サラリーマンの身であっても 出向時は 2か所から給料を受けていたし、年によっては医療費が嵩んだりして、確定申告をしなければならなかった。また退職してからは再就職先からの給料のほか、年金も受給しているので やはり申告が必要である。それでこれまで何回か確定申告をした経験がある。
今年は自分の分以外に、飲食店を始めた知人から 青色申告を手伝ってほしいという要請が来た。取引先の領収書のかたまりと、社会保険料や各種保険料の支払証明、医療費の領収書がどっさりとある。ウ~ムどっから手を着けたらいいのか。
昨年末の開業だから赤字であることは感覚的に分かるが、その赤字を少しでも翌年に繰越すのがポイントになろう。申告書類を前にして思うのは、飲食業をやろうというような人は、日々の売上高と支払額くらいは分かるが、経費と家事費の区別はつきにくいだろうし、各所得控除の額など正確に計算できないだろう。それほどに計算がややこしいし、申告事務など全く関心外であろう。
また、所得の計算をしていて気がついたのは、いつの間にか老年者控除や公的年金の控除が無くなっているということだ。国の財政が厳しいので 国とて老人にやさしく、などと言っておれなくなってきたようだ。先の相続税法改正もあり、税法上、 老年者へのいたわりは確実に無くなりつつある。