生活を豊かにするために、大量に物が行き渡る。
生産する側は、できるだけ標準化し、効率化を目指す。安く、大量に仕上げるために。その生産プロセスに関わる人々は、一部のデザインなどの企画者たちを除いては、定型業務に携わることになる。知恵がしぼむ。
発想や工夫こそ、働く楽しみの大きな要素だと思うが、標準化に巻き込まれた人々はそれを忘れてしまう。やる気も落ち、保身に勤しむ。
チャップリンの「モダンタイムズ」は、「資本主義社会を生きている上で、人間の尊厳が失われ、機械の一部分のようになっている世の中を笑いで表現している。」とウィキペディアで解説しているが、豊かになった現代でも同じようなものだろう。ただ、人々が気を紛らわすことができる娯楽が多くなっているに過ぎない。「まあ、楽しく過ごそうよ」と。
標準化された製品、規格化されたマニュアルが生活者である私たちの生活を満たしてくれるのに、それが一方では働く生産者の私たちのマインドを蝕んでゆく。
昔も今も、そして将来も変わらないかもしれない。
希望の光もある。例えば、スターバックスには顧客対応マニュアルは無いそうである。それでいて、あの店員の対応の良さ、自然さが生まれている。その理由は、下記の5つのクレド(信条)を共有し、顧客に対して何をするか考えて自律的に行動するため。
信条に共感し、自分たちで考えて行動する自律性が、自然な心からの応対につながって、私たちに好感を与えてくれる。
自律性の「のりしろ」の大切さ。お客様のために、世の中の生活を豊かにするために、標準化の呪縛から離れて、自律的に考える会社・人が増えてきている。ありがたいことである。
できるかぎり、創造的な活動ができる環境にいたいものである。