=ガットのE線= | 松本ヴァイオリン工房のブログ

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東北の岩手-盛岡にある弦楽器専門の工房。バイオリン・ビオラ・チェロの販売、製作、修理、調整を承ります。コントラバスの修理も。秋田や青森、仙台の方もどうぞ!

N響の林さんが来房、弓の馬毛を張替えしたのですが、

その時たまたまケース内のバロック・ボウが目に入りました。

私:「バロック・ボウ、持っているんですね。」

林さん:「ぼくバッハを弾くときは、いつもバロック・ボウを使うんですよ。」

と言いながら、楽器とバロック・ボウをケースから取り出し

「ちょっと、弾いてみますか?」と。

受け取ったヴァイオリンを見て、もう一度びっくり!

E線にはなんとプレーンのガット弦が張ってあります。]

(ちなみにA.D.Gは、ピラストロ・オリーブ弦)

「オーケストラで弾くとき以外は、たいていE線もガット弦を張る」そうです。

モダン仕様のヴァイオリンにガットのE線を張るという発想、考えもしませんでした。

倍音がさらにさらに良く響くよう・・・

林さん:「いちどこの響きに慣れると、やめられません、

440でも442でもまったく大丈夫ですよ。」とのこと。

試してみる価値、十分あり。