彦亀ブラザーズが観たかった、團菊祭
その前の年の團菊祭は、音羽屋坂東さんの一家襲名で。沢山芯のお役が観れて嬉しかったけど……うーん、うーん
消化不良で、コクーン歌舞伎追加しちゃったじゃないかww←言い訳。
【雷神不動北山櫻】あらすじ。
お舞台にて、先ず海老蔵さんの口上があります。そしてそこでちょっとしたあらすじも説明有りで分かりやすい。。←歌舞伎鑑賞教室みたいで、楽しい。
お舞台の前のあらすじ↓↓
平安時代が舞台。時の帝には早雲王子という跡継ぎがいます。。
しかし陰陽博士の安倍清行が『早雲王子が天皇になると、必ず天下は乱れる!』と予言してしまう。。
それを聞いた帝は、別の后が身籠った子を天皇にしたいと思いますが。清行によって胎内の子が女の子だと分かる←どうやって分かったww
そこで帝は、胎内の子を女子から男子に変える〈変成男子の行法〉を行うように。高僧の鳴神上人に命令する。。
そして、ちゃんと行法が成功したら。戒壇の設立を約束します。。
行法によって見事に男子が誕生し、今ではその子が陽成天皇として即位した。。
帝になれなかった早雲王子は、天下を覆す機会を狙って。世の中を乱そうと鳴神上人と朝廷の約束をシカトしてしまう
怒った鳴神上人は、北山の岩屋に籠ってしまったのでした。。
[発端:深草山山中の場]
深草山の山中。雨の降る夜更けに早雲王子の家臣たちが、朝廷に仕える仕丁たちと戦っている
遂に早雲王子が天下を取るために、旗揚げする時が来たのです。。
そこに早雲王子(=海老蔵さん)が現れると、折から激しい雷鳴が轟く。。
どうやらこの雷鳴は、鳴神上人が朝廷を困らせるために。龍神を封じ込めて日本に雨が降らないように仕掛けた合図でした
家臣の石原瀬平(=市蔵さん)・八剱数馬(=九團次さん)たちは、王子の企みが順調に動き出すのを喜ぶのでした。。
[序幕:大内の場]
数ヶ月後。
都は日照り続きで、田畑の水は枯れ果てて。飢餓や疫病が蔓延
早雲王子から大内へ直訴に行くように勧められた百姓たちが、陽成天皇の御所に詰めかけていた
『どうか、雨を降らせてください』と訴える百姓たちに、小野春道(=友右衛門さん)・関白基経(=錦之助さん)・小松原中納言(=家橘さん)・文屋豊秀(=マッティ←松也くん)が対応していて。様々な雨乞いの加持祈祷を行っている事を伝える。。
そこに、安倍清行(=海老蔵さん)と家臣の紀定義が案内されて来る。。
清行は日照りの原因を、占うように命令されたのですが。ちっともやる気のない様子
というのも、清行は100歳を越えていたのですが(爆笑)好色なので。定義から『女子の宴あるんで、行きましょ!』と騙されて連れてこられたからだ←そうでもしないと、面倒くさがって来ない。
ムカついた清行は、奥へ去っていく
この様子を見ていた百姓たちは、『今日の直訴を勧めてくれた早雲王子様に会わせてください!』と願い出る。。
そこに王子が現れて、百姓を思いやる言葉をかける一方で。日照りに対する基経の責任を追及して参内を禁じる命令を下すと……百姓たちと一緒にその場を立ち去っていく💨💨💨
小野家の腰元小磯がやって来ました。
小磯は小野家の重宝《ことわりやの短冊》を持ってきていた。
この短冊は、雨を降らす不思議な威力があるので。雨乞いのために春道が取り寄せたものだったのです。。
『春道様はどちらにいらっしゃいますか?』と小磯が尋ねていると、奥から清行がやって来て小磯をナンパするので、小磯は振り払って御簾の中に逃げる
すると、小磯の悲鳴が聞こえて。後を追っていた清行はその場で気を失ってしまう←弱っ。
その御簾内から姿を現したのは、早雲王子王子は小磯を手に掛けたのです
そこに王子の家臣の山上官蔵と石原瀬平が駆けつけて、小磯の懐から短冊と手紙を奪う。。
実は小磯と小野春道の息子の春風は恋人同士で、この手紙は春風が小磯に送ったもの
短冊を王子に渡して、自分はこの手紙を使って小磯の兄に化けて小野の館に行って。小野家を陥れよう!と企む。。
そこに清行を探してやって来た豊秀を尻目に、王子は不気味な笑みを浮かべて去って行くのでした💨💨💨
[二幕目:小野春道館の場]←毛抜。
小野春道の館で、秦秀太郎(=児太郎くん)と八剱数馬が刃を交え腰元の巻絹(=ジャッキー←雀右衛門さん)がこれを止めている。。
ここに数馬の父親の執権の八剱玄蕃(=團蔵さん)と、秀太郎の兄で家老の秦民部(=彦三郎さん)が現れる。。
玄蕃は御家の重宝《ことわりやの短冊》を失くした責めを負わない民部を『臆病者め』と罵って、一触即発(←数馬と秀太郎が戦っていたのも、これが原因。)
そこに文屋豊秀からの使者として、粂寺弾正(=海老蔵さん)がやって来る。。
