助けられた日 | パイェーハリ!

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バイクと旅と釣りと独り言のブログ。Поехали!(パイェーハリ!)とは人類初の宇宙飛行を成し遂げたソビエトの英雄、ユーリガガーリンが地球を旅立つときに発した言葉で、さぁ行こう!という意味です。

昨日バス釣りに出かけた帰り、バイクの後輪をパンクさせてしまった。

 

 

 

原因は極度のすり減りによるものだと思われる。完全に僕の落ち度だ。僕は乗る専門で整備に関してはほとんど知識がない。おまけに乗っているビッグスクーターのタイヤは元々減りが分かりにくいらしく、前回のオイル交換の時にも整備士に何も言われなかった。

 

 

 

 

 

 

自宅までは40km。最寄りの駅も分からない。おまけに携帯の充電が心配だ。ダメもとで持っていたパンク修理材を入れてみるものの全然膨らまない。だって2cmくらいの亀裂なんだもん。困ったな・・・・・・とりあえずレッカー移動か。しかしだいぶ暗くなってきて心細い。

 

 

 

 

 

 

そんな時、僕の立ち往生に見かねてかすぐ近くの家に住んでいる方が声を掛けてくださった。みたところ70代(違ってたらすみません)のおばあさん。とりあえず私の家の敷地に置いておきなさい、と。ありがとうございますと言って僕はバイクを押した。厚かましいけどiPhoneの充電器を貸してほしいと頼んだが、彼女はアンドロイドユーザーだった。でもこの状況で自分ひとりじゃないという安心感が僕を次の行動に、それも冷静に動かしてくれた。僕は普段一人が好きで、たまに逃げ出すように孤独を求めることもある。でもこの瞬間は見ず知らずの一人の優しさにどれだけ救われたことか。人間は一人じゃ生きていけん。特に僕のような弱い人間は。

 

 

 

 

とりあえずパンクをしたので帰りが遅くなると家族に電話を入れ、次に保険会社にロードサービスの手配をしてもらうためマイページを開く。今年から保険会社を変えたためお問い合わせがどこだか探すのに苦労した。おまけにバッテリーの問題もある。そんなときおばあさんは飲み物とお菓子をもって来てくれた。おまけに寒いから家に上がってという。ご厚意に甘えさせていただいた。

 

 

 

彼女は一人暮らしで、とても整頓された部屋に住んでいた。旦那さんは何年も前に亡くなって今は一人暮らし、時々2人の息子に会うのが楽しみだという。ロードサービスの到着を待つ間、いろんな話をした。今までのこと、僕の好きなこと、そしてこれからの事・・・・・彼女は僕の話を楽しそうに聞いてくれた。もちろん僕も彼女の話もたくさん聞く。

 

 

 

 

その後レッカー車が来て、無事にバイクを乗せ、僕は歩いて駅まで行くことになるわけだが・・・おばあさんが車で送ってくれるという。おまけに食べ物や飲み物まで頂いてしまい、何もお礼ができない自分が恥ずかしい・・・・・別れ際、写真でも撮りたいと言ったが恥ずかしかったのか遠慮していた。僕の携帯もバッテリーが上がっていたのだけど。

 

 

 

 

 

 

こうして無事に帰って来られたのを彼女に伝えられないのがなんとも残念である。だからこの場を借りてお礼を言わせてください。

 

 

 

 

 

本当にありがとう。あなたにもらった御恩は、いつか誰かが困っているときにお返しいたします。

 

 

 

 

 

 

もう一生会うことはないだろうけど、一生忘れない出会いをした一日だった。