講談師「神田松鯉」氏に板橋区民栄誉賞を贈呈

令和2年3月19日(木曜日)、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました区内在住の講談師、神田松鯉(かんだ しょうり)氏に対し、その顕著な功績を称え、板橋区民栄誉賞を贈呈しました。

板橋区民栄誉賞は、特に顕著な業績又は高い評価を得て、広く区民に敬愛され、社会に希望と活力を与え、板橋区の名を高めた方に対し、その栄誉をたたえることを目的として贈呈しています。

平成24年にオリンピックロンドン大会ボクシング競技において金メダルを獲得した村田諒太選手へ贈呈したことをはじめとして、同人で4番目となります。

同人は、昭和45年に2世神田山陽に入門後、同48年に二つ目に昇任し神田小山陽と改名、同52年に真打に昇任、平成4年には神田松鯉を襲名し、高度な話芸を身に付け現在に至っています。

多様な演目それぞれの機微を汲み取り表現する技芸に定評があり、昭和63年に文化庁芸術祭賞を受賞するなど、その話芸は高く評価されています。また、長編連続物の復活や継承に積極的に取り組み、講談の保存・継承に努めるだけでなく、後進の育成にも努め、同人の的確かつ丁寧な指導によって多くの後継者が輩出されています。

加えて、欺界の要職を務めるなど、講談界全体への貢献も大きく、これらの功績が認められ、令和元年に、重要無形文化財保持者(人間国宝)として認定されました。

板橋区民栄誉賞受賞にあたり、同人は「驕らず、臆せず、今後も歩みを進めていく」とお話を頂きました。

当日は、サプライズゲストとして、柳家権太楼氏も列席され、ユーモアを交えた祝辞を送り、贈呈式を大いに盛り上げて頂きました。