豊秀と小野家の息女:錦の前は、婚約していますが。錦の前が病気なので輿入れが延期されているのです
民部は『姫の病気が治り次第、すぐ輿入れします』と言うのですが、玄蕃は『姫の病気が治る事は無いと思うので、破談にした方がいいと思います!』と言う。。
双方の意見が違うので弾正が『直接姫様のご様子を、伺いたいのですが……』と言うので、玄蕃は嫌がる姫を巻絹に命じて連れて来させる💨💨💨
弾正との面会した錦の前は、薄衣を被っている。玄蕃がそれを無理矢理取ると錦の前の髪の毛が逆立つのでした
『こんなんじゃお嫁に行けないーーー』と泣く錦の前は巻絹に連れられて奥に下がり、驚く弾正は『当主の春道様にも、お会いしたいのですが……』と言って取り次ぎを頼んで、その場にひとり残る。。
弾正が姫の病気は何でなんのか?考えているところに、煙草盆を持って秀太郎が現れます。。
弾正はちょっとエロオヤジなので、美青年の秀太郎に『馬術の稽古をつけてあげるよ~』と言って。べたべた触って抱きつくのでww秀太郎は弾正を突き飛ばしてその場を立ち去る💨💨💨
何だこれ~?と思っているところに、今度は巻絹が『錦の前様がたてました。』と言ってお茶を持ってきた。。
巻絹ちゃんも、超美人です。ソッコーで口説く弾正ですが、巻絹ちゃんはあっさりふって逃げてしまいます
ちぇーーー!っと、煙草で一服している時、そういえば煙管は動くのかな?と実験してみると。煙管は毛抜みたいに動く事はありませんでした。。
うーん?と思って、毛抜と小柄を床に置くと。これはどちらも動きます
なんで?なんで?と考えていると、『小磯の兄だ!春風を出せーーー!』と騒ぐ小原村の万兵衛と名乗る男がやって来たので。奥から春風(=廣松くん)が出てきた。。
『小磯は元気にしていますか?』と、春風が尋ねると『小磯はお前のせいで死んだんだーーー!』と責める万兵衛
『小磯は春風の子供を身籠って、家に帰されたのだけれど。難産で死んでしまった春風に殺されたも同然だーーー!』と万兵衛は言う。。
涙ながらに、妹を生き返らせるようにと無理を言うので。一同は困惑する。。
これを見ていた弾正は『私がなんとかしてあげよう』と、申し出る。。
『君の妹を地獄から呼び戻すからさ、私と兄弟分として仲の良い閻魔大王に手紙で言付けるから。君!この手紙を持って地獄まで行って……妹を連れて帰っておいでよ』と万兵衛に言う。。
閻魔大王のもとに行くには、自分も死ななくてはならない万兵衛はうーーーんと唸って慌てて逃げようとするが。弾正は手裏剣を打って万兵衛を討ち取り……『この男は、小磯の兄の万兵衛ではない』と言い放つ。。
実は小原村は、弾正の主人の豊秀の領地で弾正は本物の万兵衛から小磯が殺された事を聞いていたのだww←早く言えよ
偽物の万兵衛の懐から、重宝の《ことわりやの短冊》を取り出すと民部に渡す
そこに、奥で様子を聞いていた春道が錦の前と一緒に出て来て。弾正に感謝をする。。
『錦の前様の病気も治して差し上げます』と言うと、錦の前が髪に挿していた櫛笄を外す!!!
すると、錦の前の髪の毛は逆立たない。。
やったーーー!と皆が喜んでいると、『病気の根を絶ちます』と言って弾正が槍で天井を突くと大きな磁石を持った忍の者が現れた。。
(銀製だと思っていた櫛笄は、実は鉄で出来ていた物に差し換えられていたのだ)
『さっき、毛抜が立ったのを見て。磁石の仕掛けを見破ったのです』と言って、忍の者に誰の差し金か問い詰める
忍の者が黒幕を白状しようとすると、玄蕃がそれを聞かずに斬り捨ててしまう
弾正のお陰で問題が解決した事を春道は喜んで、小野家の重宝《仁王三郎の刀》を豊秀への引き出物にする!と言って渡すと。『主人豊秀からの祝儀です』と言って弾正はその刀で玄蕃を斬り捨てる。。
こうして弾正は小野家の騒動を収めて、意気揚々と刀を担いで帰って行くのでした。。💨💨💨
[三幕目:第一場 木の島明神境内の場]
場面は変わって、木の島明神の境内。。
未だに続く日照りと、主人の安倍清行が行方不明になっていることを心配して。紀定義が祈祷にやって来ました
そこに《ことわりやの短冊》を持って、雨乞いに来た文屋豊秀も現れます。。
定義から話を聞いて心配した豊秀は、一緒に清行を探し始める
やがて明神の巫女の香りに誘われて清行が現れる。。
衰弱している清行は、念力で豊秀に日照りの原因を伝えて。よろよろと立ち去って行く。。
この日照りは早雲王子の陰謀で、鳴神上人が北山の岩屋の滝壺に龍神を封じ込めたせいだ!と知った豊秀。。
上人の行法を破るには、雲の絶間姫が適任だと覚った豊秀は。その事を大内にお願いするために駆け出して行くのでした💨💨💨💨💨
長いので、続く。。