今日も寒かったですね❄️

さて、今回は…

冬の楽しみといえばコタツでみかん🍊

この時期はみかんが美味しくて、ついつい食べ過ぎてしまうものですよね。

そして最後に、残るのがたくさんのみかんの皮。

そんなみかんの皮を捨てる前に、ちょっと待った🖐️

漢方にも使われる陳皮(みかんの皮)の効能や活用法を、今夜は薬剤師さんから学んでいきましょう。




🍊みかんの皮の効果

冬に旬を迎える、みかん。

みかんの果実にはビタミンCやクエン酸が豊富に含まれますが、乾燥させた皮は、風邪の症状改善やリラックス効果が期待できる生薬、陳皮(チンピ)として重宝されてきました。

「陳」は「古い」という意味で、古皮(10~15年もの)ほど優れた薬効があるとされています。

陳皮は、風邪薬や胃薬、七味唐辛子やお屠蘇にも使われており、実は私たちの身近なところで活躍しています。


🍊陳皮の効果・効能

➜風邪の症状改善
陳皮は咳や痰を鎮める働きが期待できるため、漢方では風邪薬にも用いられます。


➜冷え改善
陳皮は血管を拡張させて血流を良くし、末梢体温を維持する効果のある、へスぺリジン(ポリフェノールの一種)を含みます。

そのため、陳皮を細かく刻んで料理に混ぜたり、お風呂に入れて入浴剤にすると冷えの改善にも役立ちます。

ヘスペリジンは果肉部分より、皮やすじ、袋に多く含まれます。

みかんを食べる際は、スジはとらずに薄皮ごと食べるのがおすすめです。


➜胃腸を調整
漢方において、陳皮は胃酸の分泌を促進させるとともに、胃から腸への排出を早めたり、腸の蠕動運動を促進させたりする、理気薬として使用されてきました。 

そのため多くの漢方処方の胃薬(補中益気湯や六君子湯など)には陳皮が配合されています。


➜リラックス効果
柑橘特有のさわやかな香り成分、リモネンにはリラックス効果や、気の巡りをよくして胃の働きを活発にする作用があります。


🍊陳皮の幅広い活用法

陳皮は、みかんの皮を1週間ほど天日に干すだけで家庭でも簡単に作れます。

ワックスや農薬が気になる場合は、よく湯通ししてから干すとよいでしょう。
 
保管の際は、湿気を吸いやすいためふた付きの密閉容器に防湿材と一緒に入れましょう。

作った陳皮は、煎じてショウガやハチミツをお好みで加え、陳皮茶にしたり、お鍋や餃子などの隠し味に使用したりと幅広く活用できます。

また、入浴剤にするのもおすすめです。

適当な大きさに砕いてからガーゼや布巾に包んで湯船に入れると、巡りが良くなり体がポカポカと温まります。


🍊心をほぐしたい夜に

陳皮に含まれるリモネンが、リラックス効果とリフレッシュ効果を発揮。  
 
また、カルダモンとシナモンには精神的疲労を緩和する働きが期待できるため、おやすみ前に飲めば心地よい眠りを促してくれますよ。

〔材料〕
陳皮.................................................小さじ2
カルダモン......................................15粒程度
シナモン..........................................スティック3本
生姜.................................................スライス5枚
ホワイトリカー(ウォッカでも可)...200ml
白ザラ糖(氷砂糖でも可).............大さじ2(好みに合わせて調整)


〔作り方〕
①生姜は皮付きのままスライスし、シナモン、カルダモンは乳鉢・乳棒※で軽く砕く。
※ボール・すりこぎ棒などで代用可

②熱湯消毒して完全に乾かしたガラス瓶に白ザラ糖、次にスパイスを全て入れる。

③ホワイトリカーを注ぎ入れる。

④冷暗所で1か月以上熟成させてできあがり。

普段、何気なく捨ててしまうことが多いみかんの皮ですが、陳皮として活用すればセルフケアに役立ちそうです。

風邪のひきはじめや冷え対策、またリラックスしたいときなどにぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?!