キプロス危機 その1
ギリシャ危機が一応峠を越えたようにみえる。
今からたった2年前にはキプロス危機というのがあった。
キプロスは 人口80万、GDP178億ユーロの小国。問題は経済が金融業に依存しており、バブル崩壊とギリシャの財政危機(ギリシャ国債の暴落)で多額の不良債権を抱えたことだった。経済はギリシャの影響を強く受けていた。
キプロス銀行やライキ銀行はギリシャ国債を大量に保有しており、ギリシャに債務免除を行った時点で、危機は予想されていた。
2012年6月にはEU(欧州連合)に支援を要請していたが、たなざらし状態が続いた。
キプロスの資金ショートが迫る中、2013年3月16日にEU・ユーロ圏財務相グループとキプロス政府が合意した当初案は、
EUがキプロスに最大100億ユーロの支援を行う代わりに、すべての銀行預金に課税を行う(税収58億ユーロを見込む)という過激な内容。
いったんはキプロス議会が完全に否決(賛成ゼロ!)
ECB(欧州中央銀行)は緊急の資金支援を3月25日まで続けるとし、それ以降の打ち切りを示唆して、解決を迫った。
結局、26日にEU、ECB、IMF(国際通貨基金)のトロイカ体制とユーロ圏財務相グループはキプロスとの間で、新たな再建案で合意。
それは10万ユーロ未満の預金は全額保全されたが、それを超える部分は最大80%の課税(没収)にも達した。
流れはギリシャの場合とよく似ている。
いくらその国の国民が「いやだ」といっても資金の供給をとめられれば
どうしもようもない。
ここでドイツの果たした意外な役割とは?
ロシアのプーチン首相が当初は「ロシア国民の財産の没収は納得できない」といっていたのに突然賛成に回った背景は?
続きは明日書きます。
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