15クール目。

今年最後の抗がん剤が終わった。

一回もスキップ無しで頑張れた。


年末年始を挟むから4週間開く事に、心躍ったけど、先生からはせめて3週間にしましょうと提案され受諾。


ずっとずっと気になっていた事も今回聞く事が出来た。

〝私にはセカンドラインがあるの❓〟

最初の手術の時には、私の希少癌は抗がん剤が効かないと言われたし、再発がやっとわかった時、前の主治医からもやはり、抗がん剤は効かない緩和しかないと言われた。

セカンドオピニオンで提示された抗がん剤が奇跡的に効いたけれど、前の主治医に言われた。「ここは癌専門の病院でも無く、大学病院でも無い、所詮公立病院なんですよ。」と言われた事がずっと心に引っかかっていた。


今の主治医の先生はとても良い方だ。

前主治医が治療を拒否する中、前例の無い私をリスク承知で引き受けてくれた。


お二人がいたから、私は今生きている。


今は上手く抗がん剤が効いているが、抗がん剤は耐性を待つ。

いつか効かなくなり、またあの痛みと嘔吐の日々が来るのが本当に怖い。

痛みと嘔吐は身体だけでは無く、心も弱らせる。


引き受けて下さったけど、ここの病院ではセカンドラインはわからないのでは❓今のうちにセカンドオピニオンと転院を考えた方が良いのか❓

今の病院はそれなりに大きな病院で、癌拠点病院だ。

何よりも自宅から徒歩で10分という近さであり、緩和内科と緩和病棟も備えている。


でも、一番大切なのは主治医との信頼関係だと私は思っている。

信頼はしてるけど、足りないのは経験値。

でも、私の様な希少癌なら仕方ない事なのかも知れない。


もし、セカンドラインは無いと言われたら

すぐにセカンドオピニオンで転院。


セカンドラインはあると言われても、前主治医の言葉を伝えて、今の主治医が他の病院の方が良いと思うと言われたら、やはりセカンドオピニオンと転院。


先生の答えは「勿論、セカンドラインはあります。」心の底からホッとした。

前主治医の言葉には「セカンドオピニオンは患者さんの権利です。いつでも遠慮なく行って良いよ。」と。


今は、まだこのままで治療を受けようと決めました。

主治医は他の病院が良いとは言わなかったし、セカンドラインも考えてくれていた。先生と信頼関係をもっと築き、セカンドオピニオンに行く時は相談の上行きたいと考えています。


緩和内科の主治医にも、前主治医とのやりとりと現主治医とのやりとりを話した所、「今の主治医の先生は引き受けた患者さんと、とことん向き合う方、信頼出来る先生だよ。どんな話をしても大丈夫。」という心強い言葉も頂きました。


セカンドオピニオンから帰ってきて、抗がん剤治療を拒否された時、緩和内科の先生がすばやく現在の主治医に連絡をとり、先生がすぐに私達の元に来て、「治療を引き受けます。」と言ってくれたあの日を忘れない。


本当にありがとうございます。


お二人の先生や看護師の皆さんに、涙を流しながら今年のお礼を言い病院を後にした。


春にもう迎えられないと思っていたクリスマスやお正月を迎える事ができる事。

何も食べられなかった私が、食べられる様になり、高栄養点滴迄外す事ができた事。


心から感謝しています。

癌と戦っている皆と一緒に頑張っていきたい。

これからも絶対負けない。