『劇画一つの戦史』7/9発売です | けものみち

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漫画家・高岩ヨシヒロのブログです。
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劇画『一つの戦史』國の防人【展転社】にて連載中です。
代表作は『松田優作物語』【秋田書店】

漫画家・高岩ヨシヒロのblogです。
代表作『松田優作物語』(秋田書店)『NBA STORY』(集英社刊) 
現在、國の防人(展転社)『一つの戦史』連載中。
イラスト『学研ミステリー百科7』
『THE侍ビジュアル超百科』(学研プラス)等

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今月九日発売のコミックスが届きました。
う~ん、こうしてあらためて見ると、やはりヘタクソさが目立つというか、もうちょっと何とかならなかったのかと、思います。色々と自分の恥部を晒す様で恥ずかしいのですが、出てしまったものは仕方がない。とりあえず一冊丸々独りで描いたという労力に免じて許して欲しい。


事の始まりは、展転社前社長・藤本さんに、新宿のとある居酒屋に呼び出された事から(ヨメと二人で)。一体、何が始まるんだろう?とわけのわからない状態で自己紹介し、すぐに和気藹々となって酒など飲んでいたわけですが、そのうちに、酒も回って来て「最近の右翼はぁー」という話になり、藤本さんが「そもそも右翼とは危ないもんだぁー」と言う話をしはじめ、「これからは『日本主義』だー!」という話で盛り上がって、(『日本主義』って何だろう?)と小首をかしげて居たところ、隣に居た展転社・加藤哲史(カトテツ)さんが「例えば影山正治の『一つの戦史』を漫画にしたらどうか?」という話の流れになり『一つの戦史』漫画化の話が決定した。そうです、いわば酔った勢いで出来た漫画と言えます。いやぁ、お酒って大事だなー(笑)

 



とは言え、いざ漫画化となるとなかなか厳しいモノがあって、自分はそれまで影山先生の事は全く存じ上げなかったわけですが。まず、原作の文体が難しくて読めない(笑) 何とか読み進んでいくうちに、「面白い」事は分かるが、日記形式のこの物語をどうストーリーに仕立てるかで悩む。原作本を読むと今の自分の生活からは、全くかけ離れた世界が書かれており、その雰囲気を出すために、いっそセリフは全て文語体で書いたらどうだろう?などアイディアは湧いてきたが、膨大な日記の情報を、たかだか200ページ前後の漫画にどう納めればいいのか、全く見当がつかない。

 

”描きおろし”で、しかも”ひとりだけ”でやれるのかどうか?正直分らないまま、見切り発車となりました。やると決めて、御令孫福永武さんはじめ大東塾関係の方々とお会いして、影山先生の事を学び、酒もかなり飲みました、そして見事に酔いつぶれて帰宅できなかったことも。

飲みの席で「100年残る漫画にしたい」確か武さんにそう宣言しました。酔った勢いではなく本気でそう思い、その決意で臨んだ。

 

そうこうしているうちに、徐々に自分の中に、なんだかやれそうな手ごたえが出てきた、結局そこに来るまで、約1年準備期間がかかってしまいました。そして、『國の防人』が創刊され、ありがたい事に、描きおろしでなく連載と言う形でのスタートとなった。

いざ描き始めると、また分からないことだらけで、周囲の皆さんに教えられながら、何とか1話1話形にして行ったという感じです。

 



監修については細かい直しが何度もありまして、展転社荒岩編集長、大東塾の清水明彦さん、國學院の中澤伸弘先生、大変お世話になりました。特に不二歌道會、福永眞由美先生、武さんには、影山塾長の貴重な写真を貸して頂き、大変助かりました。

作画のミスは、例を挙げたらキリがないくらいあり過ぎて、(それでも一部直ってない原稿が再び掲載されてるページもありますが(´;ω;`) )絵(特に人物)がヘタクソなのはどうかお許しを。それ以外はちゃんと描けてる筈、です。

この漫画で『日本主義』とは何なのか?一寸でもそれを感じてもらう切欠になれば良いとか思います。m(\_ _/)m

 

7月9日発売です。宜しくお願い致します。

 

【Amazon】

劇画 一つの戦史 (日本語) 単行本

『國の防人』展転社

大東会館ホームページ