高い未婚率、人口の高齢化、孤立、孤独死…

こういった現象は、シニア婚活へのニーズを示すように思います。

では、シニア婚活とは何なのか。どう乗り越えるべきなのかを考えてみましょう。

シニア婚活の攻略法

シニア婚活攻略法

  • シニア婚活とは
  • シニア婚活へのニーズ
  • シニア婚活攻略法
  • 最後に

シニア婚活とは

「婚活」は、結婚をするための活動のことです。

「シニア」はといいますと、明確な定義が見つかりません。

例えば、介護保険はおおむね65歳以上から対象、後期高齢者医療保険は75歳以上から対象、定年は65歳(60歳)…

ネットを調べていますと、55歳以上であったり、50歳以上をシニアと定義されているところもあります。

「シニア」の定義はあいまいです。「シニア」であってもいいし、「シニア」でなくてもいい・・・。

しかし、マリッジコンサルティングつづり屋が、あえて「シニア婚活」についてお伝えしたいと考えたのには、理由があります。

それは「出産」です。

家族にとって、子どもの存在は大きいのです。

妊娠・出産をのぞまない婚活もある。

ここでは、妊娠・出産をのぞまない婚活のなかで、年齢が関係している婚活のことを「シニア婚活」と表現します。

 

シニア婚活へのニーズ

人口動態統計によると65歳以上で結婚する人は、

14,500人(2015年)

7,800人(2000年)

そう、シニア婚活は、倍増しています。

 

以下、日本結婚相談所連盟の会員データ(2020年4月時点)より計算をしてみました。

日本結婚相談所連盟の会員様のうち50歳以上の方は、

男性 6,628名(全体の10%、男性会員の23%

女性 3,563名(全体の5%、女性会員の10%)

つまり、シニア婚活については、男性会員様が多いことがわかります。

しかも、全体の1割。10人に1人は、シニア男性となっています。さらに、男性会員の23%がすでにシニアとなっておられます。

シニア女性は、実数・割合ともに少なくなります。それでも、女性会員の10%がシニアとなっておられます。なお、女性の場合、30代がもっとも多く婚活をされています。

 

さて、この数字がどうなっていくでしょうか?この数字の推移が、シニア婚活へのニーズです。

 

マリッジコンサルティングつづり屋では、シニア婚活のニーズは高まると考えています。

理由① 未婚率が高いままだから

理由② 新型コロナウイルス感染症により出会いの機会が減少しているから

理由③ 人口が減少していく中で、シニア世代人口は増加するから

理由④ 孤独死や孤立死のニュースが増えるなかで、それらをサポートする社会サービスが追いついていないから

理由⑤ 離婚率が上がっている

理由⑥ 長生きするようになったから

そう、シニア婚活へのニーズが高まる理由は、次々の思い浮かんでいきます。

そこで、今後高まるシニア婚活をどう乗り越えるのか、攻略法を考えたいと思います。

 

シニア婚活攻略法

シニア婚活を効率的に攻略するためには、その他の婚活とは違った意識が必要です。そこで、シニア婚活で意識されたいことをキーワードとともにお伝えします。

①生きがい

 1人でごはんを食べるのはさみしい。婚活を意識されるのは、こういうところからかもしれません。婚活では、お見合い、交際(デート)をしていただきます。着飾ったり、デート先を考えたり、お相手を気遣ったり…こういうことは、楽しいものです。仮にご縁が結ばれなかったとしても、婚活を楽しむことが、生きがいにつながります。実際に、婚活をされているシニアの方は、みなさま若々しいのです。笑顔や力強さがみえてきます。楽しみながら婚活をされることが、シニア婚活の成功の秘訣です。

 

②子ども

 シニア婚活をされる方は、お子さんのおられる方も多いです。シニア婚活では、お子さんを味方につけることを考えます。子どもが反対して…ご成婚につながらないケースも多いのです。逆に、お子さんが応援してくれるからご成婚につながったというケースもあります。ですから、お子さんとのコミュニケーションを大切にしましょう。

 

③終活

  婚活は、終活。「〇〇活」という言葉。保活や就活、そして婚活。終活という言葉も聞かれます。人生100年時代において、シニアの方にとって、終活はまだ先かもしれません。しかし、シニア婚活においては、終活も意識される必要があります。シニア婚活で出会うパートナーは、終活を共に考えるパートナーでもあります。ですから、終活も意識しながらシニア婚活をされることが、成功につながるものと考えます。

 

③後妻業

 特に2014年にメディアで取り上げられた京都・大阪を中心にした複数人の高齢男性を殺人した事件。高齢男性をねらった「後妻業」。黒川博行氏の小説「後妻業」を読まれた方も多いかと感じます。結婚相談所のホームページでは、記載したくない内容ではありますが、お伝えしなければならないことです。狙われない工夫、狙われても冷静に判断することが必要です。

 

⑤地域生活

 介護サービスをうまく使えば、介護度が高くなっても住み慣れた地域で生活できる。そういう方向で介護保険制度は、動いています。しかし、実際には、高齢者施設(特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、老人保健施設など)へのニーズは高く、待機者がおられます。住み慣れた地域で生活をしていく上で、在宅系のサービス(ホームヘルパー、訪問看護、デイケア、訪問入浴など)は必須です。そこに加えて、パートナーがおられたら、生活にうるおいが生まれます。パートナーは、介護・家事をする存在ともなりますが、共に人生を歩む人です。介護は、ホームヘルパーなどを活用すればいい。医療も訪問看護がある。家事もホームヘルパーや家事代行サービスがある。食事は、宅配やコンビニがある。地域生活を支える生活に寄り添ってくれるパートナーの存在は、大切です。万が一のときに、救急に電話をするのは誰ですか?シニア婚活では、老後の地域生活のことも考えることも重要です。

 

⑥行動力・集中力・判断力

 さて、シニア婚活では、人生経験の豊富な方が婚活をされます。だからこそ、油断されることなく、これまで培われたノウハウを活かして、行動力・集中力・判断力を発揮されることが重要です。終活、地域生活、子どもの存在、後妻業への警戒など、意識していただくことはたくさんあります。その上で、婚活を楽しんでいただきたいのです。

 

最後に

福祉・介護サービスをうまく使えば、老後の介護への心配は多くは乗り越えられます。ただ、思うのです・・・

ご結婚の経験をもたれている方のほうが幸せそうにみえる・・・

出産が関係してくると、難しい面がありますが、基本的には、婚活に年齢は関係ありません

人と人とがつながるところに希望が生まれ、人と人とがつながろうとされるところに生きる意欲がわく。人と人とがつながれる地域社会であってほしい。