仙川 環
逆転ペスカトーレ
題名の通りの
料理を題材にしたグルメ小説です
『ししゃも』 を読んだときも感動したんですが
食材に対する表現力が ハンパなく 上手くて
その辺のグルメレポーターに負けてませんね
実際に食べたような感覚で読んでましたよ
んでもって。。。
ペスカトーレ のちょっとしたウンチクを――
直訳すると漁師って意味ですが
魚介類とトマトソースのスパゲッティのことですね
漁師さんが売れ残りや雑魚、外道などをまとめて
トマトソースで煮込んだものがはじまりと言われてるそうです
そのペスカトーレをめぐっての
『れすとらんミヤマ』 と 『ミラノキッチン』の攻防と
社会人 として お店で働く経験を通しての
主人公あきらの成長
働くって
生活費を稼ぐため 自分の夢や野心を実現するための
ものかと思ってた
でも そんな小さなことではなかった
見知らぬ誰かを 幸せにするため に人は働くんだ
一人の人間ができることなんて
ほんのちょっとかもしれないけれど
ゼロ とは雲泥の差があるはずだ―――
と あきらが気づく件
読んでる私も 熱 いものがこみ上げてきて
『いいことばだなぁ~』と エラク感動 しまくりでした
あとね あきら曰く
運命の神様 は目があった人にしか笑いかけないらしいよ
どんなときも下を向かずに あえて顔を上げていこー
シェフの突然の退職で、実家のレストランが大ピンチに。救ったのは、凄腕シェフの花井が作る奇蹟の一品・ペスカトーレ。しかし、騒動が続発し…。「感染」の著者が放つ、料理ミステリーの会心作。