次に収入未済についてです。
平成23年度一般会計決算において収入未済額56億6百万円、不納欠損額4億4千万円と巨額な未回収金がある決算となっています。
特別会計では・・・
国民健康保険事業特別会計
収入未済額44億2千万円、不納欠損額11億2千5百万円。
介護保険事業特別会計
収入未済額4億2千3百万円、不納欠損額1億3千8百万円。
後期高齢者医療事業特別会計
収入未済額1億1千2百万円、不納欠損額7千3百万円となっています。
皆さんは、びっくりすると思いますが、こんな事になっているのです。
これら収入未済及び不納欠損の発生は、負担の公平性を著しく損なうものであり、善意の区民に説明がつきません。
私は、平成15年からこの問題を指摘し続けていますが、減るどころか、増えているのであります。
私は、平成15年から”専門の徴収チーム”の編成を求めていますが「納税推進センター」が設置された位で、未だに本格的な組織化の対応は、されていません。
その「納税推進センター」の着信率は・・・
平成21年度で29.65%
平成22年度で27.06%
平成23年度で29.39%です。
督促を入れないよりは、入れたほうが良いと言うレベルであります。
これでは、減額できるはずがありません!
現在、次年度予算編成において、50億円程度の財源不足に対応する為の事業見直しに着手しています。
未回収金を回収するだけで財源を確保できるのでありますが、現行組織で対応すると言った答弁でした。
理解不能です。
現行組織で改善できないから追及しているのです。
困りました。
次に税外収入の確保について問いました。
税収の自然増が、困難な状況下では、税外収入の確保を進める事が効果的だと思います。
板橋区も職員を外に出し、営業活動をしてみたらいかがか?
代表的な営業活動は、広告宣伝分野でのクライアント探しだと思います。
現在、エレベーターのところに設置してあるモニターやホームページで広告宣伝をしていますが、他にもチャンスがあります!
大きなものでは「ネーミングライツ」。
1970 年代に米国から始まったネーミングライツは、アジアなどでも導入が拡がっています。
日本においては、現在、全国で約100 施設に導入されています。
国においては、平成21 年5 月、国立施設初のネーミングライツがすぐ近所の「ナショナルトレーニングセンター」に導入されています。
板橋区も営業活動に取り組む様求め、更に職員が外に出て民間の方々と接触する事で区政に新たなテイストを持ち帰るメリットもあったり、財源を足で稼ぐ姿勢も大事である旨、提言しましたが、やる気が感じられませんでした。
困りました。
次にプライマリーバランスを整える観点からキャッシュ・フローの積極観察について申し上げました。
B/S(Balance sheet)を見て行くという事です。
民間企業だと、国債金利を下回る様になると、会社を経営して行く意味が無くなります。
総資本利益率を確保する観点から“B/S資産”を小さくすると言う事を提言しました。この様にキャッシュ創造の仕組みをつくる事が必要です。
事業をやる以上、キャッシュを稼げなければ本来は、意味がない訳でありますが、行政経営では、なかなか企業経営の様には行きません。
ただ、プライマリーバランスを整えるためにキャッシュ・フローの考え方を積極的に導入すべきと提言しました。
これには、同意頂きました。
次年度から取り組んでもらえるものと理解しますが、注視します。
以上、区政経営について歳入を中心に見て参りましたが、今一度、現在の経営状態を総点検する必要があると主張しました。
計画の改訂を進める前に自らの経営を確認する為に「日本経営品質賞」にエントリーする様に要望しました。この質問も何回したかわかりません。
「板橋区経営品質賞」を主催している板橋区が、自らの点検・評価を受けないで地元企業にエントリーを求めるのは、おかしな話です!
なぜ、自らの現況を点検しないのでしょうか?
行政評価があるからか?
その行政評価は、機能しているのか?
結果、経営改善しているのか?
PDCAサイクルのCチェックだと思います。
板橋区の組織プロフィールを示し、根拠のある経営状況の説明を求めましたが、これもこれから考えるとの答弁でした。
なんだやってないのか?自らできないのだから、外部評価をしてもらうしかないのだが・・・
自らをわからないで経営改善などあり得ません。
ほんとうは、与党の身。
公の場で、現状を燻り出す様な事はしたくはなかったのでありますが、正直申しあげこのままでは、板橋区の近未来は、暗いと思います。
今回も残念ながら総じて、質疑が、かみ合いませんでした。
ストレスが溜まる質疑でした。
私には、難しい事ではなく、1にも2にもPDCAサイクルだと思います。
板橋区は、Pプランを立てる事は、得意なのですが、その先が苦手である様です。
これでは、短期・中期・長期戦略にはならず、成長戦略を立てることも難しいですね。
ただ、今回は、直球の問いかけをしましたので、自己分析と認識そして戦略について板橋区政には、決定的に欠けていると認識できたと同時に今後、縮小均衡経営に陥る事が理解できました。
問題点が、理解できてしまっただけに・・・
さて、今の立場でどう経営改革に関わり攻めの経営に転換させて行くか?
今の私には、板橋区政経営に対して直接的な手段は無く・・・
私が持ち備えている議決権力だけで、いったいどうしたら良いのか?
わかりません。
6年間の区議会議員生活の中で一番悔しい・・・。
今晩は、眠れぬ夜になりそうです。
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