「新入社員歓迎会には、電車で行くつもりにしてんねん。」と言っていたのに、事務長は車で来られていました。
「もしかしたら、私とAちゃんの帰りの足を心配して、自分が送って行くつもりにしてくれてたん?」
事務長が歓迎会に車で来ていた事で、事務長は私に、また変な期待を持たせました。
「事務長は何で、電車ではなく、車で来たんやろう?」
私はもう、事務長に確かめずにはいられませんでした。
いつもの様に私は、事務長の社用の携帯電話に【電話して大丈夫ですか?】と、ショートメールを送ると、事務長から折り返しの電話が掛かって来ました。
「どうしたの?」
「こないだの新入社員歓迎会に、事務長は『電車で行く。』って言ってたのに、車で来たはったのって、私とAちゃんの帰りの足を心配してくれたからですか?」
「いや…あの日は、会社休んで電車で行こうと思っててんけど、やっぱり出勤する事にしたから、車で行ってん。」
「そうやったんですか…」
「あの!事務長…事務長が会社終わってからの時間、私に少し付き合ってもらえませんか?」
「え⁉️でも、俺が仕事終わった後も、けいさんは仕事があるでしょ?」
「事務長が、土曜日出勤の日はどうですか?」
「土曜日は、仕事が終わったら、早く帰らんとアカンねん。」
「そうなんですか…じゃあ、無理って事ですよね…」
「けいさんは、何で俺と二人で会いたいの?」
「だって、事務所内では、他のキーパンチャーが居るから、事務長と話したくても話せないし、会社の飲み会でだって、私は、事務長の近くに座る事も出来ないから…」
「けいさんは、俺と二人で会って、どうしたいの?」
「どうしたいって…私は、事務長ってどんな人なんか、知りたいだけです。だから、私と会う時間を作ってもらえませんか?」
「う~ん…会社の外で会うとなると、予め約束とかせなアカンやん…」
「私、事務長の都合に合わしますけど?」
「いやいや…そんな急がんでも!行く時が出来たら、私から連絡しますから!」
「本当ですか⁉️約束ですよ!」
「わかりました。じゃあね。」
電話を切った後、私は事務長に、二人で会って話しをする約束を取り付けられた事を、とても嬉しく感じていました…
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卒業、入学のお祝いに…