天井には裸蛍光灯がぺたっとつき、すすけていながらどこか凛とした潔癖さがみなぎる。
素朴なテーブル、古風な木の椅子、壁の至る所にメニュー短冊が貼られ、注文に迷ってしまう。
民芸品や懐古趣味でなく、昔のものをそのまま使い続けているだけの店内。
保冷庫には納豆、漬物、マグロ刺身、イカ刺身、冷や奴、焼き茄子、もろきゅう、ポテトサラダなど肴の小皿がぎっしり並び、客がセルフでとる。
なんでも大体120~400円だ。
保冷庫から「焼き茄子」をとり、自分で前に置いて、拳を二、三度すりあわせ、まずはビール。
店の充実した清謐感は昔のままであることで生まれていくものだ。
それはノスタルジーを越えた洗練だろう。
温かい家庭的な店。
常連になるのならこういう店だ。
メモ飲み物メニューなし。
注意おでん120円
ちらし190円
おすし300円
うどん330円
きつねうどん370円
中華そば430円
「営業時間19:30~翌2:00/不定休」

 

 

 

 

炭火で丹念に焼き上げる鰻専門店ew_icon_a401_20260123102055697.gif
旅先で探すのは、その町の名物になっている古い居酒屋だ。
といっても創業は判らないから建物の古い居酒屋を探す。
家が古ければ店にしみ込んだ居酒屋の歴史を感じとれる。
そうしておよその見当をつけ、適当な店で昼飯となる。
好みは天丼か鰻丼だ。
夜にそなえ胃に油の膜を張っておく。
明日の昼は二日酔いで蕎麦屋になるはずだ。
とさでん交通電車軌道大橋通電停から徒歩約二分、帯屋町にある鰻専門店(うなぎ屋 せいろ)に入った。
品書きに「金・土・日・月 限定」の「うな玉丼」がある。
「うな玉丼、それとビール」
「かしこまりました」
ビールが届き、何となく「じゃ」と乾杯のポーズをとり、ングングング……。
このビールほどうまいものはない【あー、また行きたくなってきた】。
「おまちどおさま」
うな玉丼が届いた。
うな丼を玉子でとじたものがうな玉丼。
ちょっと豪華にと、かぶせたゆるいとじ玉子に鰻が香ばしく、玉ねぎのしゃきしゃき感とあいまって、満足感がある。
具とご飯は程よく分かれて量もあり、付け合わせの漬物が合う。
注文は「うな玉」とひと言、さっと食べるのに最適で「ツウ」はこれか。
注意きも吸300円
うな丼小 約半本入 吸物付1900円
まぶし丼B 約半本入 吸物付2000円
かば焼き 約一本入3400円
うな重 大一本入 サラダ きも吸付4500円
ビール 中ビン550円
「営業時間【月・火】11:00~15:00【木・金・土】11:00~15:00・17:00~20:00【日】11:00~17:00/水休」

 

 

 

 

土佐の隠れ家的なオーセンティックバーew_icon_a52_202601230849345c7.gif
とさでん交通電車軌道堀詰電停から歩くこと約3分、帯屋町の飲み屋街の雑居ビルにぽつりと灯がともっている。
(BAR 深夜プラス1)。
店名はギャビン・ライアルのハードボイルド小説からつけた名前だ。
本日のしめにここで静かに飲むとしよう。
階段を上ると照明をおとしたオーセンティックバーだ。
客はなく、バーテンダーが一人カウンターに立っている。
「いらっしゃいませ」
バーテンダーに迎えられカウンターに腰をおろした。
「何にしましょう」
「ブッシュミルズのハイボールを」
「かしこまりました」
バーテンダーが支度にかかった。
ブッシュミルズをタンブラーに入れ、冷やしてあるソーダ水を入れ出来上がりまでおよそ20秒。
軽やかに気泡を立ちのぼらせるブッシュミルズのハイボールはフルーティーな旨味を持つ。
ブッシュミルズの蒸留所は、スコットランド、アイルランドを含む“ウイスキー発祥地域”といわれるエリアの中の、アイルランド北部沿岸アントリウム州にある。
1608年イングランド王ジェームズ1世から蒸留免許を受けており、アイルランドの現役蒸留所の中で最も古い歴史を持つ。
ブッシュミルズは3回蒸溜をしたモルト原酒と軽やかなグレーン原酒をブレンドしたアイリッシュウイスキーだ。
メモメニューはない。
チャージあり。
「営業時間19:30~翌2:00/不定休」

 

 

 

 

 

