この正月休み中、久しぶりに山へ行ってみた。山とは義父が何10年もかけて切り開いた山の開拓地である。元から所有していた山に自力で道を付け そこで養蜂を始めた。山は高さこそ3-40mくらいだが、頂上に至る道は2-300mも続く。山上に蜜蜂の巣箱を置き、蜂が蜜を集められるよう花きも育てた。またシキミ(仏花)の木を植え、椎茸も栽培していた。栗の木もあって、その昔 私も収穫しに行ったことがある。
何に感心するかと言うと、山を拓いたその根性である。何百メートルも続く道を目にすると、よくもこんなのを造ったと思う。膨大な精力と時間を注ぎ込んでいる。大雨が降ると斜面が崩れ、補修に追われたそうだ。それでもこの一大テーマパークを造り上げるのが楽しみだったという。芸術作品に例えると 何十年がかりの巨大アートである。
義父は数年前に亡くなったが、生前に養蜂を教えてほしいという人が現れ、今はその人が跡を継いで テーマパークをさらに拡大している。跡を継ぐ人がいたおかげで 義父の形見は生き続けており、近親者の話題にもなって本当に良かったと 残された家族(嫁さんと義母)は喜んでいる。
蜂の巣箱群と植栽の様子 (あくまでも素人仕事です)