絶賛ダイエット中の私。
炭水化物・糖質・カロリーをカットして、終わりのないHIIT・筋トレで体をいじめ抜いても、お腹の脂肪はなくならない。そんな悩みを持つ方は多いでしょう...
お腹の脂肪には複数の要素(メンタルヘルス、コルチゾール値、ホルモンバランス、栄養状態、運動強度)が絡んでいるので、単純に部分痩せすることは不可能。じゃあ、一体どうしたらって迷っていませんか?
トップトレーナーのリー・ムリンズ氏が、ダイエットのコツとおなか周りをスリムに変身させる「5つの行動」をサポート。
その前に、脂肪の種類を確認しよう。
皮下脂肪・内臓脂肪・体脂肪の違い
皮下脂肪とは…下腹部・腰まわり・おしりなどの皮下につく脂肪のことで、いったんたまると減りにくい脂肪で、言わば定期預金型のエネルギー源。健康に影響するがリスクは低め。
内臓脂肪…下腹部・腰まわり・おしりなどの皮下につく脂肪のことで、いったんたまると減りにくい脂肪で、言わば定期預金型のエネルギー源。手に負えなくなると深刻な病気に発展することもある。
体脂肪とは…内臓脂肪と皮下脂肪を合わせた総称。
米メイヨー・クリニックによれば、内臓脂肪が原因の病気には、呼吸障害、高血圧、コレステロール値の異常、2型糖尿病、心臓病などが含まれる。だからこそ、お腹の脂肪を減らす方法を学び、長期的な健康を手に入れることが非常に重要。
特に腹部脂肪はストレスと密接に関連しており、長い間ストレスを抱えていると、心臓病のリスクが高くなるという研究結果が出ている。どの部位に付いていようと体脂肪は健康に悪影響を及ぼすけれど、お腹周りの脂肪は特に循環器系疾患に強く紐づいているのだと。
腹部脂肪の原因1.ストレス
ストレスホルモンのコルチゾールは、女性の腹部脂肪の大きな要因。
米イェール大学の研究によると、ストレスレベルが非常に高い女性は、他の部位がスリムでも、お腹に脂肪が付きやすい。このような女性には、糖尿病や心臓病の発症リスクも高い。リー氏は、生活における最大のストレス要因を特定し、それを取り除くことから始めようと。ストレスを完全に避けることは絶対出来ないから、ストレス管理の能力だけは養えていこう。
リー氏いわく、ストレスを減らすには、次に登場する3つの要素で構成される “ピラミッド” に着目して、と。
腹部脂肪の原因 2.睡眠不足
眠れないのが問題なら、まずはそこから手を付ける (ピラミッドの要素①)。
睡眠で大事なのは量よりも質。途切れ途切れに8時間寝るのと、ぐっすり5時間寝るのとでは、後者の方がよっぽどいい。睡眠は体のすべてに影響を与える。食べたくなる物も、ワークアウトからの回復スピードも睡眠で変わることを知っておこう。
腹部脂肪の原因3.栄養不足
睡眠に問題がなければ、次は栄養状態 (ピラミッドの要素②)。
加工食品・過剰な小麦・砂糖といったストレスフルなものを頻繁に食べていないか、乳製品やグルテンが体にとって負担になっていないかをチェックしよう。
腹部脂肪の原因4.トレーニング内容
栄養に問題がないのに腹部脂肪が多すぎるなら、最後にチェックすべきはトレーニングの内容 (ピラミッドの要素③)。
最近は、高強度のワークアウトで自分を追い込むのが流行りだけど、トレーニングは体にとってストレス。そのストレスをうまく和らげ、体を回復させないと、お腹周りに余分な脂肪が付いてくる。
トレーニングの強度を下げると、ストレス管理・ホルモンバランス・食欲の調節などにプラスの影響が出ることが多い。
このように、ストレス撃退ピラミッドは睡眠・栄養・トレーニングという3つの要素で構成されている。
原因が分かったところで、引き締める方法は?
