講演会の続き | 松岡隼人オフィシャルブログ「てらブロ」Powered by Ameba

 講演会「自閉症スペクトラムの障がい特性と理解」の続きが知りたくて、また、施設見学も兼ねて、八代のメビウスさんに行ってきました。


 みなさんおっしゃっているように、「早期発見、早期療育」が最も重要だと。

発達障害は、脳の情報処理の障害なので、脳の発達時期に適正な療育を受けるのと、受けていないのでは、大きな差がでます。

 人吉市でも健診を行っていますが、1歳半ぐらいの健診では、自閉症だけしか発見できないそうです。ですから、ほとんどの発見が3歳児健診の時です。人吉市は、保健師さんに、時間をかけて1人1人と真剣に向き合っていただいています。現在、人吉球磨地域は、他地域と比較した場合、その疑いがある子どもの割合が大変高い状況です。

 今、早期発見をしていただいていますが、その後がなかなか・・。発見後の、早期療育が必要です。まずは、お母さんと子どもが一緒に行って、相談をする場所、療育を受ける場所が必要なのですが、そこが絶対的に足りていません。その場所は、1対1での相談。子どもを見るスタッフとたくさんの専門的な「人」が必要です。その「人」も足りません。ここは、民間では、厳しいところです。行政が力を入れてやるべきだと考えています。


 まずは、専門家の育成。他から引っ張って来るというのは、厳しい状況です。他でも不足していますから。だから、ここにいる方が学ぶしかないと思っています。最低でも2年程度かかるそうです。教育者を教育することから始めるべきだと思います。それから、相談所の充実ですね。


 行政が、早期発見から、就学前までの時期に療育を行うと、乱暴な言い方をすると、お金がかかります。しかし、1人の人生がより幸せなものになるかどうかの大きな分岐点です。ここは、腹を据えてしっかりと取り組んでいかなければならないと思っています。


 これまで、県か政令都市しか取り組めなかった国の事業に、市町村も取り組めるようになりました。来年は、本市も是非手を挙げていただきたいと強く思っています。「予算がない」というのは、「優先順位が低い」ということだと思います。言い訳になりません。人吉市には、今後ますます、これまで以上に、支援体制を充実していただきたいと思います。


 我々は、全力を尽くして支援体制の充実をはかっていく必要があります。