連日大繁盛の天丼屋ew_icon_a401_20260202082044388.gif
京浜急行本線横須賀中央駅から歩くこと約五分、市役所公園前に天丼屋(天丼の岩松)がある。
店は連日営業開始前にも関わらず、軒先には開店を今か今かと待ちわびる客の姿。
開店するや、即座に店内は満席、行列ができる。
客がこぞって開店を待っているのは、安くてうまいと評判の天丼を求めてのことだ。
平日午後一時半行列がない。
この(天丼の岩松)に入る時が来た。
「いらっしゃいませ」
オバサンに迎えられカウンターに腰をおろした。
カウンターのみの小さな店内。
まずはビール。
ビールは注ぎ方で味が決まる。
できるだけ細い一条の流れを作り、次第に瓶を三〇センチほどまで持ち上げ、白い泡がむくむくと生まれて上がり、グラスの縁を越え、あふれこぼれると見た瞬間にぴたりと止める。
ングングング……。
喉を一気に滑りおりる爽快感。
天丼は天ぷら・丼つゆ・ご飯の三位一体。
ある種のお手軽、まかないのイメージが丼の良さだが、品から言えば「天丼」が一番だ。
山の手の上品な奥様も天丼だけは召し上がってもよいものという。
天丼は海老、イカ、野菜をご飯にのせて供された。
丼つゆの後がけは加減が大切で、最後のご飯を終えてタレがほんの少し底まで到達しているのが理想だ【ウルサイです】。
天丼は安くて揚げ方は上出来だがやや油くさい。
メモコストパフォーマンスは優良。
飲み物メニューなし。
注意みそ汁+50円
天丼 えび・いか・やさい850円
野菜丼 やさい900円
若松丼 えび2・いか・かき揚げ・やさい1000円
海鮮丼 穴子・えび・いか・やさい1200円
大海老丼 大きいえび2・かき揚げ・やさい1600円
「営業時間11:00~18:00頃/水・日休」

 

 

 

 

郷土の味に長崎の地酒が揃う居酒屋ew_icon_a401_20260101074216828.gif
長崎電気軌道五島町電停から歩くこと約3分、大波止通りから入った路地裏に居酒屋(登利亭)長崎本店がある。
カウンターに腰をおろし、長崎県壱岐の麦焼酎「壱岐スーパーゴールド」のオンザロックにした。
壱岐の麦焼酎は16世紀頃から造られ、「麦焼酎発祥の地」といわれる。
平成7年、壱岐焼酎はWTO【世界貿易機関】により地理的表示の産地指定を受けた。
地理的表示は、世界ではウイスキーはスコッチ、ワインはボルドー、日本では熊本の球磨焼酎、沖縄の泡盛、鹿児島の薩摩焼酎などが指定されている。
大麦と米麹を2対1の割合で仕込み、壱岐の水を使い、壱岐島内で瓶詰めまで製造したものに限る…この厳しい基準を満たした焼酎だけが「壱岐焼酎」と表示できる。
「世界に認められた」壱岐焼酎は和洋中どの料理とも相性がよく、長崎の飲食店にずらりと並んだ壱岐焼酎のボトルキープは多くの人から愛されている証と言える。
ロックやお湯割りなどお好みで、郷土料理とともに味わえば格別だ。
品書きに「タラ白子ポン酢」がある。
雄の真鱈の精巣、いわゆる白子だ。
真鱈が上等で助惣鱈は味も値段もぐっと落ちる。
「くもわた」、「きく」、「たち」などとも言われる真鱈の白子は非常に高価。
10月くらいから入荷を見る。
秋の赤いものが、寒くなるにつれ乳白色になり、走りの時期も高いが、年末になると国産は、1kgあたり10000円することもある。
届いた「タラ白子ポン酢」は濃厚な旨味で、唇にうす膜がかかりそれがすぐ乾く。
新鮮そのものだ。
注意肉みそパリパリピーマン490円
きびなご880円
タラ白子ポン酢880円
炙り〆サバ990円
壱岐ゴールド「長崎」【グラス】670円
アサヒスーパードライ「中」780円
「営業時間17:00~22:00/無休」

 

 

 

