BBCスコットランド交響楽団のお二人。
副コンサートマスター伊藤奏子氏と首席チェロ奏者Martin Storey氏が
盛岡に来られ、工房にもお寄り下さいました。
盛岡でのお二人によるヴァイオリンとチェロのデュオコンサートは、2014年4月以来で3年ぶり。今回もマーティン氏は私の製作したチェロを使用して下さっての演奏。(7月7日、「もりおか啄木賢治青春館」)
マーティン氏による私の製作したチェロでの初演奏は2004年(盛岡マリオス大ホール)ですが、それ以来、来日し演奏して下さるごとに明らかに目に見えて(というか耳に聞こえて)どんどんパワーアップしているのがよ~くわかります。
低弦はますます太く重厚な感じで、高い音はつやつやと倍音が響く。
コンサート前のリハーサルにちょっとおじゃまさせて頂いたのですが
(チェロの横板に装飾があります・・・)
伊藤奏子さんが
「昨年のクリスマスコンサートの時に比べても、今日はすごくいい状態の響きで鳴ってますよね!」とおっしゃって下さいました。
私も同様の感覚をもったので嬉しくもなんとなくテレもあって
「今日天気もいいし、楽器の調子いつも以上にいいじゃないですか?」
と言ってはみたのでしたが・・・
もともとは「ポテンシャルは高いがちょっと頑固な楽器」。
これはMartin Storey氏の技術が育ててくださる“たまもの”以外の何ものでもないのです!
楽器職人として、これほどうれしいことはありません。
ちなみに当日のプログラムは
タルティーニ ヴァイオリンとチェロの為のピッコロソナタ
イベール ギーラザナ(チェロソロ)
バッハ 無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第3番
バッハ 無伴奏チェロ組曲第1番
ピアソラ タンゴエチュード
ヘンデル/ハルヴァーセン パッサカリア
でした。