本日は、マーケティングの大家で、マーケティングをかじっている人なら誰でも知っていて、マーケティング22の法則等の著書でもお馴染みのアル・ライズ氏のAdvertising Ageに寄せた文献から、ラインエクステンションの功罪について。
いくつか納得した点について。
1.巷に溢れるラインエクステンションによる製品ラインアップの拡充は、たしかに見ていて呆れるほどである。
- 例えば、アメリカのゲータレードには23ものフレーバーがある(笑)
コーラなんかもそうですね。アメリカには、650もラインアップがあるらしい。日本でも最近ビタミンCインみたいの出てましたよね(爆笑)昨今の健康志向がコーラを避けているならビタミン入れちゃおうという魂胆が見え見え。消費者は馬鹿じゃない。売れるわけないっしょ。。。
2.インターネットのようにバラエティの豊富さによって商品を探したり、選んだりする楽しさは実際の店舗での購買には当てはまらない。
- これは、前書いた消費者行動心理みたいなところともおおいに関係してますが、選択肢が多いほど消費者は商品の選択に苦悩するという事実をメーカーが理解していない。よって、いっぱい商品のラインアップがあることは店頭では決して消費者の購買経験を満足で満たすことにつながらない!
3.この問題は特にブランドが衰退下にある状態で悲劇に変わる。
- ケロッグは朝食用シリアルの需要が減っている昨今でも50もの製品ラインアップを持っている。ビジネス状況が芳しくないブランドは、新しい味などで現状をどうにか改善しようとする傾向にある。
-ビジネスが落ちているカテゴリーは、消費者がそのカテゴリーを去ろうとしているのであって、大切なのは、そのカテゴリーを“売る”ことであり、新しい味を出すことで解決を図るのは間違っている。コーラの売り上げが落ちているのは、水やその他の飲み物にシェアを奪われているわけで、コーラのチョイスを増やしてもその流れを止めることはできない。コーラそのものを“売る”のが必要なのに・・・。
4.でも、この呪縛から解き放たれるのは難しい。なぜなら、ブランドは継続的にビジネスを伸ばさなくてはならないからだ。コーラだって最初はひとつのコーラだけだった。セールスに限界が見えたり、世間のニーズに合わせてダイエットコークやバニラコークなどが出てきたわけだ。その結果、そのブランドが何なのか、消費者にはどう写っているのか分からなくなるから、もっとメガブランドの方向へ引っ張られていく。。。
問題だらけのようだが、実際どうなの?についての持論。(答えはないけどね。)
最終的には、ブランドが大きくなればなるほど避けられない問題であることは間違いない。ただ、アメリカと少し違うのは、日本のように店舗面積が限られていれば置かれる商品ラインアップの数には限界があるから結局売れないものは淘汰されていくはず。強いブランドとそのヒーローアイテムを効果的にPromoteし続けていけるかどうか、あとは、ブランドのエクイティと一致していて、かつヒーローへのダメージをもたないニーズを見つけてそこにラインアップを広げられるかというところが、マーケティングのチカラの見せ所であり、勝ち組と負け組を分けるのではないか。
あとは、本当にひとつの商品で攻めてきたスペシャリストがいざ参入してきたとき、被害を最小限に食い止められるか。アップルが"Simple and Focus"で昔マイクロソフトを苦しめたように・・・
(終)