昨日夕食を食べながらブログのネタがないぞーと夫にボヤいた。

すると夫の口から20年前のネタが登場した。 

 

 名付けて「妻神隠し⁈それとも事件⁈」

 

 その当時働いていた病院での出来事だ。

私は循環器の病棟に勤務していたのだが、同時に心臓カテーテル室も兼務していた。

心臓カテーテル室は狭心症や心筋梗塞の治療をする所だ。なので緊急時に備えてカテーテルチームを24時間365日いつでも呼び出せるように院内で当番が決まっていたり、スタッフをオンコールで自宅待機させたりしている。


 その日私は普通に休みの日だった。平日だったので夫は仕事に行っている。

夕方になって私は夕食の準備を始めた。食材を切っていると携帯電話が鳴った。

病院からだ。

今日オンコールじゃないぞと思いながら出るとやはり緊急カテの呼び出しだった。

その日の当番ナースに連絡が取れない、循環器の部長に伝えたら「なら〇〇()を呼び出せ!」と言われたと。しかも患者の状態が悪く、このままだと心肺停止しそうだとの事。

すぐに行くと返事をして私は家を飛び出したビックリマーク

結果的にその患者は治療が間に合い、一命を取り止めた。大変だったけど。


 数時間後、ほっとしながら家に帰ると夫はすでに帰宅していた。

その時の夫の顔は何とも安心した顔だったのを今でも覚えている。

そりゃそうだ。キッチンには切りかけの食材。部屋の電気はつけっぱなし。私はいない。車が無い。

しかも玄関の鍵は掛かっていないガーンガーンガーン


 神隠しか事件に巻き込まれたか⁈

心底心配したと夫に言われた。

いつもなら夫がいない時に呼び出された場合は必ずメールか留守電で知らせていたから。

患者が今にも死にそうって言われてそんな事吹っ飛んでたよショボーン


ちなみに鍵の件は20年越しに初めて聞いた。鍵は掛けて行ってたつもりだったなぁ。泥棒に入られなくてよかった。

ホントごめんなさい。猪突猛進嫁で🙇‍♀️


後蛇足のエピソードを一つ。

この時循環器の部長は帰宅の途についていた。

車の運転をしていた為、病院から連絡があった瞬間法定速度無視で病院に戻ろうとしてパトカーに捕まったそう。

「患者が死にかけている!」と叫んで見逃してもらったとか何とかびっくり


 当時はドクターの武勇伝として似たような話をよく聞かされた。

見逃してもらうのはまだしも、パトカーに先導してもらって信号無視OKで病院まで送ってもらったとかキョロキョロ

自分はパトカーに乗せてもらい、ぶっちぎりで緊急オペに駆けつけ、自分の車はお巡りさんが運転して届けてもらったとかキョロキョロキョロキョロキョロキョロ

……ホンマかいな。ってな話がゴロゴロしていたあの頃。


 ま、実際は後で警察に出頭してたみたい。

ただ、医師である事を証明したら罰金ではなく厳重注意で済んでいた事はあったらしい。人の命を守るためだからという事で。

ユルい時代だったなー。色々と口笛


 ついでに熱血してた自分を思い出してなんだかしみじみしてしまったのだった照れ