師走に入りました。


ハードな師走になりそうなので、落ち着いて区政について書かせて頂きます。








我が国経済は、安部政権が打ち出した「大胆な金融政策」「機動的な財政対策」「民間投資を喚起する成長戦略」から成るいわゆる「三本の矢」の先の二本を放ち、更なる一体的な取り組みにより内需を中心に景気回復基調に乗せようとしているところです。




そこで、区財政では、特別区交付金が東京都の増収見込みにより40億円の増となり、特別区民税も、個人所得の増加を受けて増収を見込まれていますが、生活保護費をはじめとする社会保障関連経費が年々増加する傾向は相変わらずであり、今後の公共施設の更新経費の増大も想定されるなど、さまざまな課題が山積しています。




平成25年度決算では、経常収支比率86.7%となり財政が硬直化しています。




加えて、平成26年度の税制改正において、地方法人課税の見直しにより、特別区交付金の主要な財源である法人住民税の一部国税化が決定し、その影響が平成27年度から顕在化してきます。




板橋区の特別区交付金も現時点での想定では、平成27年度が20億円強、平成28年度は30億円を超える大幅な減収が予想されています。




結果として、消費税率アップに伴う地方消費税交付金の増収分が、特別区交付金の減収で相殺されてしまいそうであり、現時点で若干の歳入増があったとしても、区財政はとても楽観できる状況にないことも事実です。




これまでの経営手法は、予算編成の過程で、各部に対し概算要求基準を設ける、いわゆるシーリングをかける手法で乗り切って参りましたが、今後の歳入予測からしてみますと今後は、同様の手法では、縮小均衡経営に陥る恐れがあり、非常に厳しいのではないか?と危惧しているところです。




今、板橋区は、避けられない歳入減に対し、今後どの様な対策を講じて行くのか?不明確です。




そこで、私から今回ご提言申し上げたい対応策が「ランチェスター経営」の導入です。


この手法は、経営資源を集中投下し一点突破を図る経営手法です。


これまで度々私が、申し上げて参りましたいわゆる「選択と集中」の実践です。




私の経験から、民間での導入手法を書かせて頂きます。




今私は、議会で資産と事業の絞り込みを進言しています。


まずは、資産について。




以前にも書きましたが、プライマリーバランスを整える観点からキャッシュ・フローを再観察するべきと主張しています。これが今の板橋区政にとってたいへん重要なことだと思っています。




したがいまして、この点に気づかず、今までと同じ区政経営をを続けていてはこのまま衰退の一途をたどることになります。




私は、キャッシュ・フローの見地から簡単に行政経営を見た場合に総資本利益率をいかに確保できるかというのがポイントとなると考えます。




この総資本利益率を確保するという手法、簡単に申し上げますと身の丈に合った資産にすると言うことです。




キャッシュ創造の仕組みをつくることが必要です。




この様な指摘をすると、行政経営に照らし合わせた場合に、なかなか民間企業経営様には、いかないとの答弁が帰ってきますが、視点を変えなければ何も変わりませんし、このまま大きな政府の道を歩むことになります。ここは、争点になります。




次に事業の絞り込みです。




以前、私が努めていた民間企業では、商品を単品管理し、徹底的に絞り込んで行く手法をとっていました。


結果、私の頭の中には、絞り込み経営が染みついています。





当然、絞り込むだけではなく、新商品も投入していますが、陳列スペースは、限られますので、新規商品投入時には、ライフサイクル終了と見なした商品を外します。




そうする事により商品の回転日数が短くなりますのでバックルームに在庫を持たなくても品切れを起こさずに済む様になります。




この絞り込みには、かなり勇気が要ります。




絞り方を誤るとユーザーの支持が得られなくなります。




しかし、勇気を持って絞り込む事が「ランチェスター経営」におけるポイントであります。




もう一例をあげます。




私は、以前「板橋区経営品質賞勉強会」に参加していたことがあります。




この勉強会は、板橋区自らが、地元企業の経営品質向上の為に実施している勉強会です。




そこでアメリカのLCC型の航空会社の事例を勉強した経験があります。




この航空会社ですが、北米一顧客満足度の高い航空会社と言われています。




いかに事業を絞ったのか?




まずは、2都市間を1時間で移動したいと思っているユーザーをターゲットに2都市間を1時間で飛行できるエリアに限定し不得意分野、例えば長時間フライトや乗り継ぎアライアンス等に未参入としました。




器材も1機種に絞り技術力の向上、ケアレスミスの防止、部材の最小限化、到着後15分ターンによる1機材あたりの飛行時間確保を実現し、経営効率を格段に上げています。





私も先日、あえて国内のLCC型航空会社を使ってみましたが、必要最小限に絞り込まれたサービスに特に違和感は、感じられず、自社に対する顧客ニーズには、しっかりと応えられていると感心させられました。




板橋区では、既に経営革新計画や行政評価制度も持っていますが、事業の絞り込みについては、対応していない様に思います。




絞り込みをせずに新規事業が立ち上がって来ますので当然、総事業数が膨らみ、必然的に大きな政府になって行きます。




先ほどお話を致しました陳列棚に例えますと、板橋区政の陳列棚のスペースは、限られており新規事業投入時や事業拡大時には、いずれかの事業を棚から外さなければ、新規事業や拡大事業は、入らないという事です。




これからは、事業の絞り込みを行い既存の事業の中で板橋区独自の得意な事業を拡大し、その分野でナンバーワンを取って行く「ランチェスター経営」に舵を切って行く様に主張し続けて参ります。

下記にて録画をご覧ください。









http://www.itabashi-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=806




ご賛同を頂ける方は、クリックをお願いします。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(市区町村)へ


にほんブログ村
(毎日更新)