私と同じく敏感な特性を持つ
息子のフウ。
彼は、受け止めきれない自分の感情を鈍らせてきた私と違って、
自分の感情をけしてごまかしません。
ごまかせないのに
それでも頑張ろうとするところはあります。
集団生活に入った以上、
そうしないと適応できないことも多いからです。
ごまかせない感情と葛藤しながらも頑張ったときには、
そのぶん疲れてしまって、
翌日幼稚園をお休みすることもあります。
そんなフウは、「みんなと同じ」というのを根本的に嫌がります。
『みんながこうするんだから』
『みんなこうなるんだから』
不安を感じてるフウに
そう言って安心させようとしても
まったく効果はありません。
それどころか
「みんなといっしょは、はずかしい」
と言います。
みんなと一緒は恥ずかしい??
子どもの頃から
「みんなと違うことが何より恥ずかしい」
と思ってきた私にとって、フウの言葉は衝撃でした。
そして「人と違ってもいい」と
今まで散々ブログでも言っときながら
私自身もフウの言葉を聞くまでは
「みんなと同じじゃないと恥ずかしい」という思いが、
まだ自分の中に根強く残っていたのに気づけませんでした。
フウの言葉は破壊神レベルで
私の中に残っていた古い鎖を粉々に打ち砕いてくれました。
「みんなと一緒は恥ずかしい」
そう言われてみればそうなんですよね。
たとえば制服だって
着ることが決まっていたから着ていただけで
実際、街で自分と同じ服を着ている人を見かけたら
それだけでもう恥ずかしいし、
それがまわりに何人もいたら
すぐにでも服を着替えに家に帰りたくもなるでしょう。
すごく気に入って買ったバッグも、
知り合いにまったく同じのを持ってる人がいただけで、
なんだかその価値を奪われたような
ガッカリした気持ちにもなります。
「みんなと一緒」は楽しいこともあるけど、
場合によっては
自分らしさを隠したり、
自分を無くすことでもあります。
みんなと違うことは
恥ずかしいことじゃない
みんなと同じようにならなくちゃいけないと
今必死でもがいてる人にも知ってほしいです。
みんなと同じように
立派に自立して働かないといけない
みんなと同じように
学校へ行かないといけない
みんなと同じように
友達がいないといけない
そして、みんなと同じように
恋愛したり結婚しなきゃと焦ってる人も。
その前に大事なことがあります。
自分らしさを見つける
フウは私に“自分らしさ”の大切さを
改めて教えてくれました。
“自分らしさ”とは
「人がこうだから」
「世の中がこうだから」
関係なく
自分は本当は何がしたいのか、
何を求めているのかを知り、
それに向かって行動を起こしていくこと
長い間引きこもりだったのが
好きなことをきっかけに
外に出ていくことができたという話もよく聞きます。
私もそうでしたし、
急がば回れ
という言葉があるように
遠回りすることが案外近道となるんです。
早く世間への後ろめたさから脱して
一人前にならなければと、
自分にムチ打って、前に進もうとするのは
もうやめましょう。
みんなと違っていても
みんなより遅れてたとしても
それでも自分で道を選び
その道を進んでいくことにこそ意味があるんです。