引き締める方法1.電子機器の使用は就寝2時間前までに
睡眠が足りていないと、ホルモンバランスは乱れて、ストレスホルモンのコルチゾールは増え……と脂肪がつきやすい体にぐっと近づいてしまうため、良質な睡眠をとることはとても大切。
ベッドに入る2時間前を目安に、携帯電話を見るのをやめることだとリー氏は言う。仕事柄チェックせざるを得ない場合は、せめてブルーライトを軽減してくれる機能を有効活用して。
最近ではパソコンやタブレット、スマートフォンが発するブルーライトにさらされていることが、多くの睡眠トラブルに関係しているとされている。そのため、せめて就寝前の2時間はスマホを見ないように心がける。目にブルーライトを浴び続けていると睡眠ホルモンであるメラトニンが生成されづらくなるため、目が冴えてなかなか寝付けなくなってしまう。
引き締める方法2.ストレス過多は、腹式呼吸でリラックス
良質な眠りにつくために大事なのことの一つは、実は正しい呼吸。それだけで眠れるようになるのか、と疑うかもしれませんが、大多数の人は正しく呼吸ができていないのが現状。ほとんどの人がしているのは、浅い胸式呼吸。でもリラックスして深く眠るには、深い呼吸ができる腹式呼吸をするのが重要。
眠りにつく際に体をリラックスさせるためにも、腹式呼吸は効果的。
神経系は大きく分けて二つある。心身を落ち着いた状態に関係する副交感神経系と、興奮しているときに活発に働き、戦闘態勢のときに活性化する神経でもある交感神経系の二つ。私たちの祖先は、狩猟中や戦闘中を除いて、基本的には副交感神経がしっかりと働いていた。
ところが現代人のほとんどは、交感神経が優位に立つ生活を送っている。体に刺激物を与え、常にスマホをチェックし、せかせかと会議をはしご……ストレスを回避できない生活を送っている人が多い。
日常的なストレスは避けて通れないものが多いと思いますが、呼吸法はコントロールできるので、気づいたときにでも行う。
ベッドの中で腹式呼吸を数分行うとだけでもリラックスでき、寝付きもよくなる。でも続けていくうちに、自然とできるように。体にやさしい方法を身につけまよう。
引き締める方法3.朝食は抜かず、「高脂質・高タンパク・低糖質」の食材を組み合わせて摂取しよう
体の調子を整えて代謝を上げるだけでなく、おなかの脂肪を減らすためにも効果的なのは朝食を食べること。
リー氏は、しっかりと朝食を摂る人は勝ち組だと。高脂質・高タンパク質の朝食に、ベリーやリンゴなど糖質を少し加えるだけで活力が溢れると。
大好きなチョコレートやパスタを食べると一時的に幸せな気持ちに浸れますが、少しするとぐったりしてスランプに陥る。でも高脂質・高タンパク質の食事は体にエネルギーを与えて、頭をシャキッとさせる神経伝達物質の放出を促す。だから朝はアボカドやサーモン、卵やナッツなどを食べるのがおすすめ。
タンパク質と脂質ベースの朝食で、血糖値を調節するのも大事。血糖値を急激に上昇させて降下させてしまう糖質は朝食には不向きだ。
ストレスがたまっている人にも、タンパク質と脂質多め、糖質少なめの朝食がおすすめ。高脂質・高タンパク質の食材は栄養価も高いものが多い。
1日を通して加工食品を多く含まない食事をすると、肝臓や腎臓に負担があまりかからないため、1日が終わる頃に体が 休息&消化モード に入りやすくなるそう。
引き締める方法4.睡眠のために夜は糖質をとる
腹部脂肪が減らしたければ、脂質をカットするべきだと思うでしょうが、それは間違い。
米ジョンズ・ホプキンス病院の実験では、糖質の摂取量を減らした人の体重が、脂質を減らした人に比べて平均4.5kg多く減った。(平均して前者は13kg、後者は8.5kg減だった)。よって、注意するべきなのは糖質。
リー氏によると、糖質は摂食量にも大きな影響を与える。朝の糖質は敵だけど、夜の糖質は親友だと思ってるから、眠れない時は糖質を食べるよう勧めているのだと。眠りが深くなるし、心が落ち着くから。
未加工の糖質じゃないと意味がないので、白米・さつまいも・ジャガイモ・パスタあたりがおすすめで、これらの糖質は、リラックス作用のあるセロトニンの生成を促す。
引き締める方法5.ウエイトトレーニングを取り入れる
腹部脂肪をやっつけるには、定期的なエクササイズが不可欠。
睡眠と栄養に問題がない場合は、運動が特に肝となる。でも、どんなエクササイズをするかによって、お腹の脂肪が減るスピードは大きく変わる。
肥満専門誌に掲載された米ハーバード大学の論文によると、腹部脂肪に最も効果的なのはウエイトトレーニング。
最初の4~6週間は、普通の筋トレがいい。クロスフィットじゃない。1分間で出来るだけ多くベンチプレスをこなすのは負荷が高い。大事なのは、重たいウエイトを3~6回あげること。90秒~2分間の休憩を取りながら。ペースはそれほど速くないけど、体にとっては充分大変。
これで体からポジティブなホルモンが分泌される。それが結果的に、引き締まった筋肉を作り、体脂肪を燃やすのに役立つ。
ウエイトリフティングを週2回行い、ヨガ、軽い水泳、30~40分の早歩きなどで時々体を回復させてあげるのがいい。
ストレスにならないよう強度を変えることはあっても、運動をやめる必要はない。
お腹の引き締めにとっての完全ガイドではあるが、全ての人に当てはまるかは...どんなものにも個人差はある。
1~2か月続けて効果なければ実行が甘いか、自分に合っていないかも...
無理だけはしないように!
無理ない程度にだけど、時には厳しくもしないとだらけてしまうからね。
アラフォーでもがんばる!!!