あなたは、誰が一番 怖いですか。

 

 

 

 

桃山 萌

 

目次

 

 

 

第一話 ひとりごと

第二話 二人暮らし

第三話 親子三人

第四話 四葉のクローバーと虫

第五話 みんな一緒に

 

 

 第四話「四葉のクローバーと虫」


子「お父様・・・もう50万位 振り込んで頂けませんか?」 

男「ふざけるな!!この前、振り込んだばかりだろ!!自分で稼ぐなり何なりしろ!」 

子さんは、お父さんに電話をしたそうですね。 

男「母親に似て男に貢ぐなど忌々しい。」 

ボソリと呟いた。 

男「恐れ入りますが家元 お嬢様の件ですが、どうなさいますか?」 

男「どうするも何も、放って置け。金が無くなれば泣きついてくるだろう。」 

男「承知致しました。」 

男さんは、華道家である男さんの相談役らしいですよ。 

ふと目を閉じると、あの日の事を思い出す。 

ミーンミン ミーンミン・・・ 

蝉の鳴き声が聞こえる。 

暑い日差しの下で、可憐な少女が麦わら帽子をかぶり額に汗を浮かべしゃがみこんでいる。 

子「お父様 四葉のクローバーを見つけました!」 

すっと 男さんの前に、四葉のクローバーを差し出した。 

それを見て、男さんは微笑んだ。 

男「おや?てんとう虫のてんちゃんも一緒にいるね。」 

子さんは、パァッと表情を明るくさせた。 

子「はい!てんとう虫のてんちゃん 逃げずに四葉のクローバーに付いたままでいてくれているんです。」 

子「あっ。」 


つづく・・・







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