絶賛ダイエット中の私。
ヴィーガンダイエットと聞くと、日本では美容やダイエットに興味関心がある人以外には馴染みがないでしょう。
しかし、最新の研究では「8週間のヴィーガンダイエットが若返りに効く」とも。
と言うことで、ヴィーガンとは何か?どう効果あるのかなど紐解いていこう。
ヴィーガンとは…動物性食品や製品を一切使用しない完全菜食主義で、健康、環境保護、動物福祉を重視するライフスタイル。宗教、健康、美容、環境問題など多様な理由で実践されており、理解と対応が進んでいる。
ちなみに、ベジタリアンとの違いは?
- ラクト・ベジタリアン:Lacto vegetarianとは、乳製品を摂取するベジタリアンで、牛乳、バター、チーズなどがOKとされている。特にインドでは牛を神聖視し、乳製品を神からのギフトとして摂る人が多くいる。
- オボ・ベジタリアン:ovo vegetarianとは、 卵は摂取するベジタリアンで、肉、魚介類、乳製品は摂らない。卵は親鳥を傷つけないため許容され、魚卵は魚を開腹して取るため摂取しない。
- ラクト・オボ・ベジタリアン:Lact-Ovo-Vegetarianとは、肉類と魚介類は食べませんが、乳製品と卵は食べるベジタリアンのこと。オボ・ベジタリアン同様に魚卵は親魚の殺生を伴うために食べない。
- ペスコ・ベジタリアン:Pesco-Vegetarianとは、肉は避けるが魚介類は摂取するベジタリアンで、「ぺスカタリアン」とも呼ばれ、日本では特に和食文化に根付き、多くの支持を得ている。
- ポーヨー・ベジタリアン:Pollo-Vegetarianとは、 牛肉、豚肉、羊肉などの赤身獣肉ならびに魚は食べないが、鶏肉やターキー等の家禽類の肉や卵・乳製品は食べる種類のベジタリアンのことを言う。
- オリエンタル・ベジタリアン:Oriental-Vegetarianとは、五葷とされるにおいの強い野菜と酒類を避ける場合がある。禅やヨガの修行を妨げるという考えからこれらを摂取しない、精進料理の原点とされる食生活。
- セミ・ベジタリアンまたはフレキシタリアン:Semi(セミ)とは、フレキシブルなベジタリアンで、肉や魚をできるだけ避けつつ、状況や体調に応じて摂取することもある人のこと。健康や環境意識から、パートタイム・ベジタリアンとしての取り組みが広がっている。
ダイエットにも美容にもバランス良い食事をする方が良いように思いませんか?菜食のヴィーガンにはどんなデメリット・メリットがあるのっだろうか?
デメリット
健康にいい!と注目のヴィーガン食ですが、
- 肉や魚、卵、乳製品といった動物性たんぱく質を摂らないことによる栄養不足。
- まだまだヴィーガン向けの商品が少なく、入手しにくい食材をお取り寄せしたり、わざわざ専門店まで買い物に行くなどのコストもかかる。
- 外食を避けるようになって仲間や友人達との付き合いが減ってしまう。
- そもそも、ヴィーガン食が体質に合わない方もいらっしゃるでしょう。
悪いことばかりではない。
メリット
- 体調が良くなった
- 肌がきれいになった
- ダイエットに成功した
- 血圧が安定した
- 便秘が改善された など
最近では、週に1度だけ動物性食品をとらない日を設けることや、牛乳をやめて豆乳やオーツミルクに代えることを勧める医者や栄養士など専門家の声もある。
現代の食生活は動物性食品が過多になりがちですから、その割合を減らすだけでも健康効果やダイエット効果は絶大と言える。減量だけでなく、牛乳アイスを豆乳アイスに替えたり、ホエイプロテインから植物性プロテインに替えたりしてみると、原因不明の不調が改善される可能性あり。なぜなら、日本人のほとんどが乳糖不耐症といわれているから。
リンゴやブルーベリー、アーモンド、オートミールなど植物性食品は善玉菌を増やすと言われる。それゆえ、ヴィーガンの腸には善玉菌が多く腸内環境が良いという研究結果もある。腸内環境は、肌にも影響を及ぼす。また、菜食主義は血圧を上げにくい食生活でもあり、その結果として、心疾患になる確率も低いという。
菜食生活や動物性食品を避けることには多くの利点があるため、ヴィーガンに興味を持つ人が増えることは、なんら不思議ではありません。
ちなみに、研究者から見たヴィーガンのデメリット・メリットもある。医者ではないので詳細は控えますが、紹介します。
デメリット
- 植物性食品からの摂取が困難な栄養素の不足
- エネルギー不足
メリット
- ガンや糖尿病などの生活習慣病を発症するリスクの低下
- 虚血性心疾患による死亡率の低下
- BMI値の低下
ヴィーガンのデメリット・メリットを知ったわけですが、研究結果による菜食のデメリットに栄養素不足として、たんぱく質・ビタミンD・ビタミンB12不足があげられる。
これらの栄養素が不足することによって体にどのような不調が現れるのか?
○たんぱく質
バランスの良い菜食は認知症や生活習慣病のリスク低下が期待できるが、計画性のない菜食によってたんぱく質不足に陥ると、体内の血清アルブミン値が低くなり、認知症の前段階である認知機能の低下を引き起こすリスクが2倍に、脳卒中・心臓病のリスクが2.5倍になってしまう。
更にたんぱく質は体を作り出す栄養素。髪の毛や爪、肌もたんぱく質によって構成されている。
たんぱく質の不足は、抜け毛や肌荒れの原因となる。
ヴィーガンでたんぱく質を補うには...
