ウラン・ウデ | M3Variant : 高齢者の仲間入りしました

M3Variant : 高齢者の仲間入りしました

APL(急性前骨髄球性白血病)再発後、造血幹細胞自家移植を受け、社会復帰しました。
APLのほとんどはM3型(多顆粒型)ですが、APL全体の2%ほどしかない M3Variant(M3V型:微小顆粒型)のため、この名にしてます。
主なテーマは、白血病,旅行,日々の出来事 の3つです。

13.8.02(金)

● 最初のウン ●
 ホテルを出た直後、頭にガツン。帽子に何か当たった。鳥の糞でした。帽子を被っててよかった。
 でも、半袖シャツの胸ポケットの左上と、自分の左腕に糞がべったり。ウェットティッシュで拭いた。
 なんだかこの日は朝からおかしい。この日の夕方、上からもっと恐ろしい物が落ちてきた。

● 街中へ ●
 ブリャート歴史博物館へ行ったが、開館は11:00とのこと。「歩き方」では10:00だったのだが。

 坂を下って中心部へ。途中、歩道上にキヨスクがあったので、水を買おうとした。
 вода(ヴォダ)(水)と言った後、どうせ英語は通じないだろうと思いながらも、
 How much ? と聞いたら、Twenty eight. と、英語の返答。売り子はブリャート系女性のようだった。

● 聖堂 ●
 この街で1番大きい教会、アヂギートリエフスキー聖堂へ行った。
 1740年代に建てられた石造りの教会だそうだ。
 共産政権下では、反宗教を宣伝する博物館として利用されていたが、その後復興されたそうだ。
 鳥の糞の付いた帽子を脱帽して中に入ったら、説教の最中だったので、内部の見学は取りやめてすぐに出た。

 教会の入口付近には物乞いがいた。本当の乞食か、職業乞食かはわからないが、
 教会のように人の集まる場所には、ロシアだけではなく、西側欧米諸国にも、たいてい乞食がいる。
 こういう現実をどう捉えるか? 共産主義はこういうものを全面否定しようとしたが、
 宗教を根絶することは、ついにできなかった。共産主義自身がカルト化し、遂には自滅した。

● 歴史博物館で ●
 開館11:00のブリャート歴史博物館へ戻り、入館。
 どこから来たか問われ、日本からと言ったら、直前の入館者を指差し、彼も日本からだよ。とのこと。

 最上階(たしか3階)の展示は、ブリャートの仏教に関するものだった。
 直前入館の日本人が掛軸を熱心に見ていたので、タイミングを見て話しかけた。「梵字を読めるんですか?」
 「これはチベット語とモンゴル語です。チベット語を読めるんです。」

 いやはや、チベット文字を読める日本人に会うとは思いもしなかった。
 この地域の近代史が専攻で、ウランバートルでの学会に出席した帰りだそうだ。
 日本では大学の非常勤講師や、高校の臨時教員をしているそうだ。

 件の掛軸は経典ではなく、先代のダライラマ13世からの手紙だそうだ。
 全体の写真は見たことがあるが、詳細を見るのは初めてで、「ここに日付が書いてある」
 「これを見ただけでも、ここまで来た価値があった。」と言っていた。

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写真.ダライラマ13世の掛軸(全体)

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写真.ダライラマ13世の掛軸(部分)
横文字がチベット語,縦文字がモンゴル語。手ぶれしていてすみません。

● 抱擁仏 ●
 ブリャートの仏教はチベット仏教ですね。抱擁仏がありました。
 大乗仏教や小乗仏教では性に関するものは隠そうとするが、チベット仏教では、こういうものを隠さない。

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写真.抱擁仏の彫像。男神が女神を抱いている。

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写真.抱擁仏の絵画。青が男神,黒が女神。乳房や男性器もはっきり描かれている。

 エロいとも受け取れるが、こういう仏像や仏画は日本にはないのでアップしました。
 他の分野の写真も載せます。

 
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写真.ブリャートの民族衣装
 
● 他の博物館 ●
 昼食のあと、ブリャート自然博物館へ行った。バイカル湖の地質,鉱物,動植物に関するものだった。

 タクシーでザバイカル民族博物館へ。シベリア各地の住居を移築したものだそうだ。
 先住民族のものと、ロシア系のものは、はっきり区別できますね。

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写真.ブリャート族の家屋内部

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写真.ブリャートの仏教寺院

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写真.正教会の建物

 入場券売り場の女性に帰りのタクシーを頼んだら、白タクを呼んでくれた。

● 2つ目のウン ●
 ホテルに戻った後、夕食とビールを買いに外へ出た。奥まったところにあるホテルから、
 表通りへ出ようと歩いていたら、目の前10メートルほどのところに、鉄板が落ちてきた。
 長さ1.5メートル,幅30センチほど。厚さはトタン板よりは厚いだろう。断面の形は"〔"

 バウンドして手前に来たので、数メートルほど後ろへ逃げた。
 道を通りかかった車の運転手も、大丈夫か? という表情でこっちを見た。

 直撃されていたら、かなりの怪我をしていただろう。
 今朝の鳥の糞といい、この日は上からいろんなものが落ちて来る。
 当たったのが鉄板でなく、鳥の糞でよかった。

 23:50 突然、打ち上げ花火数発。何じゃ。こりゃ?