視察研修報告① 上越市 | 松岡隼人オフィシャルブログ「てらブロ」Powered by Ameba

 11月9日~11日まで、人吉市議会厚生委員会で新潟方面に視察研修へ行って来ました。視察者は、厚生委員会委員6名、執行部から健康福祉部長、市民部長、水道局長、そして議会事務局2名の計11名です。


研修内容は、①特定健診の受診率向上について(上越市)、②子ども・若者総合サポートシステム(三条市)、③スマート・ウェルネス・シティ(三条市)です。


 本日は、①について報告します。


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 特定健診とは、国民健康保険加入者の40歳から74歳までを対象とします。現在、人吉市の受診率は、35%。平成24年度末までに65%をクリアしないと、ペナルティとして支援金が10%減額されます。ちなみに、クリアすると支援金が10%増額されます。人吉市への支援金は、現在、約5億円。ということは、65%をクリアするのとしないのとでは、1億円の差が出ると言うことです。受診率アップをこれまで訴えてきました。現在行っている会派の意見交換会の中でも実際に数字をあげて住民に直接訴えています。しかし、なかなか上がらないのが現状です。そこで、今回、人吉市議会厚生委員会で先進地視察を行いました。


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 我々は、「特定健診の受診率向上について」研修をお願いしましたが、上越市では、「健診から始まる健康づくり」というより大きいところから話をしていただきました。率直に、とても恥ずかしい思いをしました。私たちが考えていることは、とても小さすぎました。枝葉の部分でしかありませんでした。根や幹部分の議論をせずして、枝や葉の部分の課題が解決するはずがありません。と同時に、頭の中をとても柔らかくしていただきました。物事を考える時に、まず自分で型を作り、その中でしか考えていない自分が明らかになりました。制限を取り払うことの大切さを学びました。出来ない理由は、考えないようにしているのですが、それが出来ない理由だったことに気付きました。


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 今回、具体的に説明をいただきましたので、人吉市がやっていることとの違いを比較することが出来ました。大きな違いは、組織体制です。部長曰く「首長は、子ども課とか老人課とかつくりたがるが、人生1つなので、健康つくり課が1つあればいい」と。私も普段から、縦割り行政には違和感がありました。それが何だかはっきりとはわからなかったのですが、今回、そうだよなと思えるように頭の中を整理していただきました。


市の職員は、とても優秀です。大学卒の方がごろごろしています。学歴だけで判断するわけではありませんが、それぞれが、それぞれの力を十分に発揮することが、人吉市民の幸せに繋がります。8割しか力を出せないなら、市民の幸せ度も8割。12割出せるなら12割の幸せになると思います。であるならば、そういう組織、仕組みを作ることが大事です。首長の哲学がそのまちの住民の幸せを大きく左右します。


 私は、発達障がいのことについてもそうですが、うまく行くためには、うまくいくような組織、仕組みを作ることが重要だと思います。うまくいっているところのやり方をまねればいいと思います。うまくいくやり方をやっていないからうまくいかないのです。どういう哲学を持って、どういう仕組みを作るのか。そのことがとても重要ですし、リーダーに求められることです。本市も大胆な発想で、思いきった機構改革を行っていただきたいと思います。そして、それは、特に福祉、教育の分野で望みます。


 地方自治法にも「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする。」とあります。1人の人が幸せに過ごせるようにするのが、行政の重要な役割です。あまり目立ちませんが、結果がすぐにはでませんが、福祉が大前提であり、最も基本となるところです。

 上越市では、健康ということから、組織体制から、行政の在り方まで、広く学ぶことが出来ました。私は、常々、マイノリティーが世界を変えると思っています。今後も柔軟な発想を心がけて参ります。