フランスの人口がなぜ増えるか その3
同棲カップルでも子供を作りやすい。
フランスの人口政策のもう一つの特徴は、結婚制度が柔軟であることだ。その成果の証が婚外子の多さに表れている。
その割合はなんと新生児の50%を超えている。日本ではわずかに2%を少し超えたくらい。この背景には、フランスの婚外子を支える様々な支援制度がある。
柔軟な結婚制度の中で、特筆すべきはパクス(PACS)という制度だ。これは結婚と事実婚との中間に当たる。
パクスを届け出ると、納税、社会保障の給付、相続などにおいて、結婚した夫婦並みのメリットをカップルとして受けることができる。
「結婚はしたくないが、結婚の法的メリットは受けたい」というカップル向けの制度なのだ。現在は、「結婚3件に対し、パクス2件」の割合で申請されている。
これに対して日本は、男女が親しくなって、一緒に暮らし始めても、法的メリットを受けようとすれば結婚するしかない。しかし、離婚率は現在36%に達し、3組に1組は別れてしまう。もし子供がいたら、一人で育てなければならない。
日本では子供ができたら
「できちゃった婚」で結婚するか、
やむなくあきらめるか、
男が逃げて母親一人で育てることになる。
同棲のままで子供を育てているケース、 それが長期間継続しているケースはほとんどみたことがないだろう。
フランス成人の7割がカップルで暮らす
フランスでは結婚の前にパクスがある。パクスで相性を確かめながら、社会保障の支援を受けつつ、結婚の是非を判断できる。仮に結婚してうまくいかず、離婚してシングルマザーになっても、行政の手厚い支援がある。一緒に暮らして子供を作ることにチャレンジしやすい制度だと言える。
また日本と大きく違うのはフランス人の恋愛能力ではなかろうか。
「成人の10人に7人がカップルで暮らしている」という統計をどう見るべきか!
日本には同種の統計はないが、間違いなく、これに遠く及ばないと思う。
男女がまず求め合い、相手を確かめ合う。
そして、それを支える国の支援がある。
「愛があってこその人生!」というフランスの恋愛力が、国家の力につながっている。
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