植物性食品の中にもたんぱく質を含んでいるものはたくさんある。
しかし、動物性のものと比較するとグラム単位での含有量が少ない反面、カロリー単位での含有量は多いため、エネルギーも不足しがち。
植物性食品の中でも100gあたりのたんぱく質の含有量が多い納豆でも、100gに含まれるたんぱく質は16.5g。
ささみの24.6gと比べるとその少なさは一目瞭然。
納豆1パックを40gとした場合、含まれるたんぱく質は6.6g。
成人女性の1日当たりのたんぱく質の推奨摂取量は50gなので(運動量によって変わりますが、成人の場合は体重の1/100のたんぱく質の摂取が推奨されています)だいたい300gで推奨摂取量達成となる。
7パックで280g、1日3食とした場合1食で2パック以上食べることになるので大変。
納豆には菜食で不足しがちなミネラルも多く含まれているうえ、100gあたり200kcalと、植物性たんぱく質を多く含む豆腐などと比べてカロリー不足も補えるのが、やはり植物性食品のみでたんぱく質を補おうとするのは非常に効率が悪そう。
植物性食品からたんぱく質を摂取するのは非常に効率が悪いということはわかっただろう。
更に植物性食品から摂取したたんぱく質は動物性から摂取したものに比べて吸収率が低く、例え推奨摂取量分のたんぱく質を摂取できたとしても、ほとんどが体外に排出されてしまう。
良質なたんぱく質の指標としてアミノ酸スコアというものがある。100に近いほど良質とされ、1985年には大豆のアミノ酸スコアは100と報告されている。
しかし良質なものを摂取しても吸収できなければ意味がない。
1990年にはアミノ酸スコアに吸収率が加味されたPDCAAS(たんぱく質消化吸収率補正アミノ酸スコア)という評価方法が推奨された。
スコア1.00を最高とし、植物性食品から摂取したたんぱく質の吸収量は0.69以下という結果に。
なぜ植物性食品はたんぱく質の吸収率が低いのか、それは人間が植物の細胞壁を構成するセルロースを消化する酵素を持っていないため。
しかし、「卵」・「カゼイン」と並んで1.00の数値を示したのは「分離大豆たんぱく質(SPI)」。
難しいので覚えなくても良い。
簡単に言うと大豆からたんぱく質を抽出したものなのですが、こちらがPDCAAS(たんぱく質消化吸収率補正アミノ酸スコア)では非常に高い数値を出している。
「分離大豆たんぱく質 プロテイン ヴィーガン」で検索すると、ヴィーガン向けのプロテインがたくさん見つかるのでそちらを摂取することおすすめ。
○ビタミンD
ビタミDには骨を作るカルシウムの吸収を助ける働きがある。ビタミンDが不足すると、せっかく摂取したカルシウムが吸収されずに体外へ排出されてしまうことにより間接的にカルシウムの不足にもつながり、結果、骨粗しょう症になってしまう。
更にビタミンDには免疫力を高める働きもあるので、不足することによって風邪やインフルエンザにかかりやすくなることも。
ヴィーガンでビタミンDを補うには...
成人女性の1日のビタミンD摂取目安は5.5μg、耐容上限量が100μg。
日本人が口にすることの多い鮭からは、100gあたり15μgほど摂取することができ、他にもさんまやマグロなどの魚類に多く含まれている。
植物性食品でビタミンDを多く含むものにきくらげ(ゆで)があり、100gあたり8.8μgなので、1食で摂取目安量が達成できる。
○ビタミンB12
ビタミンB12は肉や貝類や卵など動物性食品に多く含まれており、不足するとビタミンB12欠乏症になってしまう。
おもな症状は「貧血」・「疲労感」・「便秘」。
身体的な不調だけではなく、軽度のうつ症状や情緒不安なども見られる。
貧血は鉄分の不足による鉄欠乏性貧血が知られていますが、ビタミンB12不足によって引きおこる貧血は赤血球の異常や不足による悪性貧血というもの。
赤血球を作る際に必要なビタミンB12が不足することによって、体内で正常な赤血球が作られないことが原因。
ヴィーガンでビタミンB12を補うには...
肉類や魚介類に多く含まれるビタミンB12。
植物性食品では焼きのり100gあたり57.6μgほど含まれており、これは牛レバー100gあたりに含まれる52.8μgよりも多い数値。
成人女性の1日当たりの摂取推奨量が2.4μgなので、4g食べれば達成できる。手巻きずしなどに使われる全形のり1枚で約3gなので1枚半で十分な摂取量となる。
ヴィーガンは様々な病気のリスクを軽減する効果があるが、その反面栄養やエネルギー不足になりやすい。こればヴィーガンに限ったことではない。
また、栄養素の摂取推奨量などは、個人差もあります。
同じ量を食べても太る方や栄養不足になる方がいるように、体内で使用する栄養素の量に差があったり、同じ食材でも消化吸収率に差ができたり。
ヴィーガンで成功しているのは、体質自体が動物性食品に含まれる栄養素をあまり必要としない方や、植物性食品の消化吸収が上手な方でしょう。
ヴィーガンに興味を持って、これから始めようと思っている方は、自分が必要としている栄養素を把握して取り組んでいこう。
無理ない程度にだけど、時には厳しくもしないとだらけてしまうからね。
アラフォーでもがんばる!!!