東京の下町で誕生したとされる「もんじゃ焼き」は、鉄板の上で生地を伸ばし、

文字を描いて子ども達に教えていたことから「文字焼き」という言葉が

転訛したものですね。

 

そんなもんじゃの焼き方は、鉄板の上でキャベツや豚肉などの具材を炒めた後、

ドーナツ状の「土手」を作りますが、何の意味があるのでしょうか?

「Jタウンネット」のHPに解説が記載されていました。

 

 

 オタフクソースやブルドッグソースなど、「もんじゃ焼きの素」を販売している

メーカーの公式サイトにも、しっかりと「土手作るべし」の旨が記載されています。

美味しいもんじゃ焼きを作るためには、やっぱり土手が欠かせないのでしょうか?

 

もちろん、土手を作らなければ、水気の多い生地が鉄板全体に広がってしまうことは

分かります。

だが、別に生地が広がってもさほど問題がないケースであっても、土手を作るのが

「ルール」となっている気がします。

 

詳しい事情を、本場・月島のもんじゃ焼き店主らが設立した「月島もんじゃ振興会協同組合」に

聞いてみました。

同組合で広報を担当している「海鮮もんじゃ けい」の店主に「土手を作る理由」を尋ねてみると、

思わぬ答えが帰ってきました。

 

「もんじゃの土手を作るのに、とくに意味はないんですよ。

土手を作るのは、昔の名残ですから。かつては鉄板にフチがなく、

テーブルとの間にスキマがあったんですよ。

だから、土手を作らないと大変なことになったんですよ。

だから、フチのある今の鉄板でしたら、べつに土手を作る必要はありません。」

 

 

そもそも、生地が床にこぼれないための「工夫」として生まれたのが、

ドーナツ状の土手だそうです。

そのため、土手の有無で「味」が変わることはほとんどないそうです。

しかし、作る意味がないからといって、簡単に無くしてしまえばいいものでは

ありません。

長年月島でもんじゃを作り続けているという店主は、以下のように言い添えました。

 

「生地が土手からこぼれてしまい大騒ぎしているお客さんの声を聞いていると、

こちらとしても楽しい気持ちになります。

そういう下町ならではの『遊び心』として、やっぱり土手は欠かせないものだと

感じますよ。」

 

以上、もんじゃ焼きを食べたことがない営業マンの日記でした(;^_^A