ソムリエのいる海鮮居酒屋ew_icon_a401_20260101074216828.gif
長崎電気軌道思案橋電停から歩くこと約2分、鍛冶市通り沿いに居酒屋(ゑびす屋)「L’ALAVISTA NAGASAKI」がある。
2名~60名まで収容できる中小個室があり、130名を超えるキャパシティの大箱。
料理は長崎近海で獲れる魚料理が中心。
酒は日本酒や焼酎のほか、ワイン、シャンパン、スコッチもそろい、ソムリエもいる。
カウンターに腰をおろし、ハイボールをングングング……。
ああうまい。
品書きに「鯨のすじポン酢」がある。
長崎名物クジラ料理は江戸から明治期にかけて、長崎の食文化として根付き親しまれる祝宴に欠かせない縁起物。
クジラの舌の部位で濃厚な味わいの珍味「サエズリ」、ベーコンの材料にも使われる希少部位「ウネス」、茹でた小腸を薄くスライスした「百ひろ」など酢醤油や酢味噌で食す、部位によって味の違いを楽しめるので、食べ比べてそれぞれの魅力を見つけるのもよい。
クジラのスジ肉をポン酢でいただく「鯨のすじポン酢」は、胸びれの付け根部分で、希少価値の高い部位。
プリプリの食感でコラーゲンたっぷり。
一息ついて店内を見わたした。
店内にはワインバーラウンジやVIPルームもある。
客は皆仕事帰りらしくリラックスしている。
向こう隅の男の一人客は五十歳ぐらい。
まあまあがそろい、なんでもありの居酒屋だがくつろげる。
メモ値段表示は外税。
注意タタキきゅうり420円
ポテトフライ480円
鯨のすじポン酢580円
長崎産鯛かま塩焼き680円
こだわり酒場のタコハイ480円
角ハイボール580円
「営業時間17:30~22:30/不定休」

 

 

 

 

 

洗練された酒肴が味わえる小さな居酒屋ew_icon_a400_20260130105857e88.gif
JR中央本線甲府駅から徒歩約三分。
「ちょうちん横丁」なる看板に、路地をはさんで居酒屋が並び、赤提灯を下げている。
路地で「さて、今夜はどの店に入ろうか」と迷うのも楽しい。
その一軒、とば口にある居酒屋(飲み喰い処 のんでけし)に入った。
「いらっしゃい」
白調理着が似合う恰幅のいい主人がにこやかに迎えてくれた。
主人は温顔が魅力である。
昨日今日の気どった板前のように無用な緊張を強いたりしない。
店内は調理場を囲むカウンターに小さなテーブル席が一つ。
まずは酒。
思案の挙句、呉の地酒「雨後の月」にした。
クィー……。
広島の酒は芳醇で香りが高く、のど越しがよいのが特徴。
蔵元は、すべての酒を大吟醸と同じ方法で醸し、純米吟醸もその造りの丁寧さを反映し、爽やかでキレのよい芳醇な味わいに仕上がっている。
こうなれば刺身がほしくなり、「伊佐木【イサキ】」の刺身にした。
イサキは浅場にいる磯魚の代表的なものだが、磯魚特有の臭味が少なく、万人向けのおいしさがある。
主人は銀座や赤坂の割烹などで修業を重ねただけあり、料理は居酒屋のレベルを超えた物ばかりが揃う。
料理は刺身や珍味などの、ただ出すだけの簡単なものでなく、焼き物や炒め物など手をかけたものが多いのが偉い。
この店の特徴は料理の繊細さ。
職人の技にしっかりとこだわる。
注意おつまみ海老650円
銀タラ西京焼800円
伊佐木900円
黒ムツ1000円
ウーロンハイ500円
七賢600円
「営業時間11:30~13:30・17:00~23:00【土・日】17:00~23:00/水休」

 

 

 

こだわりの自家製うどん。
五時から酒場ew_icon_a401_20260101074216828.gif
長崎電気軌道長崎駅前電停から歩くこと約2分、長崎駅前商店街にうどん酒場(うどんと酒 甚八)がある。
和食屋で腕を磨いた料理人が打つうどん、夜は酒の肴で軽く一杯、〆のうどんにも重宝がられている。
カウンターに腰をおろし、ハイボールにした。
ングングング……。
料理は手打ちの「きつねうどん」「はまぐりうどん」や「かつ丼」「親子丼」はもちろん、長崎近海で水揚げされた旬の魚も揃う。
地で獲れた食材をそのまま体に取り入れることが、その土地に住む人々にとって、最も健康的であるという言葉。
その土地の物を食べることは、地産地消ともなる。
旅先で食べる料理と地酒を心と体で味わうのが旅の酒の醍醐味。
(うどんと酒 甚八)は長崎の食文化も含めおいしい料理が気軽に味わえる酒場。
長崎県の漁獲量は全国第3位。
豊富な魚種は全国1位とあって新鮮な魚を刺身はもちろん、加工品としても長崎ではよく食されている。
品書きから「おば鯨酢味噌」を選んだ。
オバは鯨の尾びれを薄く切り、熱湯をかけて冷水にさらしたもの。
真っ白で縮んだ見た目の形から、「おば雪」「花くじら」とも呼ばれる。
届いた「おば鯨酢味噌」がハイボールにぴったりだ。
〆はいなり寿司で腹を満たし店を出た。
注意ポテサラ280円
もずく酢350円
おば鯨酢味噌580円
ちくわカレー揚げ600円
壱岐スーパーゴールド「麦」550円
五島麦「麦」600円
「営業時間11:00~15:00・17:00~21:00/不定休」