(一体なんなんだ?あの鳥は)
疑問だらけでその白い鳥とにらみ合いっこしていた。
ガラ
ドアが開いた音がした。
「意識が戻ったみたいだね。」
と入ってきたのは医者だった。
「えっ。あっはい。」
輝は軽く会釈しながら言った。
「しかし、鳥をかばるなんて動物好きなんだね。」
ニコニコしながら医者は言った。
(別に俺は…)
と心の中でムスッとしていた。
「とりあえず、明日脳の検査するから、今日は入院ね。」
(げっ…)
実は俺は入院が大の苦手だ。
なぜならば・・・。
夜のトイレが怖いからだっ!
だって見回りの看護師さん達しか居ないし
そのライトが余計に怖いし…。
考えるだけで汗だくの気分だせ
と独りで色んなシチュエーションを考えていた輝であった。
そして、あっという間に大嫌いな夜が来た。
何故、病院というものは、22時に消灯してしまうのだろーか・・・・。
(別に監査なんてしなくてもいのに・・・。)
そんな事を考えながら、音楽を聴いていた。
輝の部屋は6人部屋だった。
だから、いろんな人が居た。
うめき声をあげている老人、いびきをかいて
ぐーすか寝ている男性。
(いいよなー夜にあんなにのんきに寝てられて)
その男性を見ながら外を観た。
そこにはまだ、笑った様な顔でこちらを観ていた。
月の光だけでも真っ白で凛とした顔がわかる。
ある意味気持ち悪いぐらいにはっきりと・・・。