観光客の増大に悲鳴を上げているのは世界各地で共通のことらしい。観光資源は有限であり、その限られた観光地に客が集中する。その結果、万里の長城を人が埋め尽くす。やっとルーブル美に入館してもモナリザの顔を拝めない。入場待ちの太い行列がバチカンを取り巻く。秋の京都に泊まりたくとも宿が取れない… これらはどれも私個人の体験だ。
この事態に観光客が満足を得られないだけでなく、そこに住む住民も観光公害に悩まされる。今や各地で観光客の排斥運動が起きるまでになった。今後もこの状況が大きく改善されることはないだろう。
観光する側の目先の対応としては、パリカードやローマカードみたいのを使って 優先入場の方策をとるか、閑散期や夜討ち・朝駆けを狙うなどしかない。
席巻する中国人観光客だが、中国で海外旅行ができる層というのは まだ国民の1/10でしかないという。残りが外国に出始めたらどうなる? 更には東南アジアや南アジアの国々(の民)も控えている。そのため 観光をとりまく環境が 今後ますますタイトになるのは必至だ。
'14年10月北京旅行時の万里の長城 '06年12月 ローマ旅行でのトレビの泉